マンチェスターに位置するケンダルズ(英語版) (旧ケンダル・ミルン&フォークナー) もイギリスで最も古くに創業した百貨店であることを主張している。2005年には親会社であるハウス・オブ・フレーザーに改名された。マンチェスターで開業したのは1836年にまで遡るが、それ以前の1796年以来ワッツ・バザール (Watts Bazaar) の名で営業していたとされる[6]。最盛期にはディーンズゲート(英語版)の通りの両側に"Kendals Arcade"(ケンダルズ・アーケード)と呼ばれる地下道により接続された店舗を所有し、アール・ヌーヴォー様式のフードホールを営業していた。特に、低価格で高品質さと上品さを提供することを重視したことで知られ、1919年にハロッズに買収されたこともあり、"the Harrods of the North"(北のハロッズ)の異名をとった。その他、マンチェスターにはポールデンズ (Paulden's、現・デベナムズ) やルイス (Lewis's、現・プリマーク) などの百貨店がある。ロンドンを拠点とするハロッズは1834年に創業の起源を持ち、1849年に現在地のブロンプトン・ロードに土地を取得して移転し、1894年から1905年にかけて今日に至る店舗の建設が実行された。
1900年までにはリヴァプールはロンドンとグラスゴーに次いでイギリス第3のショッピングの中心地だった[7]。ルイス(英語版)、オーウェン・オーウェン(英語版)、ブラクラーズ(英語版)、バニーズ、ジョージ・ヘンリー・リー(英語版)、ヘンダーソンズ、ジョン・ルイスおよびTJ ヒューズなど、多くの百貨店が市内に店を構えていた。F・W・ウールワース(英語版)の欧州第1号店もリヴァプールにあった。 フランスの主要百貨店は、ギャラリー・ラファイエットとプランタンがあり、いずれも本店はパリ9区、オスマン大通り アメリカでは例えば、メイシーズ、ロード・アンド・テイラー、シアーズ、J.C.ペニーなどが百貨店と考えられる。その一方で、ターゲット、Kマート、ウォルマートなどはディスカウントストアと見なされている。また、会員制の大型ディスカウントショップでは年会費が発生し、コストコ、ビージェイズ・ホールセール・クラブ
フランス
アメリカ合衆国
日本日本橋三越本店本館 (東京都中央区)詳細は「日本の百貨店」を参照
日本の百貨店の歴史は、20世紀初頭にまで遡る。1904年(明治37年)に合名会社三井呉服店により新たに設立された株式会社三越呉服店が顧客や取引先に三井・三越の連名で挨拶状を発送し[注釈 3]、三越呉服店が三井呉服店の営業をすべて引き継いだことを案内するとともに、今後の方針として「今後一層其の種類を増加し(中略)米国に行わるるデパートメントストーアの一部を実現致すべく」[8]と述べた。これは後に「デパートメントストア宣言」[注釈 3]と呼ばれるようになり、こうして創業した三越百貨店を日本における百貨店の始まりとするのが一般的である。
一方で、1920年(大正9年)には白木屋が阪神急行電鉄(現・阪急電鉄)梅田駅構内の旧:阪急ビルディング(5階建)の1階に出張売店として出店し、ターミナルデパートの先駆けとなった。1925年に白木屋との賃貸契約満了を迎えた為に店舗が閉鎖されると、後継として阪急電鉄直営の阪急マーケットが同年6月に開業した。後の1929年4月に改めて阪急百貨店として創業し、世界初となる鉄道会社直営のターミナルデパートが誕生した。
上述するように、日本の百貨店の多くは呉服店あるいは鉄道会社(私鉄)を起源とする。代表的な呉服系百貨店には三越、大丸、島屋、そごう、松坂屋、丸井今井、電鉄系百貨店の代表例には阪急電鉄、京王百貨店、名鉄百貨店が、そのどちらにもあてはまるものには東急百貨店、近鉄百貨店が挙げられる。
2013年現在、日本の大手百貨店を運営する小売企業はJ.フロント リテイリング(大丸、松坂屋)、エイチ・ツー・オー リテイリング(阪急百貨店、阪神百貨店)、セブン&アイ・ホールディングス(そごう、西武百貨店)、島屋、三越伊勢丹ホールディングス(伊勢丹、三越)の5つであり、いずれも全国規模で百貨店を運営しているほか、海外に支店を持つグループもある。