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月餅は小麦粉を練った皮で木の実入りの餡を包み、満月の形にしてから天火で焼いたものである[6]。月餅の表面にはウサギなどの絵柄を焼印する[6]。月見の行事は唐の時代には既にあり、高楼で月を眺めながら酒食を楽しむ風習が存在し、元や明の時代には月は祀られる存在になった[6]。月餅が食べる風習は明の時代からといわれている[6]
朝鮮半島の秋

韓国でも旧暦8月15日の秋夕に親族一同が会して松餅を食べる風習がある[6]。一般的な松餅は小豆餡や白胡麻などを包んだ親指ほどの大きさの団子餅で松葉を敷いて蒸したものである[6]。また、韓国には秋夕に新穀や新果を祖先にお供えしたり墓参りをする風習がある[6]
言葉
文字

「秋」という漢字は、
甲骨文字にも見られる「?」と隷定される文字に由来する。これは秋に発生する害虫の一種を象る象形文字である[7]。のち「?」に「火」と「禾」を加えて「?」の字体となり、そこから「?」が省略されて「秋」の字体となった。

別名

高秋(コウシュウ:空が高く澄みわたる秋)

素秋・白秋(ソシュウ・ハクシュウ:
五行思想で秋=金=白より)

白帝(ハクテイ:秋を掌る神のこと)

金秋(キンシュウ:秋=金)

三秋(サンシュウ:初秋、仲秋、晩秋の三つの秋)

九秋(秋の九十日間=三か月のこと)

などがある。
ことわざ

天高く馬肥ゆる秋(四字熟語の「天高馬肥」もしくは「秋高馬肥」、あるいは六字熟語の「天高馬肥之節」(秋に
匈奴に侵入・略奪してくる故事に由来)を借用したもの)

秋風が吹く

秋を吹かす

一日三秋

一日千秋

一刻千秋

千秋晩成

春秋の争い

春秋に富む

春秋高し

物言えば唇寒し秋の風

一葉落ちて天下の秋を知る

秋の夜と男の心は七度変わる

暑さ寒さも彼岸まで

女心と秋の空(関連:「男心と春の空」)

秋の日は釣瓶(つるべ)落とし:日がどんどん短くなっていく実感がこもる

茄子は嫁に食わすな、秋サバは嫁に食わすな
「秋ナス-」は、ナスは身体を冷やすから食べさせるなと言う意味と、うまいものだから嫁に食わせるのはもったいないという意味と二通り伝えられている。また、元来は嫁ではなく夜目であり、ネズミを指したとの説もある。

秋の

秋の鹿は笛に寄る

柿が赤らむと医者が青くなる、サンマが出るとあんまが引込む
いずれも旬のおいしいものを食べると健康になるという意味
和歌

小倉百人一首より

秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ(第1番:天智天皇
(解釈) 秋、田に実った稲の穂を刈る季節――田の側の掘っ建て小屋は屋根の苫の目が荒いから、私の袖は落ちてくる露でぬれ続けていることだよ。

奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の 声聞く時ぞ 秋は悲しき(第5番:猿丸大夫
(解釈) 山の奥深くで、積もったもみじを踏み分けて妻を恋い慕って憐れに鳴いている鹿の声を聞くときには、何にもまして秋が悲しく感じられる。

み吉野の 山の秋風 さ夜更けて ふるさと寒く 衣打つなり(第94番:参議雅経
(解釈) 吉野の山から冷たい秋風が吹き降ろし、夜も更けて、かつて都であったこの吉野の里は更に寒くなり、砧で衣を打つ音が寒々と聞こえてくることだよ。
三夕

三夕(さんせき)とは、下の句が「秋の夕暮れ」で終わる有名な三首の和歌のこと。

寂しさは その色としも なかりけり 槙立つ山の 秋の夕暮れ (
寂蓮法師

心なき 身にもあはれは 知られけり 鴫立つ沢の 秋の夕暮れ (西行法師

見渡せば 花も紅葉も なかりけり 浦の苫屋の 秋の夕暮れ (藤原定家

季語

秋の季語については秋の季語を参照のこと。

秋を含む季語には次のような物がある。


麦秋

秋近し

秋を待つ

夜の秋



仲秋

行秋

秋めく

実りの秋

実りの秋から転じて、季節に関わらず収穫時期を秋と呼ぶことがある。

麦秋(ばくしゅう):麦の穂が色づく初夏を指す。

南国高知では盛夏8月に早場米の取り入れをするが、炎天下の稲刈り作業も『アキ』と呼ばれる。

比喩表現

日本プロ野球等の春秋制のスポーツでは、優勝プレーオフ進出の可能性が消滅または絶望的となったチームや、そのシーズン限りでの解雇が濃厚な選手のことを「秋風」などと表現することがある[8]
秋を題材にした作品
文学

芥川龍之介:『

大岡信:詩集「秋をたたむ紐」

ボリス・パステルナーク:詩「秋」(『ドクトル・ジバゴ』の「ジバゴの詩集」)

アレクサンドル・プーシュキン:詩「秋」(詩劇『エヴゲーニー・オネーギン』第7章29、未完詩「秋」)

音楽
クラシック

ヴィヴァルディ:協奏曲集『四季』 - 「秋」

ピアソラ:『ブエノスアイレスの四季』 - 「ブエノスアイレスの秋」


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