神奈川県都筑郡中里村鉄は、現在の横浜市青葉区鉄町にあたり、武蔵国と相模国の国境に近い丘陵地で、武蔵野台地の南端にあり、鶴見川が流れている。気候は温暖で、緩やかな丘陵が続き、ブナ科のコナラが多く武蔵野らしい雰囲気をよく残している。地下水にも恵まれ小川や湧水池もあった。また水田や炭焼きも行われており、素朴な田園地帯でもあった。1916年(大正5年4月)、佐藤は内縁の妻と2匹の犬や1匹のネコとともにこの地へ移住し、1920年(大正9年)までを過ごした。現在、付近に文学碑「田園の憂鬱由縁の地」が建立されている[1]。
現行版
『田園の憂鬱』新潮文庫、改版1996年。ISBN 978-4-10-107001-8
『女誡扇綺譚・田園の憂鬱 ほか』小学館(選書判)、2019年。ISBN 978-4-09-352379-0
『田園の憂鬱』岩波文庫、改版2022年。ISBN 978-4-00-310719-5
脚注^ a b c d 自由学戟B分野書籍講評と小論「書評 文芸分野 小説 田園の憂鬱」