相棒
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後述のように本作の世界の中でのリアリティを理由に薫を卒業させたのに対して、捜査一課らの面子が変わらないことについて松本は、「相棒としてドラマを背負っている薫と違い、ドラマを背負ったわけではなく、例えば角田のポジションを別の演者がやっても面白くならないかもしれないリスクを冒してまで変更する必要はない」と語っている[27]。ただし、演者の降板や急逝など、やむを得ない事情により主要な登場人物を入れ替えたり代役を立てることもある。
ゲスト

一度ゲストで登場した俳優が同じ役で再出演しており、月本幸子役の鈴木杏樹や青木年男役の浅利陽介がゲスト出演からレギュラーに昇格した例がある。また、反対にゲストとして別役として登場していた俳優がメインキャストとして再登場することもあり、例として三浦信輔役の大谷亮介(PS1では室谷警部補役)、米沢守役の六角精児(PS1では監察医の米沢役[注 5])、芹沢慶二役の山中崇史(S1-1ではスナイパー役)、衣笠藤治役の大杉漣(S2-6では菅原英人役)、杉本哲太(S5-11では五十嵐哲夫役)、先述の青木年男役の浅利陽介(S6-10では安藤博貴役)らがいる。

その他の常連ゲストとしては菅原大吉(計6回。うち2回は同じ役の山崎哲雄役)、山本道子(計5回。うち2回は同じ役の江波和江役)、迫田孝也(計4回)、西田健(計3回)、笹野高史(計3回)らがいる。その中でも前沢保美は唯一同じ役である遠山ちず役を含め、計8回と役を替えての最多出演を果たした。
カメオ出演

これ以外の出演者としては、2011年1月1日放送のseason9 第10話「聖戦」で、本作ファンの漫画家・青山剛昌カメオ出演(取材の誘いを受けて、現場を訪れたことが出演のきっかけだという)[28]、2012年2月15日放送のseason10 第16話「宣誓」で、映画監督の三池崇史が特別出演[29] した。三池と交流のある和泉聖治監督からのオファーによるもの[30][31]

その他にも元プロ野球選手の広沢好輝が2000年6月3日放送のpre season 第1話「刑事が警官を殺した!?」に警視庁記者クラブ記者・広沢役、フリーアナウンサーの羽鳥慎一が2015年1月1日放送のseason13 第10話「ストレイシープ」にリポーター役、ホストのROLANDが2016年10月26日放送のseason15 第3話「人生のお会計」にホスト役、プロゴルファーの原江里菜が2022年3月23日のseason20 最終話「冠城亘最後の事件―特命係との別離」に女医役でそれぞれカメオ出演している。
「相棒」の変遷

設定上は亀山薫の前にも6人の特命係員がおり、また薫が辞職してから神戸尊が着任するまで右京と組んで仕事をする人物がいたが、彼らは代数には含まれておらず、右京曰く最短で1日、最長でも1週間足らずで離脱していたとのこと。
亀山薫
詳細は「
亀山薫#現実世界での扱い」を参照
神戸尊
詳細は「神戸尊#現実世界での扱い」を参照
甲斐享
詳細は「甲斐享#現実世界での扱い」を参照
冠城亘
詳細は「冠城亘#現実世界での扱い」を参照
沿革

和泉聖治の参加以降制作が開始され、2000年6月に土曜ワイド劇場枠で『相棒・警視庁ふたりだけの特命係』として単発の2時間ドラマとして放送された。視聴率は17.7%で、2時間ドラマが全体的に低迷している時期としては高めであった[32]。この結果、テレビ朝日の上層部から「シリーズにしてくれないか」という話が挙がったが、水谷は「2時間ドラマの世界をもう少し試したい気持ちがあったので、シリーズ化の前に2時間枠で何本か作らせてほしいとお願いした」と自著にて語っている[33]

その後2001年11月までで3回放送。3作全てが好評だったことから連続ドラマ化が決定した。2002年の春から連続ドラマの第1弾となるseason1の撮影が始まったが、その際水谷は和泉と以下のように誓い合った[34]。顰蹙を恐れないでいこう、ということですね。『相棒』を観て喜ぶ人とがっかりする人、つまり支持と不支持に分けたら、支持してくれる人が少し多ければ成立する。みんなに喜んでもらおうと思ったり、失敗を恐れて無難を選んだりはしない。『むしろ、顰蹙は買った方がいいという思いで創り続けよう』と話しました ? 水谷豊

