王になろうとした男_(映画)
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その際、ドレイボットの胸に矢が命中するが、サム・ブラウン・ベルトに当たり命拾いする。それを見た部族たちは、ドレイボットが伝説で語られる、かつてカフィリスタンを征服した神シカンダー(アレクサンダー大王)の息子だと信じ出す。

カーネハンは伝説を利用してドレイボットを「神の息子」に仕立て上げ、戦わずに周辺部族を従属させるが、そこに聖都シカンダルグルの大司祭セリムの使者が現れ、シカンダルグルへの出頭を命令する。2人はシカンダルグルに出頭するが、そこでセリムは「本当の神か確かめる」としてドレイボットを剣で刺そうとする。その際、抵抗したドレイボットがフリーメイソンの紋章を所持しているのを見たセリムは、彼をシカンダーの息子として認める。不思議に思ったドレイボットとカーネハンに対し、セリムは祭壇に刻まれた紋章を見せる。そこにはフリーメイソンの紋章が刻まれており、フリーメイソンが数千年前にカフィリスタンに存在していたことを示唆していた。
夢の終わり

「シカンダー2世」としてカフィリスタン王に即位したドレイボットは人々から崇められ、将軍になったカーネハンと共にシカンダーが残した莫大な財宝を手に入れる。悲願を達成したことを喜ぶカーネハンは、「雪解けを待ち、財宝を手にインドに戻ろう」と提案するが、王座の魅力に憑りつかれたドレイボットはカフィリスタンに留まることを選択する。ドレイボットは戦争中に見かけた、シカンダーの妃と同じ名前を持つ美女ロクサネを王妃に迎えることを決める。これに対し、「神と人間の結婚」にセリムたち高僧は反発し、カーネハンとビリーも正体が露見することを恐れて反対するが、ドレイボットは聞き入れず強引に結婚を宣言する。結婚式の前日、カーネハンはドレイボットに別れを告げて出発しようとするが、ドレイボットに「せめて結婚式は見届けて欲しい」と懇願され、結婚式に参列することを決める。

翌日、カフィリスタン中の人々が集まり結婚式が執り行われた。しかし、「神に愛された女は灰になる」という言い伝えを信じたロクサネは、恐怖のあまりドレイボットの頬を噛んでしまう。不死身のはずのドレイボットから血が流れる姿を見たセリムは、彼が神を騙る偽物だと気付き、2人は怒り狂う群衆から逃げようとする。ドレイボットは銃兵に攻撃を命令するが、群衆の数に圧倒され全滅し、2人を逃がそうとしたビリーも殺されてしまう。2人は群衆に捕まり死刑を宣告され、ドレイボットは吊り橋を渡るように命令される。死を覚悟した2人は武器を捨て胸を張りまっすぐに前を見て賛美歌を歌い始める。

The Son of God goes forth to war,
a kingly crown to gain;
his blood red banner streams afar:
who follows in his train?
Who best can drink his cup of woe,
triumphant over pain,
who patient bears his cross below,
he follows in his train.
 
正義の主イェスに 従いゆき、      
血に染む御旗に 続くは誰。          
苦き杯も まよわず受け、           
十字架を担いて 従う者。

ドレイボットは切り落とされた吊り橋と共に3,000メートル下の谷に落ちていく。カーネハンは磔にされるが、翌日になっても死ななかったため、奇跡を信じた群衆によって解放され、1年かけてラホールに辿り着く。
王になろうとした男

冒険の顛末を語り終えたカーネハンは、「ドレイボットは私を見捨てず、私も彼の頭を見捨てなかった」と告げ、キップリングにドレイボットの首を渡す。驚くキップリングに対し、カーネハンは「急用がある」と言い残してオフィスを後にする。ドレイボットの首は白骨化していたが、その頭上にはカフィリスタン王の証である王冠が輝いていた。
キャスト

役名俳優日本語吹替
機内上映版
テレビ朝日
ダニエル・ドレイボット(英語版)ショーン・コネリー若山弦蔵[3]上條恒彦
ピーチ・カーネハンマイケル・ケイン大平透羽佐間道夫
ラドヤード・キップリングクリストファー・プラマー寺島幹夫津嘉山正種
ビリー・フィッシュサイード・ジャフリー仲木隆司富山敬
ウータ首長ドラミ・ラルビ
地区長官ジャック・メイ(英語版)宮内幸平
カフ・セリムカルーム・ベン・ボウリ
バフモハマド・シャムシ村松康雄
グラムアルバート・モーゼス(英語版)野本礼三
ムルバニーポール・アントリム
役人グラハム・エイカー
ロクサネシャキーラ・ケイン(英語版)
不明
その他石森達幸
広瀬正志

演出左近允洋
翻訳額田やえ子
効果PAG
調整栗林秀年高橋久義
制作グロービジョン
解説
初回放送1976年の
日本航空にて上映
1986年1月19日
日曜洋画劇場

スタッフ

監督:
ジョン・ヒューストン

脚本:ジョン・ヒューストン、グラディス・ヒル(英語版)

原作:ラドヤード・キップリング王になろうとした男

製作:ジョン・フォアマン(英語版)

撮影:オズワルド・モリス


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