碇シンジ
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

フィフスチルドレンである使徒タブリス=渚カヲルはアニメ版に比べ早くから登場するが、距離感の取り方が分からず遠慮無く接してくるカヲルに対して強気な態度で接することも多く、アニメ版のような依存・傾倒はほとんどしなかった[注 3]。この心境は「(失って傷つくくらいなら)友達なんか最初からいない方がマシ」という意識から来ていたが、初号機で使徒タブリスを扼殺した後、「好きになってはいけないと思っていたのにいつの間にか渚カヲルに惹かれていた」とミサトに吐露している。

アスカに対してはアニメ版同様に振り回されたり困惑する場面も多いが、異性として意識することもあり、キスでは棒立ちだったアニメ版と異なり、アスカの両肩を抱いて未遂となると惜しむ描写や、またアスカが精神崩壊すると毎日のように病室に通って気づかう描写がなされている。貞本によるとレイはシンジにとって母性の象徴である一方、アスカはシンジのあこがれの異性の象徴として位置付けられている[13]。また、イスラフェル戦後にアスカの希望で同居している。

戦略自衛隊のNERV本部襲撃の際は、ベークライトで硬化封印されたEVA初号機を見て、諦めて何もしなかった劇場版とは異なり、「動いてよ、母さん!!」と初号機に呼びかけ、ミサトとの約束を果たそうとする意欲を見せる[注 4]。そして、初号機に搭乗して本部地上に出た後、量産機に追い詰められたアスカの弐号機を間一髪で救出し善戦するも、再起動した量産機に追い詰められると、シンクロ率は250%に達し、初号機は劇場版同様に4枚の羽を広げ、宇宙からロンギヌスの槍を呼び寄せる。そして、劇場版同様に人類補完計画の依り代とされ、レイ=リリスの問いかけと共に、幼いころの欠落していた記憶まで含めた過去のフラッシュバックが起き、全てが徒労に終わり絶望したこともあり、自分の殻にこもり、「誰も苦しまないように」するため、世界の終わりと、誰もいない悲しみや傷つきのない世界を願う。しかし、補完された世界でレイとの再会を果たした際、「レイと心を通わせられた経験」と「幼いころのユイとの“約束“」を思い出したため、全てを肯定した上で「父さん(=ゲンドウ)の言う通りに“人は分かり合えない”ということが本当なのか、自らで確かめなければいけない」と決断、レイともう一度手を繋ぎ、補完を否定し元の世界を望んだため、レイと別れることになった。

全ての戦いが終わった後、本編から長い時間をかけて復元された世界において、明城学院を受験するために上京しており[注 5]、電車から降りる際にアスカとケンスケ[注 6]と出会う。最後は、物語冒頭とリンクしつつも、ミサトのペンダントを傍らに、「未来は無限に広がっている。自分の歩く道は自分の足で捜す」というシンジ自身の前向きな独白で物語の幕は閉じられる。
パラレル作品

新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド2nd』(漫画:林ふみの)では、鈍感であるものの、心優しい健全な少年として描かれている。

新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画』(漫画:高橋脩)では、両親共に健在であり、戦いの無い世界でごく普通の中学生として描かれている。作風から、女性陣の胸を揉んでしまったりスカートの中に顔を突っ込むといったラッキースケベキャラとしての描写が多い。

新世紀エヴァンゲリオン 学園堕天録』(漫画:眠民)では漫画版に近い性格である他、「加持とは親交がある」などの設定が追加されている。
新劇場版

主人公。EVA初号機のパイロット(”第3の少年”)。一人称は「僕」。父は碇ゲンドウ、母は碇ユイ[注 7]

新劇場版では、シンジはレイをはじめ周囲の人々とより能動的に関わり、守ろうとする姿勢が描かれるようになっていく。これはシンジの性格設定が変更されたわけではなく、鶴巻からも「序のシンジは旧世紀版第壱話?第六話と同じ」とコメントされている。違いが見られるのは、旧世紀版に比べ、ミサトがシンジと向き合うようになったことをはじめ、周囲の人間の対応が変わったことによりシンジの反応も変化したためである。

しかし、3作目である『Q』になってからは、14年前(『破』)にサードインパクトの元凶に意図せずになってしまったことから、人間関係は一気に悪化。一時の友情を育んだカヲルも自身を守るために命を落としてしまったことから、原作の終盤と同じく、深く心が傷付くことになる。
新劇場版:序

旧世紀版と同じくエヴァンゲリオンの3番目のパイロット(第3の子供または第3の少年)に選ばれる。序盤から中盤にかけてはほぼ同じであるが、第6の使徒の攻撃を受けて瀕死の状態に至り、エヴァンゲリオンへの搭乗を拒絶した際、ミサトによってL-EEE(レベルトリプルE:扉にセントラルドグマとの表記)へと連れて行かれ、第2の使徒リリスの存在を知る。そこでミサトから、使徒がリリスと接触すると人類は滅亡すること、NERV本部の面々も死ぬ覚悟で使徒と戦っていることを説かれる。さらに鈴原トウジ、相田ケンスケといった理解者を得たことで、それがEVAに乗る明確な理由となり、再度第6の使徒と交戦した際には、恐怖を感じながらも果敢な姿勢を見せ、使徒を殲滅する。

旧世紀版では学校用の鞄は手提げ鞄だったが、新劇場版ではリュックになっている。
新劇場版:破

冒頭にてゲンドウと共にユイの墓参をする。ミサトに促されてのことだが、断絶状態の父と会話出来たことを素直に喜ぶ。他者との交流に食事・料理・弁当などが用いられ、能動的に他者と関わっていく姿が描かれていく。テレビ版同様にユーロから転任したアスカとの同居生活が始まる。クラスメイトたちと海洋研究施設を訪れたり、特にレイに対しては物語序盤より気にかけるようになり、アスカに強要されたついでとはいえ、自身を含めて4人分の手作り弁当を作り、アスカ、ミサト、レイにふるまうなど明らかな変化が見られる。また加持に誘われて農作業の手伝いをすることになり、ミサトがなぜNERVに入ったかを教えられ、彼女を守ってくれと頼み込まれる。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:97 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef