佐藤(2019)、p.636、及び公式サイトより
エピソード
ピットインでの演奏は、丸山繁雄酔狂座オーケストラである[7]。
DVDに収録されている特典映像の予告編と特報には、以下のような別カットが収録されている
ポンシュウがおばあちゃんを背負って歩くシーンの正面からの撮影の別バージョン
若菜がおばあちゃんの遺体に駆け付けるシーンでの参列者のセリフが変わっている
ラストシーンでポンシュウと寅が教会で再開するシーンで、神父が映っていないバージョン
寅が民夫の部屋で「昼間から勉強しているとバカになっちゃうぞ」と言って、民夫が怒って本を崩すシーン
さくらが口にする和歌「君がため 春の野に出でて 若菜摘む」は『百人一首15番 光孝天皇』で、続きは「我が衣手に 雪は降りつつ」
使用されたクラシック音楽
『アルカデルトのアヴェ・マリア』(16世紀の作曲家アルカデルトのシャンソンを元に19世紀フランスで改編された賛美歌。)オルガン演奏?青砂ヶ浦天主堂内シスター3人の祈り。ハマの家でポンシュウが『酒の中から』を歌って踊る。
『酒の中から』(昭和10年):歌・有島通男、作詞・玉川英二(サトウハチローの別名)、作曲・古賀政男
モーツァルト作曲:『アヴェ・ヴェルム・コルプス』ニ長調 K.618 オルガン独奏?ハマの意識が遠のく場面。
典礼聖歌82番:『神を敬う人の死は』合唱?青砂ヶ浦天主堂、ハマの葬儀。
神を敬う人の死は 神の前に尊い。救いのさかずきをささげ 神の名を呼び求めよう。死とその苦しみが迫り 苦悩の中にあったとき、私は神の名を求めて叫んだ。神よ私を助けてください。
讃美歌405:『神ともにいまして』第1番合唱?天主堂前で寅さんが若菜と初めて言葉を交わす場面。
神ともにいまして ゆく道をまもり、天(あめ)の御糧(みかて)もて 力をあたえませ。また会う日まで。また会う日まで。神の守り 汝(な)が身を離れざれ。
ベートーヴェン作曲:『交響曲第5番 ハ短調 作品67』第一楽章冒頭?民夫の部屋。壁に掛かったベートーヴェンの肖像がにっこり笑う場面。
ブラームス作曲:『大学祝典序曲ハ短調 作品80』?民夫が牛山教授に会うため大学を訪れる。
スタッフ
監督・原作:山田洋次
脚本:山田洋次、朝間義隆
製作:島津清、中川滋弘
音楽:山本直純
記録
観客動員:137万9000人[8]
配給収入:11億円[9](10億円[8]とも)
上映時間:108分
同時上映
『俺ら東京さ行ぐだ』
参考文献
佐藤利明『みんなの寅さん』(アルファベータブックス、2019)
脚注[脚注の使い方]^ 老婆はクリスチャンである。孫の若菜もクリスチャンで、本作ではその話題についての言及やパロディがしばしば見られる。
^ 民夫の出身大学についての言及はないが、このシーンのロケ地は東京大学である。
^ 本作は寅次郎が失恋してとらやを旅立つというシーンがないので、柴又駅での見送りはこれが唯一である。その旅立ちのシーンで多用されるテーマ音楽がここで使われている。
^ 第46作『寅次郎の縁談』で、満男を迎えに行くという緊急性のため乗りたくない東海道・山陽新幹線にやむなく寅次郎が乗ったというシーンがあるが、この部分で既に(東北)新幹線を利用している。
^ 捜索に来た寅次郎と教授が泥酔してしまったり、民夫が自殺しようと持ってきた睡眠薬を川に流してしまったり、間抜けな効果音が流れたりと、深刻な雰囲気は皆無で、戯画化されている。
^ シリーズで渥美清と最も年齢の離れたマドンナである。第33作のマドンナ(風子)役をやった中原理恵も同じ1958年生まれであるが、樋口の方が生まれが遅い。なお、出演時の年齢が一番低いのは、第7作マドンナ(花子)役をやった榊原るみ。(満男のマドンナや第28作の愛子を演じた岸本加世子など、寅次郎の恋愛の対象ではないマドンナは除く。)
^ 佐藤(2019)、p.637
^ a b 『日経ビジネス』1996年9月2日号、131頁。
^ ⇒1985年配給収入10億円以上番組 - 日本映画製作者連盟
外部リンク
公式ウェブサイト
男はつらいよ 寅次郎恋愛塾 - allcinema
⇒男はつらいよ 寅次郎恋愛塾 - KINENOTE