神道は奈良時代以降の長い間、仏教信仰と混淆してきた(神仏習合)。一方で、日本における神仏習合は、すっかりと混ざり合って一つの宗教となったのではなく、部分的に合一しながらも、なおそれぞれで独立性が維持されていた側面もあり[13]、宮中祭祀や伊勢神宮の祭祀では仏教の関与が除去されていることから、神祇信仰は仏教と異なる宗教システムとして自覚されながら並存していた[14]。明治時代には神道国教化を実現するために、神仏分離が行われた[15]。
神道と仏教の違いについては、神道は地縁・血縁などで結ばれた共同体(部族や村など)を守ることを目的に信仰されてきたのに対し、仏教はおもに人々の安心立命や魂の救済、国家鎮護を求める目的で信仰されてきたという点で大きく相違する[7]。
神道は日本国内で約8万5,000の神社が登録され、約8,400万人の支持者がいると『宗教年鑑』(文化庁)には記載があるが[16]、支持者は神社側の自己申告に基づく数字であり、地域住民をすべて氏子とみなす例、初詣の参拝者も信徒数に含める例、御守りや御札などの呪具の売上数や頒布数から算出した想定信徒数を計算に入れる例があるためである。このため、日本人の7割程度が無信仰を自称するという多くの調査結果とは矛盾する[17]。
分類
皇室神道 (宮中祭祀)
皇居内の宮中三殿を中心とする皇室の神道である[18]。新年の四方拝や歳旦祭、五穀豊穣や国家・国民の安寧を祈る新嘗祭(天皇即位後初の新嘗祭は大嘗祭という)などが行われる[19]。大嘗祭が斎行された令和の大嘗宮
神社神道
神社を中心に、氏子・崇敬者などによる組織によって行われる祭祀儀礼をその中心とする信仰形態である[20]。
民俗神道
民間神道ともいう。民間で行われてきた信仰行事をいう。道祖神・田の神・山の神・竈神など。修験道や密教や仏教、あるいは道教の思想と習合している場合も多い。いざなぎ流なども入る[要出典]。
教派神道(神道十三派)
教祖・開祖の宗教的体験にもとづく。創唱宗教的色彩が濃い[要出典]。