浄土真宗本願寺派の僧侶でもあり、石川県金沢市乗敬寺の住職も務めた。 劇団雲、劇団昴所属時代から舞台だけではなくテレビドラマ・映画出演もこなしていた。 『新刑事コロンボ』など、洋画吹き替えを中心に声優としても活躍。アニメでは悪役・権力者役が多かった。 初代コロンボの声優を務めた小池朝雄は劇団の先輩に当たり、『スーパーマンII 冒険篇』のテレビ放送版でも、前作で小池が演じていたレックス・ルーサー(ジーン・ハックマン)を引き継いだ。生前から宴会の余興等でよく小池のものまねを披露し、業界では有名であった。ただし、小池の演じたコロンボの声は小池の地声よりかなり低いものであり(石田や他の役者仲間からも言われていた)、反対に石田の演ずる声は自身の地声に近く、当初は小池の声を意識して演じていたが、晩年はごく自然にコロンボを演じていたという。 ハックマンをはじめ、ジャック・ニコルソン、アンソニー・ホプキンス、ジョン・グッドマン、ブライアン・デネヒーを多く担当していた(中でも『羊たちの沈黙』から始まる「レクターシリーズ」ではホプキンス演じるハンニバル・レクターをシリーズ全作品で担当し、同時にシリーズ全ての吹き替えに関わった唯一の役者でもある)。 石田によるアンソニー・ホプキンスの吹き替えは同業者間でも評価が高く、上述の『羊たちの沈黙』でクラリス・スターリング役として共演した戸田恵子は「とても印象深い太郎さんのホプキンス」と評している[4]。 上記のようなシリアスな役柄を多く演じているが、『くまのプーさん』のイーヨーのようなおっとりした役柄、『リトル・マーメイド』の続編で担当したトリトン王のような厳格さと温和さを併せ持つ役柄も演じ、『コマンドー』(テレビ朝日版)や『48時間』(日本テレビ旧版)、『ハドソン・ホーク』(日本テレビ版)などではコミカルな演技も披露した。 NHK大河ドラマの常連であり、1984年に『山河燃ゆ』、1985年に『春の波涛』、1986年に『いのち』、1987年に『独眼竜政宗』と4年連続出演する(しかも『いのち』が現代劇だったために時代劇ファンのために放送された同年の『武蔵坊弁慶』にも出演している)など、生涯の中で実に15作の大河に出演した。 1989年の『春日局』と2000年の『葵 徳川三代』では、同じ大久保忠隣役を演ずるという常連俳優ならではの経験もしている。 『芋たこなんきん』では、石田のために原作にない住職役が作られた[5]。 特技は京都弁[2]、柔道[2]。 2013年9月21日午後1時頃、フジテレビ系で放送された連続ドラマ『独身貴族』第1話の収録において、神奈川県相模原市緑区の城山スタジオにて水着姿でプールに入っての撮影後、石田は突然に意識を失って倒れた。
経歴・特色
死去