祇園祭
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7月4日から9日までの不定日[注釈 4]

みやび会お千度(10時・八坂神社)。京舞井上流家元・井上八千代を筆頭に、祇園甲部芸妓舞妓が揃いの新しい浴衣を着用して本殿を3周した後、本殿でお祓いを受ける。80人ほどの参加であるが、稚児のお千度に習い本殿3周だけで「お千度」とする。浴衣は例年白地に紺色の模様という簡素な柄になる。

7月5日頃の不定日

函谷鉾町龍源寺墓参(宇多野龍源寺・祇園祭の公式な行事ではない)。1872年(明治5年)、旧巡行路を解散後に鉾町に戻る途中、烏丸仏光寺上ルあたりで15歳の少年が粽を拾おうとして鉾に足を轢かれ死亡した。少年側の過失ではあるが、鉾側で補償をし葬儀・墓の費用も出した。以来1回も休まず祇園祭期間に墓参を行い巡行の安全を誓う行事。

7月5日

長刀鉾町稚児舞披露(15時15分 - 30分頃・長刀鉾町町会所)。稚児が長刀鉾町の関係者の前で稚児舞を披露し、これでよい旨の了承が得られると町会所2階の窓を鉾の前面に見立てて、大衆に稚児舞を披露する。

7月7日

綾傘鉾稚児社参・お千度(14時頃から・八坂神社)。長刀鉾町お千度と同様に、正副合わせて6人の稚児が八坂神社で稚児に選ばれたことの奉告を行いう神事の後、関係者を従えて3回本殿を回る「お千度」を行う。また、この時に稚児役の少年は山鉾町と形式的に養子縁組する。

7月10日

神用水清祓式(10時・四条大橋および宮川町堤)。10時に四条大橋からほど近い仲源寺を出発した一行は、四条大橋の上から桶を使って夜の神輿洗いで使う水を鴨川から汲み上げる。6つの桶に神用水を入れ、四条大橋のすぐ南の東岸に作られた祭壇に3つの桶を置いて神事を行ったあと、仲源寺に戻り予備の3つの桶を仲源寺境内に置く。

高橋町社参(11時・八坂神社・神事は非公開)。高橋町は四条麩屋町で長刀鉾稚児が切る注連縄を渡す斎竹を毎年7月15日の早朝に建てる役割を持つ町であるが、町の役員が参拝する。なお、高橋町は四条麩屋町から離れた東洞院高辻上ルにある町であるが、かつて隣町の烏丸通高辻上ルにある大政所町にある大政所御旅所に斎竹を大政所町を含めた3町で建てていたのを、場所が変わった今でも1町だけで建てているものである。

お迎え提灯(16時30分?)。提灯に加え、児武者、鷺踊、小町踊らの子供たちを中心に、各山鉾町からの代表者らも加わり八坂神社から、2013年(平成25年)までの花傘巡行と同一コースを提灯行列を作って巡行する。16時30分に八坂神社を出発し、四条通、河原町通を歩いて、京都市役所前で各種芸能を奉納し、帰りは寺町通りを南下し、御旅所前から四条通経由で八坂神社西門下に19時30分頃戻ったあと、提灯を持って一列に並び神輿洗いに向かう前の神輿を迎える。

神輿洗い(20時頃・四条大橋)。大松明が八坂神社から四条大橋のういだの四条通を清めたあと、3基ある神輿のうち、中御座だけが代表して四条大橋まで行く。朝汲んだ水を榊に含ませて大きく振りかざし、神輿に振り掛けることにより清める(「洗う」訳ではない)。この際榊に含まれた神用水は見物人を含めた周囲の人にも掛かる。飛沫を浴びると厄除けになるという。下記も参照してください

7月10日?12日

前祭の鉾建て(四条通・室町通)。分解収納されていた鉾を組み上げ、懸装を施す。

7月11日?13日

前祭の鉾建て・曳山建て(新町通)

7月11日

鉾の真木の引き起こし(長刀鉾・函谷鉾・鶏鉾・月鉾・菊水鉾)

年・鉾により異なるが、10時ぐらいから15時ぐらいまでの間に順次行われる。

7月12日

前祭の舁山建て(午前)(保昌山・山伏山・芦刈山)

前祭の鉾の曳き初め

14時・函谷鉾(四条通)

14時30分・鶏鉾(室町通)

15時・月鉾と菊水鉾(四条通と室町通)

15時30分・長刀鉾(四条通)

