石塚運昇
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30歳を過ぎてもバイトをしており、将来に不安を感じていたが、劇団在籍していた頃東京都港区赤坂の飲み屋のバイトでその店に来ていた東北新社の人物が来ていたという[3][5]。一緒に働いていた劇団の後輩が東北新社に大学の同期がおり、東北新社の人物がよく来ていたという[3]。ある時、「声の仕事やってみない?あんたいい声しているから」とスカウトされたという[3][5]。当時はCMの世界のこと無知だったことから、「何ですか、それ」と言ったところ「CMなんかでナレーションとかよくやっているよね」と言われてもピンとこなず、「俺もメシが食いたいし、バイトばかりやっていてもなんだし、一回やらせてくださいよ」としてもらったという[3]。スタジオに行って原稿渡され、読んでおり、それを音サンプルにしたかったようで、そんなことも無知だったことから、「ぱ?っ」と読んで「はい、どうも」とそのあとスキーのCMをすることになったという[3]

テープ作りはその前にもしており、そのバイト先の飲み屋に東北新社のCM監督が来ていたが、その人物にも石塚は当時32、33歳だったことから「いつまでもバイトしているのしんどいから、マスコミの仕事なんかでメシ食えるようなものあったら紹介してくださいよ」と言われ、「声やるんだったら、どこでやりたいんだ」と言うことから「あまり知らないけど青二って聞いたことはあるけど」と言っていたところ、青二プロダクションのCM担当を紹介されたという[3]。そのCM担当に「こういう世界があるから、デモテープ作って持ってきたら」と言われたが、デモテープそのもの何だか分からず、「何でもいい」ということからリア王のセリフを吹き込んでいったと語る[3]

当初から青二プロダクションに所属するはずだったが、劇団の人物がたくさん所属してきたことから、「今入るのは無理」のようなこと言われたが、その時、東北新社のCM監督の人物が、「同人舎がおまえみたいなのをほしがっているから」と同人舎プロダクション[14]を紹介してくれて所属した[3]マツダマツダ・ルーチェのCMナレーションで声優としての活動を始める[3][5]。アニメでのデビューは『巨神ゴーグ[5]

CMナレーションの依頼が来ていたのがきっかけであり、マネージャーに「舞台をやっていたわけだし吹替もやってみては?」と言われて、「それなら一度やってみようか」となって、アフレコを始める[15]。初めての吹き替えの収録では役に立たず、声を合わせるのが精一杯であり、芝居をするどころではなかったという[15]。声を合わせられるようになってからは、舞台と同じく役を演じていたことを意識するようになったという[15]
晩年・死去

その後、2010年1月1日より、長年所属していたアクセント[16]を退所し、青二プロダクションに亡くなるまで在籍していた[17]

2018年8月13日食道癌により死去[12]。67歳没。同年10月2日には青山葬儀所でお別れの会が行われ、山寺宏一らが参列した[18]。なお、山寺は2017年時点で石塚の病状を知っていたことを、後に明かしている[19]。また、山寺と同じく『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』で共演していた神谷浩史は、石塚の最後の収録当時(2018年2月)も彼が直前までロビーで大塚芳忠と談笑していたため、まさか健康を損ねているとはまったく思えなかったことを、同作の第七章劇場公開時に明かしている[20]
人物・エピソード

重々しい声が魅力的[21]。声優としては、低く渋い声が特徴的であり、冷静沈着で頼りになる大人の男性役を演じることが多かった[8]吹き替えでは海外ドラマ『CSI:マイアミ』のホレイショ・ケイン役で知られており[22]、俳優ではリーアム・ニーソンケヴィン・スペイシーローレンス・フィッシュバーンを担当[23]。特にリーアム・ニーソンは津嘉山正種に次いで多く吹き替えており、初担当となった『96時間』以降、2017年まで大半の作品で担当し、ほぼ専属であった。また過去にはアラン・リックマンサミュエル・L・ジャクソンも担当している。これらの他に、映画の予告編やCMナレーションも多く担当していた。

石塚は声優デビューしてしばらくは洋画の吹き替えやナレーションがメインで、アニメの仕事に対して本気でなかったが、OVA『マクロスプラス』に出演して「アニメも面白いな」と思うようになったという。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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