福島県
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福島県(ふくしまけん)は、日本東北地方に位置する県庁所在地福島市
概要

面積北海道岩手県に次ぐ全国3位、都道府県別の人口は全国21位、人口密度は全国40位である(いずれも2015年10月1日時点の国勢調査および全国都道府県市区町村別面積調による)。

県内は南北方向に延びる山脈・山地によって、地形気候交通歴史などの面に違いが顕れており、3地域に分けられている。県の西部に位置し越後山脈奥羽山脈とに挟まれた日本海側内陸にあって4割弱の面積に約13%の人口を擁する「会津」、県の中央部に位置し奥羽山脈と阿武隈高地とに挟まれた太平洋側内陸にあって4割弱の面積に約62%の人口を擁する「中通り」、県の東部に位置し阿武隈高地と太平洋とに挟まれた太平洋側沿岸にあって2割強の面積に約25%の人口を擁する「浜通り」である。

これら3地域の地域差が顕著に見られる例を挙げると、近年の「降雪の深さの合計」(冬季の累積降雪量)があり、会津の会津若松市は300 - 400cm程度、中通りの福島市は100cm前後、浜通りのいわき市小名浜は10cmに満たない年が多く[1]、冬季の生活習慣に顕著な影響を与えている。県の広域行政単位は上記3地域をさらに細分している一方、県名以外にも多用される「うつくしま」とのキャッチコピーが県内各地で用いられ、統合のイメージも創られている。

現在の福島県には幕末に、親藩かつ雄藩だった会津藩(23万)があったが、他は親藩・譜代外様の10万石に満たない多数のに分かれていた[2]廃藩置県後の紆余曲折の後、1876年明治9年)8月21日に会津の前身にあたる若松県、中通りの前身にあたる福島県(1876年以前)、浜通りの前身にあたる磐前県の、計3県の合併によって当県が成立した。なお、県名の福島は3県合併によって県庁所在地となった福島町(現・福島市)から採ったものである。また「福島」の名は、福島城として使われたのが最初とされる[3]

当県には1899年(明治32年)に全国7番目、かつ、東北初の日本銀行営業所(後に福島支店)が開設[4]されるほど鉱工業が発達していた。

県内に首位都市(プライメイトシティ)はなく、人口30万人前後の都市が3市あって機能分担している。すなわち、浜通りには、広大な面積を持ち、かつては炭鉱都市であったが現在は臨海工業、漁業、温泉などの観光が集積するいわき市があり、中通りには行政機能が集中し全国有数の果樹地帯を形成している福島市テレビではNHK福島放送局およびTBS系列TUFフジテレビ系列FTVが所在)、そして、県内の商都・内陸工業地帯となっている郡山市(テレビでは日本テレビ系列FCTテレビ朝日系列KFBが所在)とがある(参照)。また、会津の中心都市で史跡が多く存在する観光都市の会津若松市、中通りにあって古くからの奥羽東北地方)の玄関口であった白河の関がある白河市も重要な歴史都市である。その他、浜通りの相双には漁業と電源立地が、南会津には大内宿重要伝統的建造物群保存地区)を初めとする観光地があり、会津と中通りとにまたがる磐梯朝日国立公園には磐梯高原五色沼猪苗代湖などリゾートエリアも擁する。
地理

日本東北地方

隣接県: 宮城県 - 山形県 - 茨城県 - 栃木県 - 群馬県 - 新潟県

東北地方の南部に位置し、面積は 13,783.90km2[5]で、北海道岩手県に次ぐ全国第3位である。県庁所在地の福島市は、東京から約270km、JR東北新幹線で約90分の位置にある。

東部の阿武隈高地、中央部を南北に縦断する奥羽山脈、北部から西部に連なる飯豊連峰越後山脈の山岳地帯と、それらにより区切られ県中央部を南から北へ流れる阿武隈川地溝帯に連なる盆地群から構成される中通り地方、県東部浜通り地方の沿岸平野部、西部の会津盆地を中心とした会津の3地域に大別される。

東部の阿武隈川太平洋に区切られる阿武隈高地は標高 400 - 1,000m八溝山地に続く比較的なだらかな山地が連なる。

北部から西部にかけての山岳地帯は日本有数の豪雪地帯として知られ、日本海へ注ぐ阿賀川の流域であり、多くの大型水力発電所が設けられた日本を代表する電源地帯となっている。また、その流域は磐梯朝日国立公園尾瀬国立公園日光国立公園越後三山只見国定公園に指定された自然の宝庫であり、吾妻山安達太良山磐梯山などの諸活火山をはじめ、磐梯高原会津高原尾瀬などの山岳観光地がある。

会津地方の北西部、三国岳から飯豊山に、ひげのように細長く延びている県域がある。これは福島県側の地域住民の信仰上の理由で、ご神体となる飯豊山への参道を確保したためである。

福島県と群馬県は隣接しており、県境に会津沼田街道が存在するが、中間にある尾瀬の環境保護の面から自動車道の建設が中止されたため、車両で直接行き来できない(徒歩でのみ往来可能である)都道府県境となっている(カーフェリーで海上移動となる北海道青森県境、鹿児島沖縄県境などを除く、国道401号も参照のこと。現在の日本で車両が越境できない都道府県境は本項と富山・長野県境の2つのみである。後者は尾瀬のように自然保護目的ではないが地形的にあまりにも険しく非常に山奥であるため歩道も含め直結道が一切存在せず立山黒部アルペンルートを使ってのみ越境可能である)。

地形

平地
福島盆地(信達平野)会津盆地郡山盆地、白河盆地、猪苗代盆地

山地
奥羽山脈阿武隈高地越後山脈那須山地


翁島


吾妻山安達太良山栗子山霊山磐梯山飯豊山燧ヶ岳会津駒ヶ岳帝釈山会津布引山浅草岳日山蒲生岳大滝根山宇津峰山八溝山


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