石川五ェ門_(ルパン三世)
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普段着は和服[注 2]。さらしを巻いて前を大きくはだけている。着物の色はTV第1シリーズでは薄い紫、TV第2シリーズ・PartIII・TVスペシャルでは灰色または白、TV第4シリーズではピンク、PART5では黄色とシリーズごとに異なっている。足下は素足に雪駄である。この服装は南極・北極といった極寒地でもあまり変わることがないが、ルパンに「薄っぺら着物一枚で大丈夫か」と聞かれていた。改まった場では紋付きを着ることもある。なお、愛用の下着は(越中)である。

顔は常に真剣な表情でいるが、他のキャラクターと比べて、作品ごとの容貌の違いが大きい。『TV第1シリーズ』では目つきの悪い渋面だったが、『TV第2シリーズ』より変更され見た目、役回りともども二枚目になった。さらに『PartIII』では原作(『新ルパン三世』以降)に近い四角い骨格に太い眉、割れたアゴを備えた日本男児然とした風貌となったが、後半ではデザインが変化しシンプルで顎の細いデザインになっている。『Lupin the 3rd』シリーズおよび『ルパン三世 PART IV』・『PART5』ではTV第1シリーズに近い三白眼の渋面となっている。テレビスペシャルでは『バイバイ・リバティー・危機一発!』から『1$マネーウォーズ』まではデザイナーにより差があるものの『TV第1シリーズ』のような三白眼が多く、『アルカトラズコネクション』以降は一部を除き『TV第2シリーズ』に近い細顔で統一されている。

変装時などは、ごくまれに洋服を着ることもある。TVスペシャル『アルカトラズコネクション』のエンディングでは、珍しくプライベートで洋服を着ていた[注 3]。なお正装時は黒の紋付袴だが、きっちりと着こなしており西洋風の中で特に浮いている様子は無い[注 4]。変装はルパンや次元ほどはしないが、女装[2]も含めて必要な場合には普通にしている(服を着替える程度の場合が多く変装用マスクを被ることは稀である)。また漫画版『ルパン三世S』、『ルパン三世Y』や『ルパン三世M』、『ルパン三世H』、『ルパン三世B』などにおいても、ほぼ、このアニメの性格設定に準拠したキャラクターとなっているが、アニメ同様、作品による容貌の違いが大きく、特に『ルパン三世Y』ではかなりの美男子として描かれている。
ルパンとの関係

ルパンファミリーの一員として世界中を飛び回っているが、ルパンとよく行動を共にする次元大介と違って、単独行動または別行動を取ることが多い。役割は進路・退路の確保、敵陣への切り込み、武器破壊、障害物の破壊など、剣の腕を活かした戦闘や特殊任務に就くことが多い。

ルパンとは自身に関する事情によっては敵対する場合もあり『TV第2シリーズ』第55話「花吹雪 謎の五人衆 前篇」では、白波五人衆が武器もなくルパン一味に立ち向かった際「ルパンは峰不二子のために富嶽三十六景を盗んだ。だが自分たちはそんなことをしない。だから大した武器もない自分たちの助っ人になってほしい」と彼らに籠絡されてしまい、続く第56話「花吹雪 謎の五人衆 後篇」ではその一員としてルパンに一騎討ちを挑みルパンを負傷させたが、その後菊子とともに白波五人衆を離反した後に、五人衆の真の狙いは自分を人質にしてルパンが今まで手に入れた宝を横取りすることであると知り、その後ルパンたちの前で、ルパンを負傷させた責任を取り切腹すると言い出したが、介錯を頼まれたルパンは「無抵抗のやつの首をはねても面白く無い」として、ルパンと五ェ門の殴り合いの喧嘩となった。このようにルパンたちに対する仲間意識は強く、『TV第2シリーズ』第112話「五エ門危機一髪」ではルパンの弱点を聞き出すため拷問にかけられるが、「仲間を売るような真似をするくらいなら喜んで死ぬ」として一言も口を割らなかった。さらに『ルパン三世 グッバイ・パートナー』ではアリサを救うため、仲間を裏切った次元に対し「裏切り者は斬り捨てなければ気が済まん」と言っていたが、事情を知った後は「過ぎたことだ」と許していた。TVスペシャル『ルパン三世 盗まれたルパン ?コピーキャットは真夏の蝶?』では、ルパンに対して「お主、やはり侍であったか」と、ルパンの人柄を認める発言をしている。
性格

基本的に常に冷静沈着である。他のメインキャラクターと比べて口数が少なく、テレビスペシャルによってはほとんどセリフが無い回もある[注 5]

どのような理由があっても嘘をつくのを嫌がるという生真面目ぶり(『新ルパン三世』第51話)で、劇画を知らないという世間知らずな一面もある(同第50話)。他人や自分が興味のない人間の悪口はズバッと言う一方で、自分や斬鉄剣、自分が好意を寄せている人間を悪く言われるとすぐに逆上する、実はかなり短気で自分勝手な性格。さらに斬鉄剣が折れたりボロボロになったりすると、自分が未熟であると思い込んで勝手に修行に出かける。ストイックなまでに強さを追い求める姿勢は、映画『七人の侍』に登場する久蔵がもとになっている。
嗜好

