熊本市
[Wikipedia|▼Menu]
ウィキプロジェクト

熊本市(くまもとし)は、熊本県県庁所在地かつ人口が最多の市。政令指定都市の一つで西区北区中央区東区南区の5つの行政区が設置されている。
概要

日本三名城熊本城(2005年)熊本城(写真右上)からの眺望が保たれるように建物の高さ制限がなされている(2011年)中心部のアーケード街(下通商店街)開発が進む「熊本駅周辺」(2021年)
全ての座標を示した地図 - OSM
全座標を出力 - KML


表示

熊本県の総面積の5.3%にあたる約390km2の市域に、県内人口の約43.4%にあたる約74万人の市民が住んでいるプライメイトシティであり、政令指定都市において県に占める人口の割合は京都市仙台市広島市に次いで4番目に高い。九州では、福岡市北九州市に次いで3番目に人口が多い。2012年4月1日九州で3番目の政令指定都市に移行した。2020年現在、政令指定都市に移行した都市としては最も新しい市となっている[注 1]。なお、熊本市は日本最南端の政令指定都市でもある。

肥後国府肥後国分寺が置かれた地である。中心市街地細川氏熊本藩54万城下町を基礎に発展してきた。戦前は熊本鎮台や陸軍第6師団、国の出先機関が置かれ、九州を代表する軍都・行政都市として栄えた。2011年3月12日九州新幹線博多駅 - 鹿児島中央駅)が全線開通し、熊本駅に新幹線駅が併設された。21世紀に入ってからは、熊本駅周辺や中心市街地で大規模な再開発事業が相次いで進行している。

中心部は、熊本城の天守閣から見て南東から東の旧城下町にあたる[3]。繁華街の下通商店街は国内でも有数の規模を誇る全蓋式アーケード商店街である。ただし、熊本城などからの眺望を確保するための環境基準により下通上通などの中心市街地を含む熊本城周辺地域(中央区)約550haには厳しい高さ制限がある[4]

そのため中心部には高層ビルが存在しないが、当該地域の外にある熊本駅周辺の新都心地区(西区)には、くまもと森都心などの高層ビル(タワーマンション)が立地する[3]2021年には熊本駅の大規模な駅ビル型商業施設(ファッションビル)である「アミュプラザくまもと」が開業した。また、中心部を囲むように立地する熊本駅・上熊本駅新水前寺駅JR九州3駅が交通結節とされており、中心部との間が路面電車熊本市電バスによって連絡している[3]

熊本市は中心部の外れに位置しているJRの熊本駅に対して、都市間移動においては中心市街地に直接乗り入れる高速バスの利便性が高い。市内中心部に位置している熊本桜町バスターミナルSAKURA MACHI Kumamoto)は、九州本州各都市を結ぶ多数の高速バス路線バスが発着するバスターミナルであり、高速バス・路線バスを含めた利用者数、発着数は日本最多を誇る[5]
九州における行政の中心地

従来より九州域内における行政上の中心都市として整備されてきた名残で、2021年現在も熊本市には九州全域、もしくは九州南部地区を統括する国の出先機関がいくつか存在する。さらに民間でも中九州あるいは南九州エリアの中枢機能を置いている営業拠点がある。

九州財務局(管轄エリア:熊本県、大分県宮崎県鹿児島県

熊本国税局(管轄エリア:熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県)

九州総合通信局(管轄エリア:九州全域)

九州農政局(管轄エリア:九州全域)

九州森林管理局(管轄エリア:九州全域、沖縄県

九州地方環境事務所(管轄エリア:九州全域、沖縄県)

陸上自衛隊西部方面総監部(管轄エリア:九州全域、沖縄県)

陸上自衛隊第8師団(管轄エリア:熊本県、宮崎県、鹿児島県)

財務局国税局農政局などの各種出先機関のほか、戦前、郵政・放送・通信を所管した逓信省の出先機関・熊本逓信局が九州一円を管轄していたため、この系統の機関が長らく熊本市に置かれている。国の合同庁舎は以前は熊本城内にあったが、九州新幹線全線開業に合わせ熊本駅南側に合同庁舎が建設され、2014年までに全て移転した。
支店経済

郵政省の出先機関・九州郵政局の後身である日本郵政公社九州支社に関しては、郵政公社民営化後も九州の銀行、窓口、郵便、簡保など郵政4事業の全ての業務は熊本で統括することになり、ゆうちょ銀行の九州統括店は熊本城東郵便局に、かんぽ生命の統括店、郵便事業会社と郵便局会社の九州支社は従来通り、熊本市中央区城東町の郵政公社九州支社ビルに残置された。また、全国の郵政職員の人事や経理を集中管理する300人体制の管理センターも熊本市に設置され、明治以来の「郵政城下町」としての機能は民営化後も継続することになった。

かつての電電公社の九州統括拠点も熊本に置かれていた。民営化後も引き続きNTT九州支社が置かれたが、改正NTT法に基づくNTTグループの再編・NTT西日本の発足により九州支社そのものが廃止された。その後、中九州(熊本県・大分県)の地域統括会社・NTT西日本-中九州グループのエリア拠点として再出発したが、2008年7月1日にNTT西日本-九州に吸収合併されている。また日本電信電話公社熊本サッカー部がNTT九州サッカー部や、NTT西日本熊本フットボールクラブに改称した時期を経て後身のロアッソ熊本へ改編されるまで熊本で活動を続けた。

NHK熊本放送局1928年に九州初のラジオ局として開局し、1992年6月5日の組織改正でNHK福岡放送局に移管するまでは熊本放送局が九州ブロックの拠点局の役割を持っていた[6]

その他、九州全域や中・南九州エリアの中枢拠点を熊本市に配置している民間企業や各種法人もある。

日本郵政九州支社(管轄エリア:九州全域)


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:338 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef