ドイツ語圏の重要な神学教育機関(大学神学部)は19世紀初めまでルター派と改革派の間で分かれていた。とりわけ、改革派神学部に関して今でもオランダとその周辺国に関してはその体制が継続している。ルター派に関しても北欧諸国においてルター派神学部が存在している。イングランドとスコットランドにおいて神学は独自の発展を遂げた。欧州のカトリック系大学では神学部以外でも福音主義神学に関する本格的な講義、演習は、ピウス4世の教皇勅書の指示によって、一部の例外を除いて、おこなわれていない。
ドイツ語圏では大学入学以前のギムナジウムでも古典語教育がおこなわれ、ゲレールテンシューレと呼ばれる大学入学準備教育を主におこなう学校も存在している。大学神学部での講義と論文は18世紀までラテン語でおこなわれ、博士号取得のための論文は19世紀でもラテン語で記述され、公刊されることもあった。 研究組織として講座制を採用している場合、福音主義神学部は旧約聖書学部門、新約聖書学部門、教会史部門、組織神学部門、実践神学部門、宗教学部門に分かれて研究、教育をおこなう。以下はドイツ語圏を代表するテュービンゲン大学福音主義神学部の講座一覧である[7]。
ドイツ語圏福音主義神学部
ドイツ
ベルリン・フンボルト大学神学部
ボーフム大学福音主義神学部
ボン大学福音主義神学部
エアランゲン大学神学専攻
フランクフルト大学福音主義神学専攻
ゲッチンゲン大学神学部
グライフスヴァルト大学神学部
ハレ・ヴィッテンベルク大学神学部
ハンブルク大学福音主義神学専攻
ハイデルベルク大学神学部
イエナ大学神学部
キール大学神学部
ライプツィヒ大学神学部
マインツ大学福音主義神学専攻
マールブルク大学福音主義神学専攻
ミュンヘン大学福音主義神学部
ミュンスター大学福音主義神学部
ロストック大学神学部
テュービンゲン大学福音主義神学部
ヴッパータール・ベーテル神学大学
ノイエンデッテルザウ神学大学
スイス チューリヒ大学神学部
チューリヒ大学神学部
バーゼル大学神学部
ベルン大学神学部
オーストリア
ウィーン大学福音主義神学部
福音主義神学部の研究組織
旧約聖書学部門
旧約聖書学(旧約聖書文学史)講座: エアハルト・ブルーム
旧約聖書学(旧約聖書神学)講座:マルティン・ロイエンベルガー教授
聖書考古学講座:イェンス・カルマ教授
旧約聖書学員外教授: ハインツ=ディーター・ニーフ