また、降水量によって熱帯雨林気候、熱帯モンスーン気候とサバナ気候に分かれている。 両回帰線にはさまれた地域は日射量が多いため年中温暖となり、それによって上昇気流が生ずるため低気圧地帯となる(熱帯収束帯または赤道低圧帯)。この低気圧によって豊富な雨量が得られ、直下には熱帯雨林が形成される。この熱帯収束帯は季節によって太陽の通る緯度が変わるため、それにあわせて南北に動く。これによって夏にのみ熱帯収束帯に入る地域は、冬に乾期が来るサバナ気候となる。ただし大陸東岸ではモンスーンの影響のため乾期が目立たないか、目立った乾季があっても雨季の降水量がそれを補って余りあるほど大変多く、熱帯モンスーン気候と呼ばれる。 地球温暖化が進めば、熱帯の分布は南北あるいは標高が高い場所に向かって広がると予想される。温帯において、熱帯との境界に近い場所が、平年値の上昇により温帯から熱帯に変更される可能性がある。例えば、日本の沖縄県宮古島は1971 - 2000年の平年値では、1月の平均気温が17.7℃、2月が17.8℃とかろうじて温帯に含まれていたが、1981 - 2010年の平年値ではそれぞれ、18.0℃、18.3℃に上昇したため、定義上は熱帯雨林気候に変更されたことになる。 2016年に発表されたナショナル・ジオグラフィック誌で紹介された論文によると、熱帯太平洋では降水量が4倍になる一方で、南北アメリカでは最悪3分の1にまで、またオーストラリア、地中海、アフリカ南部、アマゾンの一部では2分の1にまで減少すると予測されており、地球規模での熱帯化 熱帯気候には4つ(但しAs気候の分布地域はごく限られているため事実上3つ)の気候区が含まれており、気候区の違いは降水量により規定される。
特徴
分布地域熱帯気候の気候区ごとの分布図 .mw-parser-output .legend{page-break-inside:avoid;break-inside:avoid-column}.mw-parser-output .legend-color{display:inline-block;min-width:1.5em;height:1.5em;margin:1px 0;text-align:center;border:1px solid black;background-color:transparent;color:black}.mw-parser-output .legend-text{} 熱帯雨林気候 (Af) 熱帯モンスーン気候 (Am) サバナ気候 (Aw)body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper{margin-top:0.3em}body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper>ul,body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper>ol{margin-top:0}body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper--small-font{font-size:90%}
アマゾン川流域
カリブ海沿岸周辺地域
コンゴ川流域を中心とするアフリカ大陸中部
インド
インドシナ半島
フィリピン
インドネシア
オーストラリア北部およびその周辺地域
ミクロネシア、ポリネシアおよびメラネシアなど太平洋の島々
日本
東京都
南鳥島[3]
沖ノ鳥島[4]
沖縄県
多良間島[5]
石垣島[3]
西表島[3]
与那国島[3]
波照間島[5]
宮古島[6]
など。
ブラジル
気候区
熱帯雨林気候 (Af):[8] 12ヶ月の平均降水量が60mm以上の地域。この気候は通常赤道から緯度5-10°内に含まれているが、複数の東海岸地域では、赤道から25°離れた地域に分布している。この気候地域には1年を通して低気圧が停滞
熱帯モンスーン気候 (Am):[8] この気候は南アメリカと中央アメリカで一般的であり、季節区分はモンスーンの影響を大きく受けている。この気候は月間最小降水量 (赤道付近の地域では冬至付近にこの時期が訪れる) が60mm未満、かつ(100-0.04×年間降水量)mm以上の地域である。