玄田哲章
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2012年に20世紀フォックスから発売されたこの映画のDVDには、菅生と玄田の両方による吹替音源が収録されている[32]。映画『ラスト・アクション・ヒーロー』ではテレビ放送版2つとソフト版が存在し、玄田はソフト版とテレビ放送版の1つで吹替を担当、『バトルランナー』ではソフト版とテレビ放送版の2つおよびオンデマンド配信版が存在し、玄田はソフト版とオンデマンド配信版、テレビ放送版の1つで吹替を務めており、それぞれの作品における残り1つのテレビ放送版では大塚明夫がシュワルツェネッガーの声を吹き替えた。この2作品は全ての吹替え音声を収録したブルーレイが発売されている(ただし『ラスト・アクション・ヒーロー』は廃盤)。
トランスフォーマーシリーズ

トランスフォーマーシリーズ」ではアニメ第一作の『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』から2007年の実写版ともにコンボイ(オプティマスプライム)を演じている。実写版の吹き替え版ではアメリカ側がオーディションで配役を決めていったため玄田はオファーではなく直々に受けたと振り返っている。結果、ファンからの署名運動などの活動があったことで結果的に自分が選ばれたと振り返っている[33]

玄田本人は、いくら長くアニメ版で同役を演じてきても、この業界はシビアで残酷だから自分が選ばれないのではないかと不安に感じていた[34]。また、ファンたちの後押しの声があったことが本当にうれしかったと語っている[35]。玄田はオプティマスに関しては自分の生理とすごく合うので、演じていて違和感を感じないし、ストレスにならないと語っている[36]

実写版収録の際はまだCGが完成していないため、絵のない状態でアフレコを行った[37]。またアテレコ収録後にはアメリカ側から「英語が話せるのならオリジナルで何らかの配役の声をやってもらいたいとオファーもされた」が、結果的に英語が話せなかったため断り、「もう少し若ければ英語を勉強したかもしれないが、ハリウッド進出のチャンスを諦めた」と語っている[38]

公開イベントでオプティマスの声を務めた際には「まさか実写になるとは思いませんでした」と、玄田自身の感想をアドリブを聞かせて喋っている。

テレビアニメ『ケロロ軍曹』第194話のトイレ司令や、テレビアニメ『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』第12話のオスティマスのように、たびたびコンボイのパロディキャラクターを演じている。

2003年にゲーム『ドリームミックスTV ワールドファイターズ』においては久々にコンボイ/初代総司令官コンボイを演じ、インタビューでは「こんな形で、コンボイの声に復活できて、大変うれしいです。懐かしい気持ちで、精一杯やりました。みなさん、ぜひ楽しんでゲームをプレイしてください。」と答えている[39]2020年Netflixで配信されたWebアニメトランスフォーマー:ウォー・フォー・サイバトロン・トリロジーオプティマスプライムを演じている[40]
その他の役に関して

海外アニメ『バットマン』においては現在のところ全シリーズに出演し、とくにバットマン / ブルース・ウェイン役は、1992年放送のアニメイテッド版以降『ザ・バットマン』を除くすべての作品で担当している。

死去した雨森雅司蟹江栄司加藤正之内海賢二大平透石塚運昇増岡弘藤原啓治飯塚昭三から持ち役の一部を引き継いでいる。2017年に放映されたアニメ『笑ゥせぇるすまん』では、大平に代わって喪黒福造を演じた。大平は、生前から喪黒役の後任として玄田を指名しており、今回の起用が実現したのだという[41]

スーパー戦隊シリーズ」では、バンダイが出す関連商品のCMナレーションを1986年以降担当している。所属事務所の公式プロフィールの主な出演作にも挙げられており、東映のサイト内でも「縁深い」と挙げられている[42]。また、「スーパー戦隊シリーズ」本編にも、2005年の『魔法戦隊マジレンジャー』ではマジレンジャーの呪文音声及びナレーションとして、2012年の『特命戦隊ゴーバスターズ』ではゴリサキ・バナナ役としてレギュラー出演したほか、敵キャラクター役で数回ゲスト出演した経験もある。
人物

妹がいる[16]フリーアナウンサー二木あつ子は、玄田の縁戚(二木の母の妹の息子の嫁の兄 - 従兄弟の義兄にあたるとのこと)である[43]

特技は日本舞踊モダンダンス[6]。趣味は麻雀格闘技観戦[6]

バレエの経験者であり、ピルエット(回転の動き)を得意とし、「ピルエットの玄田」の異名を持っていた[44]。映画『紅い眼鏡』には、本人の振り付けによるマンボを1曲分丸々踊る姿も登場する。

塩屋翼によれば、「普段はおとなしい人で、自分からはあまりしゃべらない人で、兄(塩屋浩三)と似ているところがありますね」とのことである[45]

同期に銀河万丈若本規夫がいる[46]
エピソード

師である野沢那智との関係としては、「最初『野沢那智』の名前から女性かと思っていたら、サングラスかけたアヤシイ男が出てきて驚いた」と振り返っている
[15]。野沢は劇団で発声と滑舌担当だったが、その稽古は厳しく、稽古場だった烏森神社の境内で「フェンシングのフルーレを振るいながらレッスンし、怖かった[15]。飛んできた灰皿チョークを避けると『何で避けるんだっ!』と怒鳴られた」と語っている[15]。その後、野沢と仕事場で一緒になったときには、野沢のほうが玄田を心配するあまり、失敗することがあった[46]。野沢から学んだ大切なこととして、「言葉の大切さ、言葉を前に出すという事」と答えている[46]。野沢が2010年に死去した際には、「薔薇座時代にはキツい思い出ばかりで楽しい思い出なんてひとつもない」と語る一方で、「芝居に対する情熱が凄く、その環境に自分が居られたのは本当にありがたいことだと思う」との感謝の意と「帰って来て下さい、早すぎます」とその早すぎる死を悔やんだ[47]

声優業を始めるにあたってテレビアニメ『科学忍者隊ガッチャマン』の製作現場を見学した際、アフレコという作業が何なのか分からずに来て、退屈で居眠りをしたために顰蹙を買った。現場に入ってからも舞台と同じように動いていたため、なかなか足音やノイズを意識できず、南部考三郎博士役の大平透に「誰だ、音を立てているのは!」と激怒されたことがあり、特殊な演劇世界への入門に苦難が重なった。そんなシビアな立場を経験し、『ガッチャマン』のディレクターから『ドカベン』の岩鬼正美役のオーディションに誘われ合格した。「普通で考えれば、そばにいるようなキャラクターじゃない。底知れぬキャラクターで、怪物みたいなものでしょ。どうやったらいいか、慣れるまでかなり大変でした。プレッシャーがすごかった」と語っている。また、「実際は無理でしょうけど、岩鬼みたいに生きられたらいいなあ、と思いました。」と振り返り、「(声優として)吹っ切れた」と答えているのこと[44]。岩鬼役は同作のスタッフ間で7、8話まで「あれは岩鬼の声じゃない」とかなり揉めたが、前述の『ガッチャマン』の仕事を紹介したディレクターが「彼なら絶対に大丈夫。無難にやれる人もいるけど彼は上手くいけば120-150パーセントは出せる」とかばってくれたと後で知り、嬉しかったと語る[20]


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