放下鉾の真木の引き起こし。岩戸山の引き起こし。年にもよるが、12時から15時ぐらいの間に行われる。
7月13日

前祭の舁山建て(午前)(占出山・霰天神山・郭巨山・伯牙山・油天神山・木賊山・太子山・白楽天山・蟷螂山)

前祭の傘鉾建て(午前)(綾傘鉾)

長刀鉾稚児社参(11時頃・八坂神社)。下記の稚児社参及び長刀鉾の稚児も参照。

前祭の舁山の舁き初め - 蟷螂山(12時頃・西洞院通)。

久世駒形稚児社参(14時頃・八坂神社)。下記の稚児社参及び久世駒形稚児も参照。

前祭の鉾・曳山の曳き初め - 放下鉾・船鉾・岩戸山(15時・全て新町通)。

菊水鉾茶会(この日から16日まで・菊水鉾町会所)。この日から一部の山鉾に駒形提灯が取り付けられ、宵々々山と同様の飾り付けや山鉾の拝観が始まる。

7月14日

前祭の舁山建て(午前)(孟宗山)

前祭の傘鉾建て(午前)(四条傘鉾)

前祭・宵々々山。2013年(平成25年)まではこの日から露店が出たが、2014年(平成26年)からは露店が出ず四条通・烏丸通の歩行者天国も実施されない。そのため比較的落ち着いた人出となっている。

中之町御供(古式一里塚松飾式。14時頃・松原中之町町会所・松原中之町八坂神社・行事そのものは非公開・祇園祭の公式な行事ではない)。下記参照。

7月15日

高橋町斎竹建(4時30分・四条麩屋町交差点)。前祭巡行時、長刀鉾稚児が切断する注連縄を渡す竹を建てる。

豊園泉正寺真榊建(9時・洛央小学校)。3つある神輿のうち、主祭神である素盞嗚命を乗せる中御座を先導する「豊園御真榊」を建てる行事。元々3つの神輿全てを「御真榊」が先導しており、この御真榊は元は東御座を先導していた。他の御真榊は廃絶しここだけが現在も残っている。元々は高辻通高倉西入ルにある泉正寺町が出していたが、1町だけで継続するのが難しくなり、1989年(平成元年)から旧・豊園小学校の学区全体で出すことになり、豊園小学校で建てられるようになった。1992年(平成4年)に豊園小学校など5小学校が統合し、豊園小学校の地を使って京都市立洛央小学校となった時に先導する神輿が中御座になった。この日は八坂神社から神職がやって来て清祓を行う行事となっている。以前は16日に行われていたが、年によって14日になるなど日時が変更の可能性があるため毎年要確認のこと。そのあと榊は東洞院仏光寺郵便局向かいに移って展示され、粽の授与や朱印の押印が行われる。

手洗井戸開き(7時ごろ・四条錦小路交差点北)。手洗水の井戸の蓋をあけ、清祓を行う。

月次祭並庖丁式(10時・八坂神社)。毎月15日の月次祭が祇園祭に重なるのに合わせ、日本式庖丁道生間流の庖丁式を神前に奉納する。

前祭・宵々山(この日と16日の宵山の深夜までの両日、出店・夜店が立ち並び、四条通と烏丸通が歩行者天国になる)。

山伏山護摩焚き(11時頃 山伏山町路上)。2014年(平成26年)から始まった行事。聖護院からやって来た山伏たちが10時頃からまず町会所2階の山伏像の神体の前で法要を行った後各山鉾を回り、再び山伏山に戻り次第、路上で護摩焚きを行うが、護摩壇は役行者山護摩焚きのように巨大ではなく、密教寺院の堂内で行っている程度のサイズであり、かつ山伏の数もあまり多くなく、「山伏問答」などの行事がないなど、内容が大幅に省略されている。後祭も前祭と合同で開催されていた頃は役行者山護摩焚き(7月16日の宵山の日に開催されていた)に参加した山伏達が、山伏山に立ち寄って参拝するだけだった。開始時間も役行者山護摩焚きと異なり、露店が開く前の午前中に行われる。

伝統芸能奉納(15時?18時八坂神社 日本舞踊尺八などを奉納)

宵宮祭(遷霊祭とも。20時頃・八坂神社)。本殿から神輿に神霊を移す神事。クライマックスの10分間ほどは境内の全ての明かりが消され、闇の中を神霊が遷る。下記参照。

7月16日

前祭・宵山。14日 - 16日をまとめて「宵山」と総称することもある。

献茶祭(9時・八坂神社)。表千家裏千家が隔年交代で、神社境内の井戸水で茶を点てて神前に供える。

高橋町斎竹参拝(10時 - 16時・ホテル日航プリンセス京都内宴会場)。巡行時、稚児が切断する注連縄を、注連縄張りを担当している高橋町内のホテルで一般公開する。参拝者にはお神酒が振る舞われ、八坂神社の神紋の入った素焼きの盃を持ち帰ることができる。なお、前日15日に一般非公開で八坂神社の神職を招いて神事が行われる。

