白鯨
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海の巨人(英語版)(1930年)[注 2]
トーキー。こちらも原作をアレンジしていたと言われている。
白鯨(1956年)
3度目の映画化で、ジョン・ヒューストン監督、グレゴリー・ペック主演。『白鯨』という邦題が初めて映画にも使われた。原作に忠実に作られたが、前2作に比べて興行的に大失敗となった。暗く難解な原作を再現したため、観客が作品のストーリーや雰囲気に付いて行けなかったのが敗因と言われる。しかしその後、『ジョーズ』などの海洋パニック映画の原点として再評価された。権利関連は主演のペックが所有していた[注 3]
白鯨伝説(1997年)
出ア統監督のTVシリーズ。原作を大幅にアレンジしたSFアニメ作品。
モビー・ディック(英語版)(1998年)[注 4]
フランク・ロッダム(英語版)監督のTVシリーズ。主演はパトリック・スチュワート
バトルフィールド・アビス(2010年)
トゥリー・ストークス(英語版)監督のアメリカの映画作品
白鯨 MOBY DICK(英語版)(2011年)[注 5]
マーク・バーカー(英語版)監督の全2話のTVシリーズ。前編は『冒険者たち』、後編は『因縁の対決』の日本語タイトルがつけられている。
白鯨との闘い(2015年)
ロン・ハワード監督のアメリカの映画作品。厳密には小説作品としての『白鯨』の映画化ではなく、『白鯨』の物語のモデルとなった1820年の捕鯨船エセックス号に起こった襲撃事件(マッコウクジラによって船首に穴を開けられ沈没、乗組員21名のうち生存者は8名のみ)を調査したナサニエル・フィルブリック(英語版)(Nathaniel Philbrick)のノン・フィクション『復讐する海 捕鯨船エセックス号の悲劇(英語版)』(“In the Heart of the Sea?The Tragedy of the Whaleship Essex?”)を映画化した作品である。

上記以外にも、『トムとジェリー』に「白いくじら」(Dicky Moe、1962年7月1日)のエピソードがある他、舞台を中世ファンタジー世界に置き換えたアメリカ映画『エイジ・オブ・ザ・ドラゴン(英語版)』(2011年)がある。
備考

白鯨「モビィ・ディック」のモデルは、実在した白いマッコウクジラの「モカ・ディック」だとされる[6]。詳細は「モカ・ディック」を参照

本作には聖書のエピソードが数々登場し、エイハブ (Ahab) とイシュメエル (Ishmael) の名も旧約聖書の登場人物、イスラエルアハブ、そして、アブラハムの庶子イシュマエルに因む。

作中、船が目指す海域として「Japanese sea」「coast of Japan」という表記が使われるが、これは日本海や日本近海という意味ではなく太平洋マッコウクジラが多く生息するハワイ小笠原諸島釧路を結んだ三角形の海域「ジャパン・グラウンド(Japan grounds)」を指す当時の捕鯨関係者による呼称である[7]。また補給の問題に関連して日本の鎖国について言及されている(条約港を参照)。海図を確認する場面で『Niphon』の表記が登場しており[8]、当時はこの表記も使われていたことが確認できる。

実際にピークォド号のモデルとなった19世紀の捕鯨船ツー・ブラザーズ号はハワイの近海で発見された。2008年から行われたNOAA(アメリカ海洋大気圏局)の調査により、2011年に発見された残骸はハワイのホノルルから約1,000キロの浅瀬にあり、船の索具、2基や捕った鯨の脂を融かす器具3点のほか調理器具[9]が含まれている[注 6]

コーヒーチェーン店「スターバックス」の名前は、本作の一等航海士スターバックに由来する[11][12][13]。スターバックは当時のナンタケット島でよく見られた姓で、鯨取りのスターバック[注 7]は言うなればパン屋のベーカー氏、といったニュアンスである。なお135章からなる作品中に、コーヒーという単語がスターバックとともに登場するのはただ1箇所で、油を切らして無心にきた捕鯨船の船長が手にしていた油差しをコーヒーポットと誤認する場面である。スターバックとコーヒーに特段の関連はない。

フィリップ・ホセ・ファーマーチャイナ・ミエヴィル夢枕獏などが本作のパスティーシュ小説を書いている。


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