白雪姫
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行くあてのない王女に対し、「家の世話をし、料理を調え、ベッドをつくり、洗濯をし、縫ったり繕ったりして、何もかもきちんと綺麗にしておいてくれる」ことを条件に家に居ることを諒承する[28]。この条件に対し白雪姫は「本当に、そうしたいわ」と答えて契約成立。原語の「Zwerge」は英語のドワーフ(dwarf)に当たる小人、この物語の彼らも昼間は鉱石を掘りに行くので家を空ける描写がある。グリム童話などに措いて小人たちはあまり重要な役どころではないためか、彼らに名前や性格づけはなされていない。しかしディズニー映画に措いて重要な役回りとなったため、各々の性格や言動に則した名前が付され、現在それが踏襲される場合が多い。
ドク(Doc) = 先生

グランビー(Grumpy) = 怒りんぼう(苦虫[39]

ハッピー(Happy) = 幸せ(呑気屋[39]

スリーピー(Sleepy) = 眠い(眠り屋[39]

バッシュフル(Bashful) = 恥ずかしがりや(照れ助[39]

スニージー(Sneezy) = くしゃみっぽい(苦沙弥[39]

ドーピー(Dopey) = ぼんやり または おとぼけ(抜け作[39]

王子
毒リンゴを食べて身罷った王女をガラスの棺ごとタダで貰い受ける[28]。エーレンベルク稿(1810年手稿)では、最後に唐突に登場し、王女と結婚するだけで他には何もしていない[31][33]
魔法の鏡
継母であるお妃が持っている不思議な鏡。いわゆる魔鏡の類である[28]。問い掛けに対して何でも答えてくれるが、嘘は絶対つかないため、その内容は全て真実である[28]
「白雪姫」の変遷

この物語は、グリムの他の物語同様に様々な変遷を経た。
エーレンベルク稿(1810年手稿)での記述

タイトルが「白雪姫」ではなく、「雪白ちゃん/不幸な子ども」
[注釈 11]である[31]

黒檀のように黒いのは瞳である[31][33]

髪の色は黒ではなく黄色[注釈 12]である[31]

母親(王妃)が狩人に白雪姫を殺させようとするエピソードがない[31][33]

母親は自ら白雪姫を森の中に置き去りにしている[31][33]

母親に捨てられた時の白雪姫の年齢は不明[31][33]

小人たちの職業が「山の仕事場に行っている」、「一日の仕事を終え」とあるだけで明確ではない[注釈 13][31]

小人たちが自分たちの食事などが食べられているのを見つけた時、5人しか発言していない[31][33]

白雪姫自ら食事をつくるからと、小人たちのところに置いてもらえるよう頼んでいる[注釈 14][31]

半分にだけ毒を仕掛けられた林檎を白雪姫がかじり、白雪姫はその毒がもとで死んでいる(林檎が喉に詰まって仮死状態になったのではない)[31][33]

白雪姫の遺体をガラスの棺に入れる前に葬っている[注釈 15][33]

白雪姫の遺体を小人たちが水やワインで洗うエピソードがない[31][33]

小人たちが白雪姫の遺体をガラスの棺に入れたのは、美しい姿を永久保存[注釈 16]するため[31]

父親である国王がガラスの棺に入れられた白雪姫を引き取り、国王(もしくはお付きの医者)が生き返らせている[注釈 17][31]

その際は、一本の綱を部屋の四隅にしっかりと張って呪文を唱えるという儀式が行われている[注釈 18][31]

王子との馴れ初めのエピソードがない[31][33]

最後に焼けたサンダル[注釈 19]を履かされ、死ぬまで踊らされたのは母親たる王妃[31][33]

王妃が履かされたサンダルは鉄製とは書かれていない[31][33]

「ほかの話では」として、小人たちが小さな魔法の槌で32回軽く叩くことで、白雪姫が生き返ったとしている[31][33]

「ほかの書き出し」として、「雪のように白い、女の子が欲しい」「この血のように、きれいな赤い頬をしている娘がいたら」と望んだのは国王[注釈 20]としている[注釈 21][31][33]


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