碇ゲンドウ
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赤木ナオコやその娘リツコとはその才能を利用するべく肉体関係を持ったが、これがいつ頃からかは劇中では示されない[注 8]。ただしナオコからはユイが消滅する以前から好意を寄せられていたようである。実の息子であるシンジとは別居していたが、幼少期に離別したらしいことや「先生」という人物の下に預けたこと、3年前に共にユイの墓参りをしたこと程度しか描写されない。関係も良好とはいえず、呼び寄せた後も同居はせず会話を持ちかけたり病院に見舞うこともなかった。旧劇場版第26話にて、シンジを傷つけるのを恐れて遠ざけていたと吐露する。一方、レイに対しては優しい表情を見せ、彼女の起動実験失敗の際には、自身の負傷をかえりみず彼女を助けたこともある。ゲンドウから話かけたり、病院に見舞いに行くなどシンジとは対照的に積極的に関係を持っていた。しかしゲンドウが彼女に求めたのはユイの下へ自らの魂を導く方舟としての役割であり、旧劇場版第26話では拒絶された結果思い描いていたものとは異なる結末を迎えることになった。アスカに対しては直接の会話シーン自体がない。第22話では窮地に陥った弐号機に対し「今失うのは得策ではない」とした上でロンギヌスの槍を衛星軌道に投棄する口実として救出を命じたほか、第23話では「囮ぐらいには役に立つ」と発進を指示している。漫画版では原作以上に冷酷な性格の人物として登場。シンジに対し「私を理解しようなどと思うな」と吐き捨てたり、戦略自衛隊のNERV本部襲撃の際はシンジを救助しつつも「親としての愛情を覚えたことはなく、むしろユイの愛情を奪った存在として憎悪の念すら抱いていた」と公言しており、最初から最後までシンジを道具扱いしていた。また、レイに対して温和な態度を向けるのは、彼女をユイに重ねているためであることが明かされている。アダムについては、経口で摂取した結果、起動実験失敗の事故からレイを助けた時の火傷の痕が残った「最も醜い場所」である左手に宿ったとしており、自らの意思でA.T.フィールドを発する場面もある。ターミナルドグマにおいてリツコと対峙して拳銃で撃つくだりは劇場版と変わらないが、漫画版ではリツコが即死しておらず、レイに見捨てられた直後にリツコから喉を銃で撃たれ致命傷を負う。念願だったユイとの再会を果たした際、シンジに親子の触れ合いを行わなかったことを後悔すると同時に、心の奥底では彼を我が子として想っていた事実を再確認し、シンジが生きてくれることを強く望みながら息絶えた。ユイ曰く「生命の理に背いた」という理由で補完をされなかったが、補完を否定したシンジの前にユイと共に現れている。なお、アニメ版と漫画版におけるゲンドウ本人の性格の違いについては、貞本曰く「(ある意味で)悲しい人間」として描いたためであるという[9]。『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド2nd』では、シンジとの親子関係はさほど荒んではいない模様。ユイとは中学生時代に出会い、カヲルの導きで彼女と結ばれている。『碇シンジ育成計画』では、原作とも全く違う教育熱心かつユニークな性格で、冷徹な様子もなく、シンジの良き父となっている。普段から恐妻家でユイに頭が上がらず、家では常に新聞を読んでいる。新劇場版ではユイの旧姓は綾波とされており、法制度が現実と同等ならゲンドウの姓は元から碇である。旧世紀版と基本的な描写は変わらないが、シンジとの和解を願って食事会を行おうとするレイの提案を(ユイの面影を見てではあるが)受け入れたり、ダミーシステムの使用を巡って決裂しNERVを去るシンジを「大人になれ」と諭す、戻ってきたシンジの姿勢にたじろぐなど、孤独なイメージとは違った様子を見せた。しかし冬月に対する最後の呼び掛けが呼び捨てであったり、アスカやレイをあくまで自身の計画のための駒として扱うなど、シンジ以外に対してはより冷酷に描かれている。旧世紀版で冬月の回想として語られた過去は自身の回想としてより過去から語られた。幼少から親の愛を受けられず[注 9]、周囲の大人に振り回されてきたために他人との交流を避け、勉学と音楽に没頭する日々を送っていた。しかしユイと出会い、自身を受け入れてくれた彼女に強く依存してしまい、失った彼女と再会することに執着するようになる。シンジと別離した理由も、子供を自身への罰と捉え、関わらないことが贖罪であり子供のためになると信じたためとされた。シンジの持つS-DATはかつてゲンドウが使い、別離の際に残していったものであるという描写が追加されている。『Q』では、眼鏡をゴーグル状のサングラス[注 10]に変えている。カヲルからは「リリンの王」と呼ばれている。人類補完計画の実行理由も「亡きユイに会う」という目的であることは共通しているが、アダムの代わりに加持が入手した「ネブカドネザルの鍵」を用いて自ら人を捨て、神に等しい存在になった。冬月は「ゲンドウの生き様を息子のシンジに見せることは、シンジのためになる」と考えている。『シン』でのゲンドウの素顔は監督の前田真宏のアイデアで、「目は魂の窓」であるためもはや人間の目線を持っていない、後戻りできない感じを出すためだという[10]。『新世紀エヴァンゲリオン2』の結末の一つに、シンジとの和解・親子関係の修復があり、休日に釣りに誘い、たどたどしいながらも親子らしい会話と今までの自分を改めて生きていく決意を抱き、物語の幕を下ろす(唯一、NERV襲撃・サードインパクトが起きない幕引きである)。旧姓は天体や物標の高度、水平方向の角度を測るための道具、六分儀に由来[6]。名前は『エヴァ』以前に形にならなかった別の企画から[6]。モデルは『謎の円盤UFO』のストレイカー司令官[11]
冬月コウゾウ(ふゆつき コウゾウ)
声 -
清川元夢特務機関NERV副司令官。60歳。誕生日は4月9日[注 11]。趣味は将棋。数少ないゲンドウの理解者でもあり、彼の本当の目的を知るただ1人の人物。主にNERVの実務面(本部建設の指揮や第3新東京市の政務など)を担当しているが、ゲンドウの不在時は代わって作戦指揮を執る。第23話で尋問のために加持の手引きによってゼーレに拉致されるが、同じく加持によって解放された。旧劇場版ではセントラルドグマへ向かったゲンドウの代わりに戦自対応の指揮を執り、最後は「碇、お前もユイ君に会えたのか?」とゲンドウへ問いかけながらユイの幻影を迎え入れて補完された。
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