またシーズン化に当たって、作品のコンセプトに関して水谷は以下のように述べている[35]。大人がテレビを観なくなったと言われていた時代なので、大人を振り向かせるドラマをつくろう、と話し合いました。時代も社会も変化していくものだから、ドラマも常に今を切り取っているものにしたい。エンターテインメントでありつつ、社会性も備えた作品をと。 ? 水谷豊

season1は2002年10月から水曜21時刑事ドラマ枠で1クールで放送された。これに関して水谷は「いきなり2クールというのは重いので、まずはワンクールからとお願いした」と述べている[35]。翌2003年10月以降からは同枠で2クールで放送。さらにこのseason2から「相棒」とタイトルが簡略化。以降10月開始・3月終了のサイクルでシーズンを重ねている。

また、season4(2005年 - 2006年)以降は元日1月1日)夜9時から2時間超の長編特番「相棒?元日スペシャル」が放送されており、これ以降曜日に関係なく毎年元日にスペシャルとして放送されている。単独完結作の性質上、元日スペシャルは、所属するテレビシリーズとは外伝としての扱いで、話数調整の対象外となっているため、系列外局への遅れネットは任意となっている。

2008年には初映画化されるなどし、ドラマ自体とともに複数の賞を受けた(#受賞)が、2008年12月17日放送のseason7 第9話「レベル4?後篇・薫最後の事件」を最後に寺脇康文が降板(降板はseason7の放送開始前にテレビ朝日が公表する異例の形態が取られた[36])し、亀山薫が特命係を去った直後は右京単独行動もしくは、ゲストキャストやメインキャストと一時的な相棒を組んだりする形を取っていた。

そして、翌2009年3月18日放送のseason7 最終話「特命」から2012年3月21日放送のseason10 最終話「罪と罰」まで及川光博演じる神戸尊が2代目相棒を務め、2012年10月10日放送のseason11 第1話「聖域」から2015年3月18日放送のseason13 最終話「ダークナイト」まで成宮寛貴演じる甲斐享が3代目相棒を務めた。

2015年10月14日放送のseason14 第1話「フランケンシュタインの告白」からは反町隆史演じる冠城亘が4代目相棒を務めており、11月24日放送のseason20 第7話「かわおとこ」をもって、寺脇の出演回数を更新し、歴代相棒の中で最多の出演回数となった。同日、テレビ朝日からseason20限りでの反町のシリーズ卒業が発表され、2022年3月23日放送のseason20 最終話「冠城亘最後の事件?特命係との別離」をもって特命係を去った。そして、10月12日放送のseason21 第1話「ペルソナ・ノン・グラータ?殺人招待状」からは寺脇演じる亀山薫が5代目相棒として復帰した。

相棒の産みの親である松本はseason12で降板。後任には桑田潔がプロデューサーに就任した。また、シリーズ初期から監督を務めた和泉聖治もseason14 最終回「ラストケース」をもって卒業。season15以降は、season2から相棒の制作にかかわっている橋本一監督が主体となって制作が進められている。
受賞

2007年にseason5 第11話の「バベルの塔」が日本民間放送連盟賞 テレビドラマ番組部門 優秀賞を受賞した。

2008年には本作での演技が評価され水谷と寺脇が第16回橋田賞を受賞[37]。また映画『相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン』でも複数の賞を受けている。

season7放送後の『ザテレビジョン』主催の「第60回ザテレビジョンドラマアカデミー賞」では亀山卒業後も右京単独で活躍させた取り組みなどが評価され、ザテレビジョン特別賞を受賞した。

2011年には多彩なキャラクターの魅力、硬派なテーマを扱う一方で遊び心もうまく取り混ぜるシリーズ構成、脚本の完成度の高さ、人気に甘えないチャレンジ精神などが評価され、第48回ギャラクシー賞テレビ部門特別賞を受賞した[38]。同じく2011年にはseason9第8話の「ボーダーライン」が派遣労働者の貧困を扱ったことが評価され、貧困ジャーナリズム大賞2011を受賞している[39][40]。受賞の対象は主演の水谷と脚本担当の櫻井武晴

大和ネクスト銀行が調査した、シニア層(50歳から79歳)が選ぶ2014年の面白かったドラマに、season12が第2位、season13が第3位にランクインした[41]

2015年、season13が第41回放送文化基金賞・テレビドラマ番組部門の最優秀賞を受賞[42]

2022年に行われ150人が投票に参加した「期待度が高い2022年秋ドラマランキングベスト13」では、season21が見事1位に輝いた[43]
主な登場人物詳細はそれぞれの役名を、テレビシリーズの登場人物は「相棒の登場人物」を、劇場版の登場人物は「劇場版I劇場版II劇場版III劇場版IV」を、スピンオフの登場人物は「米沢守の事件簿X DAY」を参照
歴代主人公

杉下右京(すぎした うきょう)
演 - 水谷豊
亀山薫(かめやま かおる)
演 - 寺脇康文右京の初代相棒であり、5代目相棒。初代相棒としてpre season 第1話からseason7第9話まで登場、後に5代目相棒としてseason21第1話より再登場。
神戸尊(かんべ たける)


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