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古来より集団の中には長(族長、長老など)が存在した。その長の、集団に対する決定権が発達したものが王権と見なされている。王の決定に集団が従う、という構造は生存のための条件が厳しかった古代においてはある程度受け入れられてきたと考えられる。ただ古代ギリシアのポリスにおける限定的な民主政治のような形態も存在したため、生存条件の比較的緩やかな地域においては、他国の制度の受け入れのような形で王権が発生した場合もある。実際に東南アジア地域では中世まで国家という枠組みそのものが存在していなかった地域もある。
各国の歴史が語るように本来地域集団に対して多大なる貢献があった人物が王になるのが一般的であるが、王の後継者にそのような業績が無い場合は血縁であるという以外に王になる理由は存在していない。そのことに不満を持つ者による後継者争いは歴史を動かす大きな原動力となっている。これは、王権は奪い取ることのできるものという認識が存在していた傍証でもある。それを避けるためにも地域・時代によってさまざまな、王権を奪われないように権威付けする努力が見られた。その一つがヨーロッパで発生した王権神授説である。また帝国君主である皇帝による“帝権”も、王権と意味はほぼ同様である。
また古代中国や中世ヨーロッパにおいては、王は皇帝または教皇の下の爵位であり、王権は与えられるものであった。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ この場合は残部議会であり、この政府を指して『リヴァイアサン』と言っている。口絵に描かれている王冠を被った『リヴァイアサン』は政府に対して自らの自然権を譲渡した人々によって構成されている。
出典^ 『古代王権の誕生』(2003)はしがき
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参考文献
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関連項目
君主
王権神授説
絶対王政
徴発権
ヤマト王権
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