1922年(大正11年)(40歳)、『釈尊傳』創作の準備を始めた。1925年から1930年まで、鎌倉の由比ヶ浜に住んだ。ハンセン病が、容貌が崩れるまでに進んでいた[2]。
1929年(昭和4年)(49歳)、ニーチェ全集を完結し『釈尊傳』の執筆を始め、1934年の失明にひるまず、1935年、『釈尊上巻』を刊行した。また、『新訳決定普及版 ニイチェ全集 全12巻』を1936年にかけて出版した。
1936年(昭和11年)新春、渋谷区の自宅で亡くなった。聖伝院長江棹舟居士。喜福寺(現・東京都文京区本郷5丁目)で葬儀を行い、鎌倉長谷寺の高台の墓域に、1917年に亡くなった藤尾夫人の遺骨と共に埋葬した。 各列の → は新編再刊・復刻。
文業
評論
『ニイチェ語録』、玄黄社(1911年)
『最近の小説家』(夏目漱石・森?外・田山花袋・島崎藤村・泉鏡花・徳田秋声・真山青果)、春陽堂 現代文芸叢書8(1912年)→ 講談社 日本現代文学全集46(1980年)に収録
『芸術家と芸人』(社会問題を多く扱う)、日月社 現代百科文庫 文芸思潮叢書8(1914年)
『文芸評論』、日本書院(1914年)
『最近の文芸及び思潮』(第1評論集、森田草平・島崎藤村・夏目漱石・田山花袋・正宗白鳥論と社会評論)、日月社(1915年)
『徹底的人道主義』(第2評論集)、聚英閣(1920年)
『反資本主義』、良書普及会(1921年)
『婦人解放よりの解放』、表現社(1921年)
『ブルジョアは幸福であるか』(第3評論集)、南天堂出版(1923年)→ 新学社 近代浪漫派文庫14(2006年)に一部収録
『超近代派宣言』(第4評論集)、至上社(1925年)→ 日本図書センター 近代文芸評論叢書2(1990年)
『宗教至上 - 反宗教運動への応戦及び挑戦として - 』(第5評論集)、新潮社(1932年)
没後
『東洋人の時代』 佐藤春夫編、道統社(1941年)
創作
『軒昂』 - 生田長江・川下喜一・森田草平著:『草雲雀』、服部書店(1907年)中の一篇
『円光以後』(第1脚本集)、漉t社(1919年)
『環境』(原題『犯行』)(小説)、新潮社(1920年)→ 世界文庫 部落問題文芸作品選集15(1974年)
『落花の如く』(長編小説)、天佑社(1922年)
『簒奪者』(第2脚本集)、聚英閣(1922年)
『わが生活より(作為と真実)』前編、聚英閣(1928年)
『釈尊上巻』、香風閣(1935年)
訳書
アンドリュー・カーネギー 『成功の福音』(栗原元吉と共訳)、内外出版協会(1903年)
ジェームス・ボールドウィン 『読書の趣味』、内外出版協会(1907年)
ニーチェ 『ツァラトゥストラ』、新潮社(1911年)→ 前・後篇、ゆまに書房 昭和初期世界名作翻訳全集216・217(2009年)ISBN 9784843331521/ISBN 9784843331538
『文語訳 ツァラトゥストラかく語りき』、書肆心水(2008年、新装版2014年)ISBN 9784902854527
フロオベール 『サランボオ』、博文館 近代西洋文芸叢書2(1913年)→ ゆまに書房 上記・全集5(2004年)ISBN 9784843310755
ゲエテ 『我が生活より 第1巻所作と真実』、内田老鶴圃 近代学芸双書4(1914年)
ガブリエエレ・ダンヌンツイオ 『死の勝利』、新潮社(1913年)→ ゆまに書房 上記・全集22(2004年)
メリメエ 『カルメン』、青年学芸社 世界学芸エッセンスセリーズ10(1914)→ ゆまに書房 上記・全集167(2008年)
ホオマア 『イリアッド』、青年学芸社 上記・セリーズ4(1914年)
ゲエテ 『ファウスト 第1部』『ファウスト 第2部』、青年学芸社 上記・セリーズ1・2(1914年)