石川県
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2020年令和2年)の従業者数約59.6万人のうち約69.6%が第三次産業に、約27.8%が第二次産業に従事している[9]。特徴としては、第二次産業の中では製造業の割合が高く、また製造業の中でも従業者の過半数が一般機械や電気機械などの機械関連で働いていることが挙げられる[10]

中世には、権門体制から幕藩体制への過渡期に寺社勢力(一向宗:浄土真宗)による自治が行われ経済的に非常に発展していた。そして加賀藩は浄土真宗への懐柔政策により自治を行ったことが発展に重要に機能した(詳細は金沢市の項参照)。江戸時代加賀国能登国越中国を領地としていた加賀藩は学問や文芸を奨励したことから、城下町の金沢を中心に文化が興隆し、今に受け継がれている[11]。金沢市では能楽加賀宝生織物染色技法である加賀友禅蒔絵を施した金沢漆器茶道具に用いられる大樋焼などが伝わる。その他、輪島市輪島塗、加賀地方の九谷焼など芸術性の高い伝統技術が継承されている。人口当たりで見た日展(日本美術展覧会)や日本伝統工芸展の入選者数は全国1位となっている[4]

石川県を訪れる観光客は2021年(令和3年)で約1,230万人と見られ[12][注釈 3]、このうち約518万人が金沢地域[注釈 4]、約400万人が能登地方、約238万人が(金沢市周辺を除く)加賀地方[注釈 5]を訪れたとされる[13]。主要観光地で利用者数が多いのは、金沢市では兼六園金沢城公園金沢21世紀美術館ひがし茶屋街、能登地方では輪島市の輪島朝市七尾市和倉温泉能登食祭市場羽咋市気多大社、同市と宝達志水町に跨る千里浜、加賀地方では加賀市山代温泉山中温泉片山津温泉、小松市の粟津温泉木場潟公園、白山市の白山比盗_社などである[14]

全国47都道府県で唯一、太平洋戦争で空襲を受けていない[15]
地理・地域
位置

日本の本州中央部の日本海側にある。全国8地方区分では中部地方に当たり、日本海側の北陸地方に位置している。県域は、東西100.9 km、南北198.4 km、面積4,186.05 km2を有し、海岸線の総延長は581.0 kmに及ぶ[16]。南北に細長く、中央部がくびれた砂時計や、アルファベットFのような形状をしている。西側、北側、北東側は日本海に面しており、南西側は福井県に、東側は富山県に、南東側は岐阜県に隣接している。なお、日本の領海を確定するために設定されている基線は輪島市舳倉島北東端から(富山県を経ず)新潟県佐渡市ネイ島西端まで直線基線が引かれている[17]

石川県の位置[16]県庁所在地東端西端南端北端
金沢市
鞍月1丁目1番地珠洲市
姫島加賀市
塩屋町(塩屋漁港)白山市
赤兎山山頂輪島市
舳倉島
北緯36度35分40秒 東経136度37分32秒 / 北緯36.59444度 東経136.62556度 / 36.59444; 136.62556北緯37度30分33秒 東経137度21分55秒 / 北緯37.50917度 東経137.36528度 / 37.50917; 137.36528北緯36度17分49秒 東経136度14分39秒 / 北緯36.29694度 東経136.24417度 / 36.29694; 136.24417北緯36度4分1秒 東経136度40分26秒 / 北緯36.06694度 東経136.67389度 / 36.06694; 136.67389北緯37度51分19秒 東経136度55分19秒 / 北緯37.85528度 東経136.92194度 / 37.85528; 136.92194

自然地理能登地方と加賀地方の地形は対照的詳細は「石川県の自然地理一覧」を参照

石川県の地形は、県北部の能登地方と県南部の加賀地方とで対照的な特徴を有している[18]外浦の能登金剛志賀町

能登地方は日本海に向かって北東方向に突き出た半島(能登半島)である。第三紀に形成された火山岩堆積岩からなる丘陵状の山地が広がっている[18]一級河川はなく、町野川大海川などの二級河川が54水系指定されている[19]。半島沖の海底は舳倉島付近まで大陸棚が続いており、その先も白山瀬大和堆などの中深度海域が見られる[20][21]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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