朝鮮王朝までの君主は、天皇や皇帝ではなく国王だったため、皇太后ではなく大妃という。
1895年に大韓帝国が成立したときには朝鮮王高宗が大韓皇帝となったが正室はいなかった。次の純宗の継室の純貞孝皇后が夫君の死後、1966年まで生きたため最初で最後の皇太后である。「朝鮮大妃の一覧」も参照
ベトナムの皇太后(英語版
訳語として、皇帝の未亡人(英語:Empress dowager)に「皇太后」、先代の王の王妃だった者(英語:Queen dowager)に「王太后」(おうたいごう)を用いることがある。また、王国の元首をすべて皇帝と称してきたかつての儀典上の慣例から、王太后に対して「皇太后」の語が用いられる場合も少なくない。ヨーロッパでは一度帯びた位は原則終身保持できるため、1989年に崩御した、オーストリア・ハンガリー帝国の最後の皇帝カール1世の皇后ツィタ(オーストリア・ハンガリー帝国は1918年に滅亡し、カール1世は1922年に崩御)がヨーロッパ最後の「皇太后」である。
現在、「皇后」(英語:Empress)の地位が存在するのは日本のみであるため、1947年までインド皇后(英語:Empress of India)であり、2002年に崩御したエリザベス・ボーズ=ライアン(イギリス国王ジョージ6世妃、同女王エリザベス2世生母)が、日本以外における最後の「皇太后」である。
日本では天皇の母である后(きさき)を母后(ヨミは「ぼこう[4]」または「ははきさき[5]」)と呼称するが[4][5]、ヨーロッパにもこれに相当する呼称(英語:Queen mother)がある。 アフリカ南部にあるエスワティニでは皇太后に類似するものとして、先代王妃・国王の母に与えられるンドロブカティという称号がある。ンドロブカティは祭祀を行うことが権限となっている。
アフリカにおける「皇太后」「王太后」
脚注^ 新村出編『広辞苑 第六版』(岩波書店、2011年)936頁および松村明編『大辞林 第三版』(三省堂、2006年)858頁参照。
^ “天皇の退位等に関する皇室典範特例法について
^ “新しい天皇陛下が即位 「令和」始まる”. BBC News Japan (英国放送協会). (2019年4月30日). オリジナルの2019年4月30日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20190430170450/https://www.bbc.com/japanese/48101947 2019年4月30日閲覧。
^ a b 「母后」『広辞苑』(第五版、岩波書店)
^ a b 母后(読み)ハハキサキ デジタル大辞泉
参照文献
文献資料
新村出編『広辞苑 第六版』(岩波書店、2011年)ISBN 400080121X
松村明編『大辞林 第三版』(三省堂、2006年)ISBN 4385139059
外部リンク
明治神宮ウェブサイト「 ⇒明治神宮Q&A - なぜ、昭憲皇后ではなく昭憲皇太后なのですか?」
関連項目.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィクショナリーに関連の辞書項目があります。皇太后