熊川哲也
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1993年(平成5年)5月にプリンシパルに昇格[8][13]。天性の体のバネを生かした、滞空時間の長い跳躍と切れ味鋭い回転が持ち味で、ミハイル・バリシニコフ版『ドン・キホーテ』のバジルは各方面で絶賛される。英国チャールズ皇太子(のちのチャールズ3世)主催『チャイコフスキー没後100年記念ガラ・コンサート』出演。1995年、トワイラ・サープ振付『ミスター・ワードリー・ワイズ』マスター・ブリング・ザ・バッグを初演。

1996年には、「ローザンヌ国際バレエコンクール」審査員を務める。ロイヤル・バレエ団の男性プリンシパル4人とともに、初のセルフプロデュース公演「メイド・イン・ロンドン」を日本で行い成功させる[14][15]。1997年、ボリショイ・バレエ日本公演『ジゼル』に主役アルブレヒトで客演。新国立劇場開場記念公演『眠れる森の美女』で主役デジレ王子を踊る。1998年、渋谷BunkamuraオーチャードホールでのドンボスコチャリティーステージVol.3『男五人の華麗な企み』出演。英国ロイヤル・バレエ団には約10年間在籍し、世界各国の舞台で踊る。1998年(平成10年)に退団[16]

その後99年1月に熊川は、自らKバレエカンパニー(現在のK-BALLET TOKYO)を創立[14][16]。日本で唯一の株式会社が運営するバレエカンパニーとなる。民放のテレビ局、TBSテレビをビジネスパートナーとして提携し、旗揚げ公演『IndepenDANCE JAPAN TOUR 99 SPRING』を開催。以降、毎年全国ツアー定期開催が始まる。イタリア・スポレート・フェスティバルに招かれる。Bunkamuraオーチャードホール10周年ガラに出演、ローラン・プティ振付『ボレロ』を踊る。東急ジルベスター・コンサートでも同作品を踊る。2000年、イングリッシュ・ナショナル・バレエ団50周年公演『くるみ割り人形』に客演(ロンドン)。2001年、イングリッシュ・ナショナル・バレエ団『白鳥の湖』日本公演に客演。英国ロイヤル・バレエ団に招かれ『サー・アンソニー・ダウエル退任記念ガラ』に出演。ロリン・マゼール指揮『スーパー・ワールド・オーケストラ2001』にゲスト出演。この年、Kバレエカンパニーとして初の古典全幕作品『ジゼル』(演出・再振付:熊川哲也)を初演。以来国内外で活動を続ける傍ら同カンパニーの芸術監督としてプロデュース・演出振付なども手がけ、現在は年に二度の全国ツアーを中心に、年間約10万人の観客を動員し公演を行っている。2003年、英国ロイヤル・バレエ『ルドルフ・ヌレエフ・トリビュート』にゲスト出演。2004年、Kバレエカンパニー初の海外公演、ニューヨークのリンカーン・センター・フェスティバル『アシュトン記念公演』に日本のバレエ団として初めて招かれ、メトロポリタン歌劇場でアシュトン振付『ラプソディ』を披露し、高い評価を受ける。2009年、アシュトン振付『バレエ ピーターラビット??と仲間たち』日本初演。2013年、「ローザンヌ国際バレエコンクール」審査員を務める。同年、紫綬褒章受章[3]。2014年、『カルメン』(演出・振付:熊川哲也)初演。同公演に天皇・皇后の行幸啓を受ける。2017年、完全オリジナルの全幕作品『クレオパトラ』を発表し、大きな話題を呼び国内外より高い評価を受ける。2018年、『クレオパトラ』の演出・振付に至る長年の功績が評価され、毎日芸術賞特別賞を受賞。

主な上演作品には「ドン・キホーテ」「白鳥の湖」「ロミオとジュリエット」「海賊」「シンデレラ」「くるみ割り人形」など熊川版古典作品や新作の振付を精力的に発表している。その他、フレデリック・アシュトン、ケネス・マクミラン、ジョージ・バランシン、ローラン・プティなどの世界的振付家や、若手振付家による作品の上演も行っている。マヤ・プリセツカヤシルヴィ・ギエムダーシー・バッセルヴィヴィアナ・デュランテなど、世界的なバレエダンサーとの共演も多い。

2007年(平成19年)5月15日に札幌市で行われた『海賊』の公演中、ジャンプの着地の際に右ひざをひねり公演途中で舞台を降板した。翌日、都内病院で右膝前十字靭帯損傷と診断され、約20年間のバレエキャリアで初めて代役を立てる事態となったが、翌年3月の新作『ベートーヴェン 第九』で復帰を果たす。

2011年(平成23年)6月30日に、2012年からBunkamura オーチャードホールの初代芸術監督に就任[3]。就任記念作品として『シンデレラ』を初演[17]

2003年、Kバレエカンパニーの附属バレエスクールとして、Kバレエスクールを設立[14]。小石川、恵比寿、吉祥寺、横浜、福岡、大宮で開校。特に小石川校ではプロダンサーを目指す子ども達を対象にするため、オーディション制としている。2013年、Kバレエスクール創立10周年を記念し、次世代のダンサーにプロフェッショナルな舞台経験を提供すべくKバレエユースを設立し、定期的に全幕公演を開催。2015年には、日本におけるバレエ教育や人材育成に大きな功績を残したと評価され「第24回モンブラン国際文化賞」受賞した。またそれぞれのスタジオでは、大人のためのバレエスタジオ「バレエゲート」を併設している。

2023年1月30日から2月4日にかけて開催された「ローザンヌ国際バレエコンクール」審査員を務める。

2023年2月、東京観光大使就任。7月、バレエ芸術文化の振興を目的とした一般財団法人熊川財団を創立。

2023年9月 K-BALLET COMPANYの名称をK-BALLET TOKYOに。
受賞

1989年 ローザンヌ国際バレエコンクール 金賞、高円宮賞

1989年 ユーロビジョン・ヤング・ダンサーズ クラシック賞


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