アニメ、洋画吹き替え、ナレーションの違いに付いては、「異なると言えば異なるし、同じと言えば同じだし」という[5]。また演じ方については「割と見たまま、感じたままにやるほうなんです」と答えている[5]。ナレーションと吹き替えでの息の出し方について本人は、「自分では変えてるつもりはないんだけど、きっと変わってるんでしょうね」と話している[5]。また演技をする上では、常に自分の感性を豊かにしておくということに気をつけているという[5]。
自身の演じた俳優について「ピアース・ブロスナンは彼のカッコつけた感じは、声を作らなくちゃいけない。ケヴィン・スペイシーは好きな役者だが、クセのある芝居をし、作品ごとに役を作り込んでくるから、こちらも役や声を作らなくてはいけない。彼らに比べるとマイケル・ビーンは声を作らなくてもいい感じだし生理的にも合ってる感じでなんとなく呼吸が合い、本当に自然体で入っていける俳優」と述べている[25]。また事前に役を作り込む方で、洋画ではなるべく原語の芝居に合わせ、アニメの場合でもあまり声を作らないタイプだが、『ONE PIECE』のドフラミンゴくらいの過剰なキャラクターだとどうしても声を作らざるを得ないとのこと[25]。 ピアース・ブロスナンは『バーチャル・ウォーズ』(VHS版)で初担当。『007 ゴールデンアイ』のテレビ朝日版のジェームズ・ボンド役を担当してからは、専属(フィックス)で吹き替えており[26]、アニメ『ザ・シンプソンズ』にブロスナン本人が自身を模したキャラクターとして声の出演を果たした際にも吹き替えを務めている。 当初ブロスナンについて田中は上述の通り、「彼のカッコつけた感じに対応して、こちらも役や声を作らなくてはいけない」と演じる上での苦労を述べ、特にジェームズ・ボンドの場合は「(ボンドは)日常的なキャラクターじゃないでしょう。『こんなキザなこと言わんでしょう…』ってせりふばっかりだし」とその苦労は尚更であるとしていたが[25][5]、キャリアを重ねてからは「歳を重ねる程に円熟味が増している」と俳優として高く評価している[27]。後年『長く熱い週末』に新たに吹替が作られることになった際には「やあ」の一言のみという非常に短い出番にもかかわらず若き日のブロスナンとしての出演(別の役と兼任)を快く快諾した[28]。また、吹替版が存在しない『第四の核』についても「(吹替収録の)機会があれば、ブロスナン役をぜひ」と意欲的である[29]。 太字はメインキャラクター。
ピアース・ブロスナンについて
出演
テレビアニメ
1974年
科学忍者隊ガッチャマン(ヘムラー)
1976年
ドカベン(1976年 - 1979年、山田太郎[30])
1978年
家なき子
未来少年コナン(ルーケ[31]、羊飼いのチート、伝令)
若草のシャルロット(パーキンス)
1979年
円卓の騎士物語 燃えろアーサー(1979年 - 1980年、ケイ[32]、小隊長)
機動戦士ガンダム(ウッディ・マルデン、クランシー)
こぐまのミーシャ(キッド)
ルパン三世 (TV第2シリーズ)(クロード王子[要出典])
1980年
宇宙戦艦ヤマトIII(1980年 - 1981年、土門竜介[33])
宇宙大帝ゴッドシグマ(ジーラの部下)
科学忍者隊ガッチャマンF(エルン)
がんばれ元気(岡村秀一)
銀河鉄道999(1980年 - 1981年、ヤク、ボーイ、イザカ)
釣りキチ三平(健一、博正)
伝説巨神イデオン(1980年 - 1981年、ジョーダン・ベス[2][34])