国際単位系の国際文書(第9版、2019年)は、分以下については分・秒を用いるよりも十進数による度の小数点以下の数値によって表現することを推奨している。ただし、航海学、地図作成、天文学、そして微小角度の測定などの分野ではこの限りではない[7]。
天文学においては、ある天体の年周視差が角度1秒であるとき、その天体までの距離(角距離)を1パーセクと定義する。1パーセクは約3.26光年である。
地球は 1秒間に経度にして15″回転する。なお、1時間に15°回転し、1分間に15′回転する[8]。地球の緯度の1″に相当する子午線弧長は、およそ30 mである。 計量法では、度、分、秒にSI接頭語を付することを明示的に禁止している(SI接頭語#法定計量単位のうちSI接頭語を付けることができない単位)。一方、国際単位系では、その国際文書(第9版、2019年)において、天文学など一部の利用分野では、微小角度について、次のように分量SI接頭語を付して使用されているとしている[4]。秒の倍量単位については言及されていない。 以上の単位は、秒では単位として大きすぎる場合(恒星の年周視差や固有運動を表わすときなど)に用いられる[9]。 また現代では使われるのは稀であるが、秒を60等分したthirds(1/216000度)、thirdsを60等分したfourths(1/12960000度)などといった、六十進法の分割による単位もあり、また中国・日本の古文献ではそれらに対応する漢字名称も存在した。詳細は六十進法#単位を参照のこと。
分量単位
ミリ秒角 milliarcsecond(記号:mas)
マイクロ秒角 microarcsecond(記号:μas)
ピコ秒角 picoarcsecond(記号:pas)
出典^ The International System of Units, 9th edition, 2019
^ The International System of Units, 9th edition, 2019
表
話
編
歴
SI単位
基本単位
秒
メートル
キログラム
アンペア
ケルビン
モル
カンデラ
組立単位
ラジアン
ステラジアン
ヘルツ
ニュートン
パスカル
ジュール
ワット
クーロン
ボルト
ファラド
オーム
ジーメンス
ウェーバ
テスラ
ヘンリー
セルシウス度
ルーメン
ルクス