※TBS版 ジョン・ヒューストンは以前から『白鯨』の映画化を望んでおり、実父で俳優のウォルター・ヒューストンをエイハブ役に起用するつもりだったが、ウォルターは1950年に他界していた[3]。予算を調達する際、一部のスタジオと「エイハブには名声のあるスター俳優を起用する」という条件で契約をしたため、エイハブ役にはグレゴリー・ペックが起用された。ペックは自身がエイハブとしてキャスティングされたことに驚き、公開後も「ジョン・ヒューストン自身がエイハブを演じるべきだった」とコメントしている。 脚本についての打ち合わせの際、レイ・ブラッドベリはヒューストンに、原作小説について「あの忌まわしいものを読むことができなかった」と告げた。ブラッドベリの伝記『The Bradbury Chronicles』によると、映画の製作中、両者の間には大きな緊張が走っていたといい、これはブラッドベリが熟練した作家であるにもかかわらず、ヒューストンはブラッドベリに仕事のやり方を教えようとする、いじめのような態度に起因したといわれている。後にブラッドベリは、ヒューストンとの関係を『緑の影、白い鯨』など複数の小説の題材にしている。映画に登場したパブ。
演出: 小林守夫
翻訳: 木原たけし
プロデューサー: 安田孝夫
制作: 東北新社、TBS
製作
撮影後も「“Moby Dick”(白鯨)」と改名し営業している。
海上の撮影は、ウェールズのフィッシュガード(英語版)やカナリア諸島にあるラス・パルマス・デ・グラン・カナリアなどの海岸で行われた。一部の撮影は、ポルトガルのマデイラ諸島にある伝統的な捕鯨教区であるカニサルの海で撮影され、島の捕鯨者によって実際の捕鯨も行われた[5][6]。