先住民を虐殺、放逐した結果誕生した白人国家であることから、近年にいたっても白人至上主義的な言動が多い。具体例として2005年にシドニー郊外のクロナラ・ビーチに5000人を超える白人が集まり、暴徒化した白人集団による中東系移民への無差別襲撃が発生した(クロナラ暴動)他、アジア人移民を拒否し白豪主義に戻ろうとする極右政党「ONE NATION」の台頭などが挙げられる。
2008年に、オーストラリアの大学がオーストラリア人1万2500人を対象に人種差別について10年かけて調査した結果を発表した[7]。それによると、回答者の46%は「特定の民族はオーストラリアにふさわしくない」と回答。特にイスラム教徒や黒人、アボリジニに対する差別意識が根強いとされる。また、およそ10%が「異民族間結婚は認められず」、同じく10%が「自分たちよりも劣る民族がいる」と回答しており、未だに白人至上主義的な人種差別意識が残っていることが窺える。 2019年には二つのモスクを標的としたクライストチャーチモスク銃乱射事件が起き、50人のイスラム教徒が殺された。容疑者は反イスラムの白人至上主義者であり、移民少数民族の排除を主張していた。容疑者が残したマニフェストでは、ほぼすべての非白人少数派への敵意が語られていた[8][9][10]。 ニュージーランドでは、アメリカ同時多発テロ事件およびISILの勃興以来反イスラム主義が盛んとなり、イスラム教徒のコミュニティを対象とした諜報活動が行われていた [11]。専門家はニュージーランドで極右勢力が伸長していたと述べる[12][13]。クライストチャーチ自体が、白人至上主義者の温床であったとされる[12]。 欧米社会における理想の美人像は、ヨーロッパ系の白人女性であることが多い[14][15][16]。白人至上主義の一つの表れとして、白人女性を美の基準としていることが挙げられる[15]。 2013年の秋冬のニューヨーク、ロンドン、ミラノの一流ファッションショーで8割以上の登壇者が白人だった[17][18]。世界最大のファッションイベントの一つであるニューヨーク・ファッションウィークの2014年のレポートによると、参加モデルの内訳は、白人82.7%、アジア系9%、黒人6%、ラテン系2%であり、白人モデルが圧倒的多数を占めた[19]。業界では多様性を向上させなければならないという機運があり、その後2015年から2020年まで年毎に非白人の比率が上昇した[20]。 『ニューヨーク・タイムズ』の「オルタナ右翼のアジア系フェティッシュ」という記事によると、黒人男性ジョージ・フロイド死亡事件の加害者であるデレク・ショーヴィンの妻がモン (Hmong) 系アメリカ人 『デイリー・ストーマー』創設者のアンドリュー・アングリン
ニュージーランド
ファッション業界の白人至上主義
白人至上主義者の性的指向