王子_(東京都北区)
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その後工場進出が進み、大正の頃までに薬品肥料の民間工場や火薬の工廠等が次々に生まれ、東京市北郊で屈指の工業地域に成長する。

1911年には王子電気軌道路面電車(現在の都電荒川線)が王子駅をターミナルとして営業を開始し、近隣の工場へ通勤する工員のため住宅の建設が進み始めた。1932年に王子町は東京市に合併され、北の旧岩淵町とともに王子区となる。この際、東京市の設置した町界町名地番整理委員会の定めた6方針のうち「(ハ)大字をもって地番区域とする町村界整理は、大字の区域をもって新町とすること、大字の区域があまりに広く、一般に小字を使用しているもの、または数小字を総称する地方名のあるときは一小字または数小字の区域を持って新町とすること。大字の一部がほかの大字に散在し、または他町村に飛地している場合は前項にならう」との方針によって、大字王子は王子区と滝野川区の予定地に跨っていた王子村大字滝野川を併せて王子区王子町となった[10]。この際に町名・字名としての「王子」は一旦消滅したが、王子町の東半が下十条町の一部を編入して王子区王子一丁目から五丁目となり、町名としての「王子」が復活した。このとき王子町の一部、王子稲荷神社付近(旧王子村大字王子字岸)は下十条町の一部と合併し岸町となった。ただし、軍用地を中心とした残余は王子町のままとなり、この王子町の名が残された地域は後に王子本町となる[5]東京都制により東京市王子区が東京都王子区になって後、1947年に南の滝野川区(旧滝野川町)と合併して東京都北区を構成することになり、王子区王子は北区王子となった。

1945年4月13日東京大空襲をはじめとする戦災の結果、王子駅前や近隣が焼け野原になり、戦後焼け跡の王子駅前には闇市が立った[11]。核となる軍需工場を失った工場群は撤退を始め、団地や住宅が建設されると近隣への騒音公害等の問題から更に撤退を余儀なくされ、京浜東北線沿線の住宅地となった。

1965年7月1日に現在の東十条三丁目を分離し、住居表示が実施された。
沿革

1322年元亨2年):若王子一宮勧請により、岸村(現:岸町)近隣が王子村と名付けられる。

1871年(明治4年)11月14日 - 王子村が浦和県(現:埼玉県)から東京府に編入された。

1875年明治8年)6月:王子製紙が操業を開始。

1883年(明治16年)7月28日:王子駅開業。

1889年(明治22年)5月1日:王子村、豊島村、上十条村、下十条村、堀之内村および船方村の西半分が合併し王子村となり、旧王子村は王子村大字王子となる。

1908年(明治41年):王子村が町制施行し、王子町大字王子となる。

1915年大正4年)4月17日:王子電気軌道(現:都電荒川線)王子駅前が開業。

1932年昭和7年)10月1日:王子町が東京市に編入、岩淵町と合併し王子区となる。王子町大字王子は王子町大字滝野川を併せ王子区王子町となり、町名・字名としての「王子」は一旦消滅する。

1932年(昭和7年):王子町の東半が下十条町の一部を編入し王子区王子一-五丁目となり、町名としての「王子」が復活する。王子町の一部は下十条町の一部と合併し岸町となる。軍用地を中心とした残余は王子町のままとなり、この王子町の名が残された区域は後に王子本町となる[5]

1947年(昭和22年)3月15日:王子区は滝野川区と合併し北区となる。王子区王子は北区王子となる。

1965年(昭和40年)7月1日:現在の東十条三丁目を分離し、住居表示を実施する。

世帯数と人口

2023年(令和5年)1月1日現在(東京都発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]

概ね横ばい傾向であるが王子五丁目については2018年、工場跡地にファミリー向け大型マンションが建設され大きく人口を増やしている。

丁目世帯数人口
王子一丁目1,780世帯2,921人
王子二丁目1,915世帯3,089人
王子三丁目1,742世帯2,790人
王子四丁目1,647世帯2,871人
王子五丁目5,254世帯10,281人
王子六丁目785世帯1,699人
計13,123世帯23,651人

人口の変遷

国勢調査による人口の推移。

人口推移年人口
1995年(平成7年)[12]19,390
2000年(平成12年)[13]19,848
2005年(平成17年)[14]20,181
2010年(平成22年)[15]20,679
2015年(平成27年)[16]20,214
2020年(令和2年)[17]23,860

世帯数の変遷

国勢調査による世帯数の推移。

世帯数推移年世帯数
1995年(平成7年)[12]8,074
2000年(平成12年)[13]9,066
2005年(平成17年)[14]9,893
2010年(平成22年)[15]10,771
2015年(平成27年)[16]10,753
2020年(令和2年)[17]12,316

小・中学校の学区

区立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2023年10月時点)[18][19]

丁目番地小学校中学校
王子一丁目全域北区立柳田小学校北区立王子桜中学校
王子二丁目全域北区立王子小学校
王子三丁目全域
王子四丁目全域
王子五丁目1?4番
5?30番北区立王子第一小学校北区立明桜中学校
王子六丁目1番
7?10番
2?6番北区立柳田小学校

交通
鉄道

JR東日本京浜東北線 王子駅

東京メトロ南北線 王子駅

東京メトロ南北線 王子神谷駅

東京都交通局都電荒川線 王子駅前停留場

バス

JR王子駅がバスターミナルになっており、多数の系統が発着する。

東京都交通局

国際興業バス

東武バスセントラル

日立自動車交通

道路

国道122号

東京都道306号王子千住夢の島線


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