空気
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ヘリウムHe00.000524000,005.24-[12]
メタンCH400.000181000,001.811813±2+2011年の値[13][12][注 3]
クリプトンKr00.000114000,001.14-[12]
二酸化硫黄SO200.0001>000,001>-*[12]
水素H200.00005000,000.5-[12]
一酸化二窒素N2O00.000032000,000.320324.2±0.1+*2011年の値[13][12][注 4]
キセノンXe00.0000087000,000.0870087[12]
オゾンO300.000007>000,000.07>0070>*[注 5][12]
二酸化窒素NO200.000002>000,000.02>0020>*[12]
ヨウ素I200.000001>000,000.01>0010>*[12]

表2: 乾燥空気の微量成分成分化学式体積比割合(vol%)ppmppbppt備考
クロロメタンCH3Cl約0.000000055-0.55約550+* 2008年の値[15]
ジクロロジフルオロメタン(CFC-12)CCl2F2---約540+ 2008年の値[15]
トリクロロフルオロメタン(CFC-11)CCl3F---約245+ 2008年の値[15]
クロロジフルオロメタン(HCFC-22)CHClF2---約200+ 2008年の値[15]
一酸化炭素CO---約91+* 2008年の値[16]
四塩化炭素CCl4---約90+ 2008年の値[15]
トリクロロトリフルオロエタン(CFC-113)C2Cl3F3---約75+ 2008年の値[15]
1,1,1,2-テトラフルオロエタン(HFC-134a)C2H2F4---約50+ 2008年の値[15]
1-クロロ-1,1-ジフルオロエタン(HCFC-142b)CClF2CH3---約20+ 2008年の値[15]
1,1-ジクロロ-1-フルオロエタン(HCFC-141b)CCl2FCH3---約20+ 2008年の値[15]
1,1,1-トリクロロエタンCH3CCl3---約10+ 2008年の値[15]
1,1-ジフルオロエタン(HFC-152a)C2H4F2---約4-9+ 2008年の値[15]
六フッ化硫黄SF6---約6.5+ 2008年の値[15]
ブロモクロロジフルオロメタン(ハロン1211)CClBrF2---約4+ 2008年の値[15]
ブロモトリフルオロメタン(ハロン1301)CBrF3---約3+ 2008年の値[15]
アンモニアNH3@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}痕跡量*[要出典]---
地球大気がこのような成分に至った経緯については「地球の大気」を参照
空気の利用

産業用として圧縮空気は様々な場面で利用される。圧縮空気を原動力として用いる機械を空圧機械というが、圧縮機を用いたり使用者が手動で行ったりといくつかの方式がある。

また純粋な空気の利用では、ボンベ等に充填した圧縮空気、低温下で液化させた液体空気も製造される。常圧ではおよそ-190℃で液化し、液体酸素の影響から液体の空気は淡い青味を帯びた色をしている[17]。ボンベに充填する空気は一般的に、水蒸気や微粒子成分を取り除いた乾燥空気である。

スキューバ・ダイビングで使用するタンクには圧縮空気が充填されているが、50m程度まで潜水する場合は、窒素酔いを避けるため、窒素分をヘリウムと置換した空気を用いる。

また、窒素、酸素、二酸化炭素のほか、アルゴン、クリプトン、キセノン、ネオンなどの大気中に含まれる成分は、空気を利用して冷却・圧縮、化学吸着、膜分離等の方法で産業用に製造されるものがある。

同軸ケーブルの絶縁体には当初空気が使われており、最適な特性を探った結果、特性インピーダンスが約75Ωという値となり、ポリエチレンに変更された現在でも数値が維持されている。
空気と大気の理解
空気の理解四元素説における元素の関係図

古代ギリシャでは空気は4つの元素四大元素:水、地、火、空気)の1つとされていた(四元素説)[18]

18世紀後半になるとイギリスで空気の化学(pneumatic chemistry)に関心が高まった[18]ジョゼフ・ブラックは固定空気(二酸化炭素)の研究を通して気体の特異性を識別し、空気の化学の基礎的な研究に貢献した[18]。また、ジョゼフ・プリーストリーは脱フロギストン空気(dephlogisticated air)という気体(酸素)を研究し、一酸化窒素、酸化二窒素、塩化水素、アンモニア、二酸化硫黄、四フッ化ケイ素、酸素の研究について「様々な種類の空気に関する実験と観察」(Experiments and Observation on Different Kinds of Air)を出版した[18]

なお、ガス(gas)という語はヤン・ファン・ヘルモントがギリシャ語で混沌を意味するchaosから作った語である[18]
大気の理解

鉛直構造としての大気は高所に行く必要があり空気の研究に比べると遅れた[18]。1648年、ブレーズ・パスカルピュイ・ド・ドーム火山にガラス管と水銀を持って山に登り、高度ごとの水銀柱の高さを測定して高度により異なり、温度が同じであれば高度が低くなるほど圧力が増すことを発見した[18]
日本での空気認識と「空気」という言葉の歴史
沢庵和尚の実験

日本で初めて空気の存在を科学的に証明する実験を示したのは、江戸時代初期の禅宗僧の沢庵和尚(1573 - 1645)である[19]。沢庵は『理学之捷径(りがくのしょうけい)』(1621)[注 6]の中で、「気は形なけれども歴々としてあるしるしには、気が動けば風が吹くなり。人の強く走りて気が動けば、息は強くなるごとくなり」などと、空気の存在を説明した後、「桶の底におき(火がついた炭)を糊にてつけて、これを水の上に伏せて、まっすぐに水の中に押し込むに、桶の内に水いらずして、火が消えざるなり。これは桶の内にも気がいっぱい満ちてある故に、内がふさがりて水の入るべきところなく、桶の内は何もなく空なれど、気のある証拠なり」という実験を示した[21]

沢庵は「日本で最初の空気の存在を証明した実験」を行ったが[22]、沢庵は戦国末期から江戸時代初期の堺や京都で活動していた多数のキリスト教宣教師からアリストテレスの自然学の講釈を知り、自分の説教に利用したと考えられる[22]

沢庵は『東海夜話』(1859)[注 7]の中で竹鉄砲という紙玉鉄砲のおもちゃを紹介しているが、その飛ぶ理由として「先の玉と後の玉の間は空なれども、その間には気が満ちてあるゆえなり」と書いている[23]


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