産経新聞
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

なお、自民党出身の閣僚ないし政務三役に不祥事があった場合は、自民党に対する国民の支持を繋ぎ止めるために批判に回ることもあり、過去には「主張」欄で「総理の対応が後手後手」[31]「首相は更迭を躊躇うな」[32]と表現したこともあった。

これら一連の本紙の動きに対し、自民党側は機関誌で「輝かしい信条を持ちその良識あふれる紙面によりわが国唯一の高級紙となっている」と評価し[33]田中角栄が第6代総裁を務めていた時代には「産経新聞を拡張せよ」という秘密指令が飛んだこともあった。

2021年に最高裁が「夫婦別姓」を認めない民法の規定を再び「合憲」と判断した際には、「主張」欄で「夫婦同一の姓は社会に定着し、家族の呼称として意義があることを認めた平成27年の最高裁判決を踏襲した妥当な判断である」と表現し、選択的夫婦別姓制度の導入に反対する立場をとっている[34]

外交政策に関して、アメリカ合衆国との同盟維持・集団的自衛権の必要性を主張している[35]
日本維新の会

日本維新の会に対しては、反共・憲法改正・親米保守などといった基本理念では本紙と共通し、さらに行政改革に対しても自民党以上に積極的なため、好意的な論調が多い[36][37]
旧民主党系

旧民主党とその後継の民進党に対しては、2015年の政治資金収支報告がなされた際に、連日所属国会議員の支出を批判する記事を掲載した[38]。またゆるキャラグランプリ2015で、民主党がエントリーさせた「民主くん」に対する支持が集まらなかったことを、写真付きで大々的に取り上げ嘲笑した[39]。民進党の事実上の後継政党である立憲民主党に関しても、「立憲共産党」と揶揄するなど批判的論調が多く見受けられる[40]
日本共産党および左派勢力

日本共産党に対しては、反共主義の観点から批判する傾向が強く、1973年(昭和48年)12月2日付本紙朝刊に掲載された、自由民主党が有償で出稿した日本共産党に対する意見広告への無償の反論権があるかを巡りサンケイ新聞事件が起きている[41]。1977年の第一審と1980年の控訴審の二度の判決で共産党側による反論権の主張は否定され、1987年(昭和62年)、最高裁が共産党による上告を棄却する判決を行い、産経全面勝訴の判決が確定した[41]

2013年には中沢啓治の漫画『はだしのゲン』について、「ジャンプ打ち切りになり共産党系・日教組系と連載誌を転々とし始めた頃から、旧帝國陸軍のありもしない蛮行や昭和天皇への呪詛がてんこ盛りになった」とする記事を掲載した[42][43]
その他の少数政党

少数政党では、幸福の科学傘下で保守強硬色の強い幸福実現党関連の記事、連載、広告を本紙および僚紙で多く受け入れる傾向がある。2009年(平成21年)6月24日の夕刊フジに開祖大川隆法の妻で当時党首だった大川きょう子のインタビュー記事を掲載[44]、2009年8月2日、大川きょう子(当時宣伝局長)と田母神俊雄の対談記事が全面広告として掲載された。2010年1月28日から夕刊フジに初代党首の饗庭直道(当時広報本部長代理)の連載コラム「いざ!幸福維新」がスタートし[45]、これは竜の口法子(当時党女性局長)[46]ら歴代党首に引き継がれて、現在は、釈量子党首による連載が続いている。また『ビジネスアイ』およびその電子版『SankeiBiz』にも石川悦男(当時党首)のコラムが2010年(平成22年)2月から毎週掲載(もしくは隔週掲載)されていた。その後、ついき秀学(当時党首)をはじめ歴代党首に引き継がれて、2021年の紙版休刊まで掲載された[47]
アメリカ合衆国

総じて米共和党を支持する傾向があり、米民主党には批判的である。

日米関係では日米同盟の重要性を主張[48][49][50]し、これを見直す動きについて懸念を表明している[51][52][53]。また、日米関係を重視する識者の寄稿を掲載することもある[54]

イラク戦争については、「(イラク・フセイン政権の)大量破壊兵器の廃棄を目指す戦争」という米国の公式見解を概ね支持したが、その後フセイン政権が倒れ大量破壊兵器の発見が絶望的になると、「戦争に大義や正義を主張するのは無意味」と姿勢を転換。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:259 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef