男はつらいよ_寅次郎の縁談
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二人がいなくなって寂しくなった琴島だが、本当は行くあてのない神戸に戻ると言う葉子に、善右衛門が手元に残っている全財産を渡す。葉子の窮状を寅に伝えられた善右衛門が、葉子への気持ちを示したのだ。葉子は感激でむせび泣く。満男は、高松で寅と別れて柴又に戻り、就職活動を再開し、いろいろ考えるところがあって中小企業の面接を受けることにする。博もすっかり満男と和解し、ありのままの自分を見せればそれでいいと励ます[注 4]

年が明けて、葉子が突然くるまやに来て、「寅さんに会えるかもと思って来たんやけどね」と笑うが、その頃、寅は旅の空。小豆島での啖呵売中に、新しい恋人と初詣に来た亜矢と再会する。そして「満男、お前はまた振られたぞ。ザマあ見ろ」と叫ぶのであった。
スタッフ

監督:
山田洋次

脚本:山田洋次、朝間義隆

プロデューサー:島津清、丸山富之

音楽:山本直純

キャスト

車寅次郎:
渥美清

諏訪さくら:倍賞千恵子

諏訪満男:吉岡秀隆

車竜造(おいちゃん):下絛正巳

車つね(おばちゃん):三崎千恵子

諏訪博:前田吟

社長(桂梅太郎):太宰久雄

源公:佐藤蛾次郎

ポンシュウ:関敬六

花嫁の父:すまけい

駐在:笹野高史 - 琴島の人。

和尚:桜井センリ - 琴島の人。

千代子:松金よね子 - 琴島の人。

連絡船係・誠:神戸浩 - 琴島の人。

医師:小形雄二 - 琴島診療所の先生。

車掌:関時男 - 寝台特急瀬戸号 高松行の車掌。

瀬戸号の客:人見明 - 寝台特急瀬戸号 高松行で満男に文句を言う客。

印刷工・中村:笠井一彦

ゆかり:マキノ佐代子

くるま屋の店員・三平:北山雅康

吉田:古本新之輔 - 満男の友人

田辺:白鳥勇人 - 満男の友人

いとう可奈子

花嫁の母:川井みどり

くるま屋の女子店員・木村佳代:鈴木美恵

上田亜矢[5]城山美佳子 - 琴島診療所の看護婦。

坪内冬子:光本幸子 - 御前様の娘。久しぶりの里帰り。

田宮善右衛門:島田正吾 - 琴島に住む葉子の父。タンゴを好む。

坂出葉子:松坂慶子 - 元神戸の料亭の女将。父田宮善右衛門の住む琴島で療養中。

備後屋:露木幸次(ノンクレジット)

琴島のおばあちゃん:谷よしの(ノンクレジット)

浜崎伝助:西田敏行友情出演)※詳細は#エピソードを参照。(ノンクレジット)

エピソード

劇中、「
釣りバカ日誌」の主人公・浜崎伝助と思しき釣り道具を持った男(演じているのはもちろん西田敏行)がくるまやの前の通りを横切り、すれ違いざまに店の面々と二言三言会話を交わして去っていくシーンがあり、おばちゃんとおいちゃんはの日にもかかわらず釣りをしている様子を見て呆れていた[注 5]。松竹制作の2大人気シリーズ間での「スターシステム」という発想を取り入れた珍しい演出である。

御前様役でレギュラー出演していた笠智衆は、前作公開直後に亡くなっているため、キャストロールからも名前が消え、当然出演もしていない。さくらが源公に「御前様元気?」「身延山へ行ってます」というシーンや御前様の娘・冬子役で「第1作」で出演していた光本幸子が第7作『奮闘編』以来久々に出演し、さくらが冬子に「御前様お元気?」と話すと「元気よ」と言う場面や、劇中最終盤に「御前様いかが?」「元気よ。今朝も寅ちゃんのお噂していたの。遊びにきてやってちょうだい」などと御前様は健在である設定になっている。

寅次郎心の旅路』以来、寅次郎が久しぶりに恋愛で奮闘している。

劇中で寅次郎が坂を上るのを苦しそうにしているシーンがあるが、実際の渥美清もこの頃には病状がかなり悪化しており、坂を上るのがきつかったと言われている[6]


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