宵宮神賑奉納神事(18時・四条通祇園商店街)。八坂神社近くの路上に作られた臨時ステージで舞楽・京舞・鷺踊などが奉納される)。

石見神楽(18時半・八坂神社)。祭神に因む石見神楽が奉納される。

前祭・日和神楽(22時頃・各山鉾町?八坂神社御旅所往復)。次の日の巡行の安全と好天を祈願して、囃子方を持つ山鉾町の人々が祇園囃子を演奏しながら四条寺町の御旅所まで往復し、御旅所では囃子を奉納する。長刀鉾のみ八阪神社まで行く。23時過ぎに各山鉾町に戻り山鉾の周りでも演奏し、山鉾によっては三三七拍子で締める。

船鉾神功皇后御神体腹帯巻き(23時30分・船鉾町町会所・一般非公開)。宵山期間に町会所で授与された安産の腹帯は、普通はすぐに祈願者側に手渡さず御神体に何重も巻かれる。巡行後外したあと初めて祈願者に渡される。

7月17日

前祭・山鉾巡行。9時出発。下記参照。

長刀鉾稚児・お位返しの儀。巡行の終了時間によるが、13時から14時ごろ八坂神社。

神幸祭(神輿渡御)。通称「おいで」。下記参照。

7月17日?24日

無言詣(四条寺町・御旅所)。御旅所に神輿が鎮座する間、毎晩無言で夜間参拝を行うと、どんな願いも叶うとされる。最終日は四条大橋と御旅所を7往復半するのが正式とされる。

7月18日?20日

後祭の鉾建て(大船鉾)

後祭の曳山建て(鷹山)

7月19日?20日

後祭の曳山建て(南観音山・北観音山)

7月19日

後祭の舁山建て(午前)(鯉山)

松取式(13時頃・六角町(北観音山の南側))。北観音山と南観音山の2本の真松は市内鳴滝で伐採され運ばれてくる。両町の代表者がまず予備抽選としてジャンケンをし、勝った方が本抽選の順番を決定できる。本抽選は縄切れを引く方式のくじ引きで、勝った町が先に松を選ぶことができる。勝った方は「良い松を選べた」負けた方は「良い松を残してもらった」と言うのが通例。

後祭の曳山の引き起こし(年にもよるが、15時から17時ぐらいの間に行われる)

7月20日

南観音山真松白鳩取り付け(早朝6時以降準備でき次第)。前日に引き起こした山の真松に、木登り名人の大工が登って。白鳩の木彫を取り付ける。

後祭の舁山建て(午前)(浄妙山・黒主山・役行者山・鈴鹿山・八幡山)。八幡山は新町通にあるため、他の舁山のように午前から建て始めると、以前は15時に新町通で行われる曳山の曳き初めに支障するため午後に行われていた時期もあったが、現在は町会所の敷地内で午前中に山建てを行い、16時の舁き初め)

15時・後祭の鉾・曳山の曳き初め - 大船鉾(新町通の四条通から仏光寺通間)・北観音山と南観音山(新町通の三条通から四条通間)・鷹山(三条通の新町通から室町通間)。2014年(平成26年)は大船鉾のみ14時だったが、復興初年だったこともあり通りが見物客で大混雑し四条通から北に行くことを断念した。2015年以降は混雑を分散するため他の曳山と同じ15時に変更された)(鷹山の曳き初めのみ関係者および招待者のシールを胸に貼った人のみ参加可能。)

15時・花傘巡行馬長稚児・児武者宣状式(15時・八坂神社)

16時・後祭の舁山の舁き初め - 八幡山(新町通の三条通から六角通間)。

7月21日

後祭の舁山建て(午前)(橋弁慶山)

11時、後祭の舁山の舁き初め - 橋弁慶山(蛸薬師通)

後祭・宵々々山。

7月22日

後祭・宵々山。

7月23日

後祭・宵山。

煎茶献茶祭(9時 八坂神社)

琵琶奉納(13時 八坂神社)

役行者山護摩焚き(14時頃 役行者町路上)。聖護院からやって来た山伏たちが宵山期間に奉納された護摩木を路上に作られた大きな護摩壇で焚き上げ、護摩を奉納した人の祈願成就と、明日の巡行の安全を祈る。


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