一方、ウィルは父による人体実験の結果を上司ジェイコブスに一か八かで暴露。これにより治療薬の開発計画の解凍が認められた。ALZ112を改良しより強力になった新型試験薬ALZ113を開発、たった一度の実験でボノボのコバの知能をアルファベットを読み書き出来るまでに向上させた。この結果に気を良くしたジェイコブスは、慎重な運用を求めるウィルの忠告を無視して更なる臨床試験を続行、ついにはALZ113を大量生産する。ジェネシス社から辞職しチャールズの死を看取ったウィルはシーザーを引き取ろうとランドン親子の施設へ赴くが、この時すでにシーザーは人間への叛逆を計画しており、ウィルをも拒絶してしまう。
密かに施設を抜け出したシーザーは、ウィルの自宅からチャールズに投与させず終いに保管してあったALZ113を盗み、仲間の猿達に服用させる。知能が向上した猿達はシーザーの指揮により、ランドンの息子を電気ショック棒で自滅させ施設を脱走。さらに、コバを筆頭とするジェネシス社の実験用チンパンジー達や動物園の猿達を解放して軍勢を成す。シーザー達は人間の街を進攻し、ジェネシス社からの追手や、ゴールデンゲートブリッジで待ち構えていた警官隊をも撃退。ジェイコブスはヘリコプターから捕獲指示を出していたものの猿達の強襲で墜落、かろうじて橋の淵に不時着したが、憎しみを込めた目をしたコバにより蹴り落とされ、転落死した。
その後、かつてウィルに連れて来られたミュアウッズ国定公園へと到着したシーザーの前に、後を追ってきたウィルが現れる。人間を敵視しウィルに襲い掛かろうとした猿達をシーザーが制止したことで事なきを得るが、「うちに帰ろう」とシーザーを説得しようとするウィルに、シーザーは「シーザー(の)うち(は)ここ」と最初で最後の言葉を発する。そして、離別を悟ったウィルに送り出されながら、仲間の猿達を率いて森の奥へと消えていった。 ※括弧内は日本語吹替[8] 原題には過去に『Caesar』『Caesar: Rise of the Apes』『Rise of the Apes』と呼ばれていた[9]。 本作は旧シリーズの特定の作品のリメイクではないが、旧シリーズのいくつかの要素が取り入れられている。 監督を務めるルパート・ワイアットは「これは神話の一部分であり、そう見えるようにしなくてはならない。他の映画との関連はなく、オリジナル・ストーリーである。
本作ストーリーの後日談
猿にとっては言語能力を与えるほどに知能を向上させるALZ113だが、人間にとっては危険な殺人ウイルスだった。漏洩したALZ113は、のちに猿インフルエンザと呼ばれる致死率の高い新型感染症として、世界中へと爆発的に蔓延していった。辛うじて抗体を獲得出来た一部の者を除いて数多の人間が死亡したため、全世界規模での「文明社会の崩壊」が起きつつあった。
キャスト
人間
ウィル・ロッドマン - ジェームズ・フランコ(関智一)
キャロライン・アランハ - フリーダ・ピントー(東條加那子)
チャールズ・ロッドマン - ジョン・リスゴー(阪脩)
ジョン・ランドン - ブライアン・コックス(稲垣隆史)
ドッジ・ランドン - トム・フェルトン(阪口周平)
スティーヴン・ジェイコブス - デヴィッド・オイェロウォ(落合弘治)
ロバート・フランクリン - タイラー・ラビーン(塩屋浩三)
ロドニー - ジェイミー・ハリス(高瀬右光)
ジョン・ハミル - タイ・オルソン(大川透)
ハンシカー - デヴィッド・ヒューレット(後藤敦)
猿(エイプ)[注 1]
シーザー
モーリス - カリン・コノヴァル(英語版)[注 2]
ロケット、ブライト・アイズ - テリー・ノタリー(英語版)
バック - リチャード・ライディング(英語版)
コバ(英語版) - クリストファー・ゴードン (三宅健太)
コーネリア - デヴィン・ダルトン
アルファ - ジェイ・カプート
その他
沢田泉/間宮康弘/小林かつのり/宗矢樹頼/岩崎了/遠藤純平
製作
企画