2ストロークエンジンでの特異な例として、カワサキがKRロードレーサーなどで、単気筒を横置きで前後に2つ並べたレイアウトを持つエンジンをタンデムツイン=直列2気筒と称して採用していた。詳細は「U型エンジン#タンデムツイン」を参照
ただしこれは車体の前後にシリンダーが並ぶ事から直列と呼ばれてはいたが、エンジン単体としては直列(クランクシャフトが同軸)ではない。クランクシャフトが2軸となるので真の意味での並列2気筒と言えるが、慣例としてオートバイ業界ではクランクシャフトを無視してシリンダー配置が横(Y軸)並びならば並列、前後(X軸)並びならば直列と定義する場合が多く、横置き直列エンジンの事を並列と呼ぶ事がむしろ一般的となっている。(カワサキは現在でも正式に表記)そのため市販レーサーレプリカであるカワサキ・KRシリーズのカタログでは、横置き並列2気筒(タンデムツイン)エンジンのKR250は「直列2気筒」、逆に後継である横置き直列2気筒エンジンのKR-1は「並列2気筒」と記されていた。しかし、タンデムツインは非常に稀なエンジンなのでほとんど問題にされていない。
また、片山産業がかつて製造していたオリンパス・スーパーツインでは、2ストローク直列2気筒エンジンのシリンダーを前方に90度倒したものを水平並列2気筒と呼んでいた。 古くは、世界最初の自動車であるキュニョーの砲車が、蒸気機関のシリンダー2つを直列に搭載した直列2気筒エンジンであった。 4ストロークエンジンでは、本田技研工業が製造したドリームCB72スーパースポーツ用のエンジンでは「Type1」と「Type2」なる2種類をラインナップし、同一エンジンながらも前者は180度クランク、後者は360度クランクとし差別化を図った。後年にCB72と同社が同様の商品展開を行ったモデルとしてCB450K0の日本国内仕様、CB125T(180度クランク)とCD125T(360度クランク)が存在する。
外燃機関
同一エンジンで複数のクランク位相を販売する例
脚注[脚注の使い方]^ “なぜ自動車用の2気筒エンジンは普及しないのか?
^ “新型スズキ・セレリオ登場! シンプルなコンパクトハッチとは?
^ Vandenheuvel, Cornelis (July 1997). Pictorial History of Japanese Motorcycles. Devon U.K.: Bay View Books. ISBN 1-8709-7997-4.
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関連項目
直列型エンジン
表
話
編
歴
レシプロエンジンの気筒配置による分類
直列
I2
I3
I4
I5
I6
I8
I9
I10
I12
I14
水平対向(180°V)
F2
F4
F6
F8
F10
F12
F16
V型(狭角V/倒立V)
V2
V3
V4
V5
V6(VR6)
V8
V10
V12
V16
V18
V20
V24
W型(WR)
W3
W8
W12
W16
W18
その他の気筒配置
単気筒
星型
回転式
H型
U型
タンデム2
スクエア4
X型
斜板
関連する項目
ユニフロー掃気
2ピストン
対向ピストン
デルティック
ロータリー
複動式