立憲民主党_(日本_2020)
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ただし、対等合併[85][86]した前身政党の一つである旧国民民主系の党員には保守派が多く[87]、また初代代表の枝野幸男も自書の中で自らを「保守本流」と標榜している[88][89]。さらに第2代代表の泉健太は「中道[90][91][92]や「中道保守[93]であるとたびたび評される。
党史系譜
前史

2017年第48回衆議院議員総選挙をきっかけに分裂した民進党はその後、旧・立憲民主党旧・国民民主党およびいずれの党にも所属しない旧民進党系無所属議員グループに分かれた。旧・立憲代表の枝野は当初、旧民進党勢力を再び結集することには否定的な立場を取っていたが、2019年(令和元年)7月の第25回参議院議員通常選挙の結果を受けて方針を転換した[94]。同年12月6日、共同会派を組む旧・国民民主党、旧民進党系無所属議員のグループである社会保障を立て直す国民会議無所属フォーラムおよび社会民主党に対し、「立憲民主党と共に行動してほしい。政権を担いうる政党を築き、次期衆院選で政権交代を現実のものにしたい」と述べ、事実上の合流を呼び掛けた[95][96]

2020年1月には他党の吸収合併を想定する立民側と、対等合併を主張する国民側で合意に至らず、一度合流協議は破談となったが、半年後の7月には立民側が両党を解党した上で新党を設立するなど国民側に譲歩した内容で合流協議が再開[97][98]。8月24日、旧・立憲民主党、旧・国民民主党、社会保障を立て直す国民会議、無所属フォーラムの2党2グループの幹事長が新党を結党することに合意した[99][100]
合流決定

9月1日、2党2グループの幹事長と選挙管理委員は、新党代表・党名選挙の告示日を9月7日、投票日を9月10日、結党大会を9月15日とすることを決定[101][102]。9月10日に行われた選挙の結果、枝野が旧・国民民主党出身の泉健太を破り代表に選出。党名には「立憲民主党」が選ばれた[103]

結成前日の9月14日、党の幹事長に旧・立憲民主党幹事長の福山哲郎参議院議員を引き続き起用するなどの人事を発表。また、同日には衆議院議員1名が入党の届け出を行い、新・立憲民主党は衆議院議員107人、参議院議員43人の計150人で結成することとなった[104]

新党参加者の内訳は、旧・立民の出身者が88名、旧・国民からが40名、無所属からが22名であった[105]
結党

9月15日、東京都内のホテルで結党大会が行われた。大会で枝野は「衆院では政権交代の発射台といわれる100人を超えるメンバーが集まった」と述べた。また、幹事長に福山、政調会長に旧国民で同職を務めた泉、国会対策委員長に旧立憲で同職を務めた安住淳、代表代行兼選挙対策委員長に旧国民で幹事長を務めた平野博文が就くなどの執行部人事案も承認された。また、同日には玉木雄一郎ら旧国民側の合流不参加者が結成した新・国民民主党も設立大会を開いた[106]

9月16日午前、持病の潰瘍性大腸炎により辞意を表明していた安倍晋三内閣総理大臣内閣総辞職し、午後の首班指名選挙において自由民主党総裁菅義偉が第99代内閣総理大臣に選出された。この際の首班指名選挙では立憲民主党、日本共産党、国民民主党、社民党、れいわ新選組の野党5党は枝野に投票した[107]

一方、国民民主党とは9月14日に参議院で統一会派を解消[108]。10月27日には衆議院でも統一会派を解消し、立憲民主党と会派を組む政党は社民党のみとなった[109]。また、立憲側から合流を打診されていた社民党では、合流賛成派と反対派で党内の意見が割れ、合流賛成派の吉田忠智社民党幹事長らは10月に解党による合流を断念[110]。11月14日の臨時党大会で立憲への合流希望者の離党を「容認」する議案が僅差で可決され、事実上分裂することとなった[111]。12月24日に吉田と社民党副党首の吉川元が社民党に離党届を、立憲民主党に入党届を提出し、いずれも同日受理された[112]

次期衆院選に向けては、立憲民主党内において旧立憲・旧国民出身者や無所属の合流議員が競合する選挙区が合流時点で10あった[113]が、11月末までに新潟6区を除く9選挙区で候補者を一本化した[114]。12月に枝野は「全部公認にこだわらなくても面で戦う構造は見えてきた」と述べ、国民民主党や社民党とあわせ衆院定数の過半数の233人を超える候補者を擁立する方針を示し[115]、国民民主党との連携については「おかしなことをしなければ現職や早い段階から決まっているところに候補者をぶつけない」と述べた[116]2021年1月12日の常任幹事会において、旧立憲と旧国民の最後の競合区だった新潟6区で候補者を一本化。これによって立憲民主党内の競合区は全て解消され、幹事長の福山は今後、共産・国民民主・社民との選挙区の調整を進める考えを示した[117]
2021年都議選・第49回衆院選

6月17日に枝野は支持母体である連合(日本労働組合総連合会)の中央委員会に出席し、共産党との協力について、「理念で違う部分があるので共産党との連立政権は考えていない。共有政策でのパーシャル(部分的)な連携や候補者一本化に努力したい」と述べ、国民民主党と連携に向けた協議を加速させる意向を示した[118][119]

7月に行われた東京都議会議員選挙では1?2人区を中心に共産党と候補者の棲み分けを行い、立憲民主党は改選前の8議席から上積みして15議席を獲得した[120][121]。この選挙結果について党東京都連会長の長妻昭は「議席を伸ばして、都議会で役割を果たせる最低限の陣立てができた」と述べ一定の評価を示した[122]一方、獲得議席数が自公両党や都民ファーストの会、共産党を下回り都議会第5党に留まったことを受け、枝野は「自民党に代わる選択肢は我々しかないんだ、ということが十分に届ききっていない選挙になってしまった」と反省の弁を述べた[123]


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