男性の妊娠は、ファン・フィクションにはほとんど見られないが、そうしたストーリーは「mpreg」と呼ばれる。ファン・フィクションにおける男性の妊娠は、進歩した医学のテクノロジーや神秘的な方法の結果とされたり、説明されなかったりする。
フランス
映画における男性の妊娠
『モン・パリ』fr:L'Evenement le plus important depuis que l'homme a marche sur la Lune (1973年)
小説における男性の妊娠
フランソワ・ラブレー『ガルガンチュワとパンタグリュエル』の第二之書。 第27章で巨人国の王子であるパンタグリュエルが、戦前に配下達の「パンタグリュエル万歳」の叫びに興奮して腹を下して思わず放屁してしまい、その屁から53000人の小人の男の子の赤ちゃんが生まれ、続けて放った透かしっ屁から53000人の小人の女の子の赤ちゃんが生まれ出る。
中国
小説における男性の妊娠
『西遊記』(明代の伝奇小説)登場人物の三蔵法師と猪八戒が、ひとたび飲めば懐妊するという西梁女人国の子母河の水を飲んでしまい、妊娠する。
日本
小説における男性の妊娠
上野瞭『アリスの穴の中で』(1989年) - 一介のサラリーマン(既婚者で、妻との間に2子がいる)が妊娠してしまう。なおこの作品は後(1990年)TVドラマ『アリスの穴の中で 父さんが子供を産むことになった理由』としてTBSで放送された。
漫画における男性の妊娠
萩尾望都『マージナル』(1985年-1987年) - 女性が妊娠できず、男性だけとなった地球上で、妊娠の能力を持つ少年キラが登場する。
魔夜峰央『パタリロ!』(1978年-) - 美少年マライヒが同性愛のパートナーであるバンコランとの間に子をもうける。
諸星大二郎『男たちの風景』(1977年) - 宇宙時代の地球人である主人公が仕事で赴任した異星の人類は、外見や性交における男女の性差は地球人と同じだが、男性が妊娠・出産する。
山上たつひこ『半田溶助女狩り』 - 男性の肛門に注射器で精液を注入し妊娠させようとする。
弓月光『新婚は甘くない』(1972年) - ドタバタギャグ。
坂井恵理『ヒヤマケンタロウの妊娠』(2012年-) - 男性も妊娠する事が判明して10年後の世界。
ドラマにおける男性の妊娠
ドラマシティー92『俺のベイビー! 春風荘異聞』 - 妊娠した主人公は孤立し、追い詰められていく。
超獣戦隊ライブマン(1988年) - メンバーの一人、グリーンサイこと相川純一がベガヅノーの放射を浴び妊娠。ベガベビーを出産する。
それ以外には、女性向け同人誌でよく散見されるテーマである。 絵文字などの共通規格であるUnicodeの開発を調整するユニコードコンソーシアムは、2021年に発表した新しい絵文字の候補に「妊娠中の男性」を追加した[20]。開発者は「トランスジェンダーの男性やノンバイナリーの人の中にも妊娠が可能な人がいることを認識している」としており、すでに提供されている「妊娠中の女性」の絵文字に加えて新たに提供される予定である[20]。
その他
脚注[脚注の使い方]^ “Babies borne by men 'possible'”