筋金入りといってもよいほどの日本文化への強い執着があり、宗教は代々日本神道の家系であり、「生あるものは必ず死ぬ」「諸行無常」などのセリフや、「悟り」を開くことを目標とするなど仏教の影響も多く見られる[3]。また歌舞伎や任侠映画を見るのが好きで、自らの先祖である石川五右衛門や『忠臣蔵』の歌舞伎を見て感涙したこともあるほど。

普段から食事は日本食しか食べようとしないなどの頑固な面があるが、『TV第2シリーズ』ではルパンたちと共にパスタを食べていたり、次元と洋風な肉料理を食べていたりと、『PART5』でもレベッカが用意したピザを食べるなど用意されたものなら日本食以外も食べることがある。ただ、日本食は大好きらしく味噌汁とたくあん恋しさ故に他の食事がのどを通らず、味噌とたくあんを買いに不二子を日本に行かせたり、「バルセロナに来れば日本料理の店があるかも知れん、と言ったのは誰だっけな」とルパンに嫌味を言ったりしている[4]ハンバーガーホットドッグを拒否してスーパーマーケットでカップそばを買いに行く時もある[5]。『TV第2シリーズ』第145話「死の翼アルバトロス」にてすき焼きの具でもある牛肉を大量に食した際にはルパンに「ネギ食え、ネギ! 日本人だろうが」と突っ込まれた。TVスペシャル『ワルサーP38』で2週間豆の缶詰だけで生活したときには、久しぶりのご飯と梅干しに感涙していた、また同じ作品では飛行船の爆弾の解除のためにコードを切る時赤か青かで迷っていた中、次元・不二子を押しのけて赤を斬鉄剣で切り解除に成功したが赤を切った理由は「梅干しの色だから」というものであった。また、自分で茶を点てたり、茶請けに羊羹を食べたりもしている。さらに『お宝返却大作戦!!』ではスペインに行ったときはルパンに日本茶を買ってくるよう頼んだが売っておらず、仕方なく買ってきたスペイン茶のにおいが気に入らずルパンに押し付けていた。また、アジトの近くにあった喫茶店からそば粉を譲り受け、自らそばを打ってなし崩し的な形で銭形に振舞ったこともある[6]

ギャンブルは嫌いではないようで、次元の勧めで行ったラスベガスカジノで大儲けをしたこともある。スロットマシンで散財した描写が描かれたこともあるが、逆に、非常に優れた動体視力(詳しくは後述)を活かし、スロットを狙い通りに止めてみせるという技を披露したこともある。トランプ麻雀も好きなようで、『TV第2シリーズ』第152話「次元と帽子と拳銃と」の冒頭ではルパンとババ抜きをしている場面がありその際はかなり楽しんでいた。またTVスペシャル『アルカトラズコネクション』では、「金があってこその人生だ」と発言したことや、清楚な雰囲気を漂わせるイカサマ宗教の美人導師に騙され、稼いだ金を持ち逃げされてしまったこともある(TVスペシャル『1$マネーウォーズ』より)。

タバコについて、自らすすんで吸うシーンはないが、口に挿し込まれて吸ったことはある。次元からタバコをもらい吸ったこともあり、『PART5』のエンディングでも不二子の夢とはいえ、タバコを幸せそうに吸っている姿が描かれ、原作でもたまに煙管をふかしているため、非喫煙者ではない模様。酒は日本酒を好み、『TV第2シリーズ』第61話「空飛ぶ斬鉄剣」では不二子が差し入れに持ってきたバーボンを「洋酒は薬臭くていかん」と嫌っていたものの口にすると気に入り盛られていた睡眠薬で泥酔するまで何杯もお代りしており、祝杯の時、仲間たちと共にビールやシャンパンで乾杯するなど場面があった[7]。しかし『TV第4シリーズ』でレオナルド・ダヴィンチが用意した洋酒を不二子が注ごうとした際、断ったり、『PART5』ではルパンと次元がビールに対し、日本酒を用意したり、『PART6』でも五エ門だけ日本酒を飲むなど今でもあまり積極的に飲もうとはしない。

ルパン三世 princess of the breeze ?隠された空中都市?』ではラームのために2度に渡って日本に帰りでんでん太鼓金平糖を買ってくる、『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』ではアジトに来た少年探偵団に(睡眠薬入りとはいえ)お茶を出してもてなすなど子供好きな一面も見られる。
口調

「某」「?ござる」「?せぬ」「?殿」「お主」「参る」「おなご」「斯様」などの古風な話し方をする。

決め台詞は「またつまらぬ物を斬ってしまった」。初登場は劇場版第1作『ルパンVS複製人間』。いくつかバリエーションもあり、『バイバイ・リバティー・危機一発!』では斬る前に「またつまらぬものを斬ってしまうのか」と言ったり、『グッバイ・パートナー』では「久しぶりに斬り甲斐のあるものを斬らせてもらった」と言ったりしている。『カリオストロの城』では「今宵の斬鉄剣は一味違うぞ」、また「無益な殺生はせぬ」[注 6]と言ったこともある。


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