田舎
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日本では1980年代頃より、都市から田舎へ"回帰"するUターン現象が現れた。

また、都市部で生活している人々が、自分の出身地とは別の田舎に移住しようという動きも現れた。(当時の日本では「田舎は"帰る"場所」という妙な先入観を抱いている人が多かったようで、どうしても「ターン」と言いたくて、これを「Iターン現象」と呼んだ。今では、もともと都会育ちの人でも新たに田舎に引っ越すのも当たり前、と考えるようになっているので、もっと普通の日本語で「移住」ということも多い。というより、むしろ「移住」というほうが多い)。

例えば、定年退職を機会として田舎を永住地とするつもりで本格的に農業を営みつつ暮らす人や、20 - 50代のうちに田舎で林業の仕事を始めつつ暮らす人、漁師の仕事を始める人、農業を始める人などが増えた。近年では、人口減に悩む地方自治体が、全国の移住(Iターン)希望者を視野に入れつつ、都市部での生活では受けられない様々な好条件(新築で現代的な鉄筋コンクリートの町営住宅などの格安提供や数年間の無料提供、医療の無償提供、学校教育費などの無料化、子育て支援費など)提示しつつ、そのような生活を希望する人を募集することが行われるようになっており、成果が出ている市町村も多い。もともと都会育ちの20代の若いカップルが、子育てに適した環境を選び、田舎への移住を決断することも増えた。

2020年春には世界的なコロナ禍が起き、多くの国で「ソーシャルディスタンス」という物理的に他人と会わない方法が対策として採用され、日本も同様で、企業もリモートワーク方式を採用するところが増え、「リモートワークでよいなら、わざわざ都会の非常に狭い部屋に籠もるより、むしろ田舎の広い住宅に移住してリモートワークしたほうが理想的」と田舎へ移住する人が日本でも増え、上で挙げた移住して農業、漁業、林業などに従事する人々に加えて、田舎の住宅の一室を少しリフォームして快適な仕事場を作りITの仕事(たとえばウェブサイトの制作、システム開発プログラミングなど)を行う人たちも増えた。(そして、コロナ禍の最中に「東京の人口統計が減少に転じた」と報道されるようになった。)。

2021年からはNHKが「いいいじゅー!!」という、田舎に移住することを扱っている番組を単発で放送し始め、2022年4月からは定期的に放送している(NHK総合 火曜午後0時20分-、BSP・BS4K 木曜午後7時30分- [8])「田舎暮らし」も参照
田舎に関する作品
田舎や田舎暮らしをテーマにした作品・番組
書籍


ピーター・メイル『南仏プロヴァンスの12か月』河出文庫1993年 ISBN 4309202098。 (KINDLE版、2013年、ASIN B00CJCLXY4)

テレビ番組


田舎に泊まろう!2003年 - 2010年

小さな村の物語 イタリア』、BS日テレ、日曜放送(2007年 - )。イタリアの田舎で暮らしている人々の生活仕事・家族関係などを見せる番組

あまちゃん』NHK、2013年度上半期制作、総合テレビ、BSプレミアムで放送

DASH村福島原発の事故により、番組は一旦、閉塞的な状況となった。その後、場所を移してしまい、「田舎ぐらし」というより「離島暮らし」の番組になった。)

イチから住 ?前略、移住しました?2015年 - 2018年

人生の楽園

テレビゲーム、およびゲームの派生作品


ぼくのなつやすみシリーズ2000年 - 。PSPS2PS3PSP。)

いなか暮らし 南の島の物語(2002年。PS2)

田舎を舞台にした作品

L・M・モンゴメリ『
赤毛のアン』(1908年発表)

マルセル・パニョルの小説、『La Gloire de mon pere ラ・グロワール・ドゥ・モンペール』 (「父の威光」)、1957年刊。

映画『マルセルの夏』1990年公開[9]


ライマン・フランク・ボームオズの魔法使い』(1900年)

日本の漫画アニメ
ドラマや映画といった「実写」のメディアでは田舎が舞台の作品は多数制作されていたが、近年では漫画・アニメ[注釈 1]などで実在の田舎(またはモデルの地域)を舞台として描かれる作品も増えつつあり、作品の舞台が巡礼地域おこしの対象として注目されることもある。

おねがい☆ティーチャー2002年)・おねがい☆ツインズ2003年

あの夏で待ってる2012年

長野県大町市木崎湖近辺を舞台としている。


くまみこ

東北地方の山奥にあるとされる、熊出村(架空の村)を舞台としており、しばしば田舎コンプレックスと都会に憧れる描写が登場する。


ストラトス・フォー2003年)

沖縄県下地島を舞台としている。


Dr.コトー診療所

鹿児島県薩摩川内市甑島に赴任した医師を題材にしている。


夏目友人帳

熊本県人吉市球磨郡を舞台としている。


ばらかもん

東京から長崎県五島列島へ移住した書道家と島民の交流を描く。


のんのんびより

テレビゲーム、およびゲームの派生作品


ROBOTICS;NOTES2012年。Xbox 360 / PS3 用。テレビアニメ化もされた。鹿児島県種子島を舞台としている。)

ギャラリー

フランスシャラント県、モンモロー・サン・シバール(フランス語版)のモンモレリアンの丘々。

日本の田園と民家

日本の田舎

脚注[脚注の使い方]
注釈^ 漫画やライトノベルがテレビアニメ化されれば、ほとんどの作品が首都圏・関西圏のキー局独立U局(特にテレビ東京TOKYO MXなど)で、ローカル局より先行して放送されるため、視聴できる地域住民から注目を集めることになるが、その反面、作品の舞台である「地元の局」で放送されることが少ない(放送に踏みきるとしても、キー局より数日以上遅れての放送になる)。

出典^ 広辞苑 第六版「いなか(田舎)」
^ 田島優『あて字の素性 常用漢字表「付表」の辞典』風媒社、2019年、50-51頁。.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 978-4-8331-2105-7


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