ユニバーサル保険
米国で1970年代頃から登場した保険商品で、保険料の見直し・保障内容をライフステージによって変更可能な保険。米国では1990年代までに主流な保険商品となったが、保険料収入の不安定さなど様々な問題が懸念され、日本では殆んどの保険会社が導入をしなかった。
アカウント型保険
比較的新しい商品で、毎回一定の保険料のうちいくらかを定期保険、残りをアカウント(口座)と呼ばれる積立金に充当し、定期保険終了後に一時払終身保険あるいは年金に移行するタイプの保険である。
日本では明治安田生命が初めて開発し導入した。開発に際しては上記に挙げるユニバーサル保険を参考としたと言われている。
子ども保険(学資保険)
子どもの年齢や小中学校・高校の入学時期に応じて祝い金が支払われたり、満期時に保険金が受け取れるような保険。また、親の死亡時には以降の保険料支払が免除されたり(契約は満期まで継続する)、子どもに対して補助金が給付されたりすることもある。実態としては、子どもを被保険者とする生存保険と、親を被保険者とする死亡保険を組み合わせた保険商品になっている。
個人年金保険
一定期間保険料を払い込み、保険料を積み立てた資金を原資として、契約で定められた年金を受け取るような保険商品。生存保険の一種。詳細は「個人年金保険」を参照
変額保険
保険期間中に契約者が指定した割合で株式・債券などのアセット(ファンド)への投資・運用指示を行い、その成果に応じて死亡保険金額、解約返戻金額、満期保険金額が変化する保険商品。一般の保険は契約時に定めた保険金額が契約期間中に変化しない(定額保険という)。一般の生命保険はインフレへの順応性に乏しく、インフレに対応する保険として定額保険の補完として誕生した。株式や債券などの証券市場への資金流出を抑止するなど米国ではユニバーサル保険に代わる保険商品として近年発展してきた。詳細は「変額保険」を参照
その他、保険商品は多種多様であるが、多くは基本的な死亡保険・生存保険の金額・期間を変化させて組み合わせたものになっているといえる。また2000年以降の第三分野保険の解禁に合わせて民間保険会社が提供する医療保険・介護保険 (民間介護保険)・就業不能障害保険も生命保険の一種である。 特約とは、終身保険や定期保険などの主契約に特約として付加出来る、いわば生命保険のオプションとしての存在である。定期付終身保険の場合、正式名称は「定期特約付終身保険」となるため、定期保険部分そのものがベースとなる終身保険の特約である。当然、特約分の料金が保険料に上乗せされる。 団体保険とは、会社や官公庁等の団体に所属する者全体を保障する生命保険の一種である。団体と生命保険会社で直接契約を行い、単一の契約でその所属員が一括して保障されるようになっている。大量処理によって運営コストが節約できるため個人保険よりも安価に保障が得られることが多い。 会社等で被用者の死亡保障を目的とした定期保険商品。保険期間は1年で、1年経過後には自動で更新される。 融資を受け、返済途中に返済者が死亡あるいは高度障害状態になった場合、保険金でローンの残額が返済される仕組み。住宅ローンに付くものが典型的な形態だが、その他のローンに付保するものもある。保険料はローン開始時に一括支払いする方法や、ローン金利に上乗せする方法がある。最近では返済者がガンや心筋梗塞などになった場合も保険金の支払要件とする商品も現れている。 会社等で従業員に対して退職後の年金を支給するために加入する商品。保険料は全額企業負担のもの、一部従業員負担のもの、全額従業員負担のものがある。 必要な保障というのは、各人の価値観やライフスタイルなどによって多様である。死亡時に必要な補償額は、一概に年齢だけで決められるというものではないし、その他の保障についても同様のことが言える。コストをかけて生命保険の保障を受けなくても、単なる貯金や公的社会保障制度(健康保険・厚生年金・遺族基礎年金など)でも十分ということもある。生命保険ではなく損害保険で賄える場合もある。また、場合によっては、死んだときの保障よりも入院したり介護状態になったときの方に備えておかなければならないという場合もある。 また、貯蓄性を謳い文句に加入を勧められるケースなどもあるが、保険における責任準備金運用利回りの指標である予定利率は単純に預金金利と比較することはできない。
主な特約の種類
医療特約
けがや病気が原因で入院したときに所定の金額が受け取れるもの(災害入院特約・疾病入院特約)が一般的。
介護保険特約
自分が介護を受ける必要が出てきた場合に給付金などが受け取れるというもの。但し、給付条件が国の障害者認定1級よりも厳しいものもある。
リビングニーズ特約
ガンなどで、余命数ヶ月と判断されたときに、保険金額のうちのいくらかが生前に支払われるという特約。生前給付(リビングベネフィット)ともいう。
ナーシングニーズ特約
要介護状態となったときに、保険金額のうちいくらかが生前に支払われると言う特約。
災害割増特約
災害や事故で死亡した場合には通常の保険金に加えて、災害割増特約の保険金が支払われると言う特約。かんぽ生命の生命保険には自動付帯されている。
保険料免除特約
指定の疾病や事故などで入院や休職した期間の保険料支払いを免除した上で保険は継続する特約。「保険の保険」と言える。
団体保険
団体定期保険
総合福祉団体定期保険
企業が弔慰金等の財源として加入する団体定期保険である。基本的に所属員全員が加入し、団体が保険料を負担する。
団体定期保険(Bグループ)
所属員が任意で加入できる定期保険で、企業の福利厚生として行われている。保険料は所属員が自分で負担する。個人保険に加入するよりも割安であることが多いが、退職等により団体から脱退すると保障は継続しない。
団体信用生命保険
団体年金保険
生命保険契約にあたって
何のために・誰のために・どんな時のために保険が必要なのか
貯金等の他の手段ではなく、何故保険でなくてはだめなのか
自分にとって、家族(遺族)にとって、本当に保険は必要なのか
個人の貯金や公的な社会保障制度でも足りない分があればそれを生命保険を使って補う、ということを念頭に置くことも、上手に生命保険を活用する方法である。つまりは、誰しも・万人が生命保険が必要というものではないことになる。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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