T-50の試作機は、2010年1月29日に初飛行を果たした[5][18]。また、2010年8月31日までに総計17回の飛行を行い、11月中旬までには40回となった。第2のT-50機は、2010年内に飛行試験を開始することとされていたが、しかしこれは2011年3月まで遅延した[19][20][21][22][23]。
2010年6月にはウラジーミル・プーチン首相(当時)がT-50を2016年に配備することを発表している。
ロシア国防省は、2012年以後、最初に10機の審査用機体を購入し、それから2016年以後には60機の量産された標準型機体を調達する予定である[24][25][26]。最初の生産バッチでは現行の技術で作られたAL-41F1エンジンが搭載される。PAK FAで開発された機体は、運用年数を30年から35年程度と予想されている[27]。
ロシア航空宇宙軍総司令官のヴィクトル・ボンダレフ(英語版)中将によれば、2015年?2016年初めに量産体制に入り、ロシア空軍の戦闘機部隊に配備されるとしている。
2016年時点では、1機当たりの製造費はライバル機であるF-35が1億ドル強となるのに比べ5,000万ドルと半額以下になるということが報道されている[28]。
2017年8月、ロシア航空宇宙軍総司令官ヴィクトル・ボンダレフ大将はロシア国防省系のズヴェズダTV(英語版)のインタビューの中で、これまでT-50としていた最新鋭戦闘機の呼称をスホーイ57(Su-57)に正式決定した事を明らかにした[29]。
2018年6月には、国防次官アレクセイ・クリボルチコは「KnAAZにてSu-57の製造作業は遅延無く進行している。ロシア国防省が受注契約に基づき追加導入する12機分のSu-57の供給が開始、まもなくロシア空軍に配備される」と発表した[30]。
2019年2月18日、KnAAZのアレクサンドル・ペカルシ代表取締役は「Su-57の量産型第1号機は2019年度内に実戦配備される。量産型第2号機は2020年配備予定(2機契約で2019年度内に1機目納品)。試作機(T-50の設計名称で10機製造)のうち4機はシリアで実戦に参加、その性能は確認済み」と発表した[31][32]。シリアでのロシア軍の活動については「ロシア連邦航空宇宙軍によるシリア空爆」を参照。
2019年5月15日、ロシアのプーチン大統領は「ロシア航空宇宙軍は2028年度までに76機のSu-57を受領する予定である」と述べた[33]。
2019年5月28日、ズヴェズダ(ロシア語版)はSu-57の組み立て作業の動画を公開した[34]。
2019年6月27日、スホーイは「ロシア国防省主催の国際軍事技術フォーラム『ARMY 2019』にて、ロシア連邦政府と第5世代ジェット戦闘機Su-57量産型の供給に関する正式契約を行った」と発表した[35][36]。
2019年7月29日、副首相のユーリー・ボリソフ(英語版)氏はSu-57の量産の開始を発表した[37]。
2019年12月24日、ロシア国防省に引き渡される計画だった量産初号機がハバロフスク州ドショムギ空軍基地近郊にて墜落した。パイロットは無事に生還、健康体そのものであり既に退院している。墜落機のブラックボックス回収・解析および墜落機のパイロットの証言により、墜落の原因はエンジンそのものではなくフライ・バイ・ワイヤ(FBW)に起因する尾翼部の機体制御系システムの故障が原因との見解[38][39][40][41][42]。 1980年代後期のソビエト連邦は、自軍が一線で運用しているMiG-29およびSu-27を代替するため、必要とされる次世代航空機の概要を描いた。この必要性に適合する2種類の計画が提起された。スホーイ社のSu-47とミコヤンの1.44計画である。2002年、スホーイ社が新型戦闘機の設計を主導するために選ばれた[43]。テクノコンプレックス科学生産センター、ラメンスコエ機器製造設計局、チホミロフ科学調査研究所、ウラル光学機械工場
開発計画
開発開始
ノヴォシビルスク航空機製造企業合同(ロシア語版)(NAPO)はYu.A.ガガーリン記念コムソモーリスク・ナ・アムーレ航空機工場(KnAAZ)と共に機体の製造を実施し、最終組み立てはKnAAZの所在するコムソモリスク・ナ・アムーレでも行われる。企業のジェネラルディレクターを務めるフョードル・ジダーノフは、2007年3月6日にNAPOを訪問した時、ノヴォシビルスク州知事ヴィクトル・トロコンスキーに報告を行った。
2007年8月8日、ロシア空軍総司令官アレクサンドル・ゼーリンの言及がロシアの報道記者に引用された。これは、PAK FAプログラムの開発進捗度が完成に達し、飛行試験用の最初の機体が組立てに入るとの内容だった[44]。ゼーリンはまた、2009年には3機の第5世代航空機が準備されるであろうことにも言及した。「これら全ての機体は現在テストを受けており、多少準備が整っている」と彼は述べた[45]。2009年中頃には、この設計内容が承認を受けた[43]。 T-50の初飛行は技術的な問題に遭遇したこともあって2007年初期から幾度も延期された。2009年8月まで、ゼーリン総司令官は、エンジンの問題と技術開発が未解決のままになっているという事実を認めていた[46]。2009年2月28日、スホーイ社社長であるミハイル・ポゴシャン
飛行試験
2009年12月8日、セルゲイ・イワノフ副首相の発表では第5世代航空機の初試験が2010年から始まるとされた[49]。初の滑走試験は2009年12月24日に正常に終了した[50][51][52]。ロシア連邦英雄の称号を受賞した飛行士セルゲイ・ボクダン(ロシア語版)の操縦により、2010年1月29日、第1試作機の47分の初飛行が行われた。場所は極東ロシアのハバロフスク地方、KNAAPOが所有するドゼムギ飛行場である[5][53][54][55]。