一方で、消化吸収されたものの消費されなかった熱量素は、主に脂肪組織に蓄積され、肥満や成人病を招く。このため、現代では熱量素の摂取を制限したり、運動によって熱量の消費を増やすことで体脂肪率を一定に保つのがよい(痩身)と考えられている。これは美容とも大きく関わるため、生理熱量の摂取・消費は多くの国で国民的関心事となっている。なお、一日のエネルギー必要量(消費量)は、身体活動レベルに応じて基礎代謝量の1.5?2倍程度となる。詳細は栄養#栄養学の観点からを参照のこと。 栄養学では生理的熱量は単に熱量と呼ばれることが多かったが、一般にはその単位であるカロリーが生理的熱量をあらわす名詞として通用している。食品表示での熱量単位をカロリーからジュールに置き換えることもあり、生理的熱量のほか、生理的エネルギー値、生理的エネルギー量、代謝熱量、代謝エネルギー量などの言葉で置き換えようとする動きはあるものの、成果はほとんど上がっておらず、厚生労働省や農林水産省の広報でもカロリーという言葉が使われていることは珍しくない。また、伝統的に熱量という言葉を用いているものの、エネルギーの様態として熱を介さない代謝も多いことから、より一般的なエネルギーという言葉を用いたほうがいいという見方もある。
名称にまつわる問題
脚注^ 計量単位令第5条、別表第6 項番13
^ a b c d e 日本食品分析センター ⇒「食品の熱量について - エネルギー換算係数の話」
^ Publishing, Harvard Health. “Stop counting calories”. Harvard Health. 2020年11月5日閲覧。
関連項目
エネルギー・カロリー
ボンベ熱量計 - 爆発熱量計とも。密閉容器の中に高圧酸素と試料を入れ燃焼させ発熱量を測る装置。
栄養 - 栄養素 - 栄養学 - 痩身・肥満(ダイエット)
外部リンク
⇒財団法人 日本食品分析センター FAQ
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