火垂るの墓
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当初はうまくいっていたが、次第に諍いが絶えなくなる[注釈 16]。清太と節子を預かることは清太の言及によると約束になっていたようであり、叔母の言動から母も叔母の家に疎開する予定だった模様である。原作ではお互い空襲で家が焼けたら身を寄せ合う約束だったと記され、アニメ絵本でも、状況によっては叔母が清太達の家に疎開する可能性の旨も示唆されている。勝手に出て行ったのは清太達で叔母は直接的に追い出す言動は取っていないが、引き止めもしていない。その際「体に気をつけて」と声をかけてはいる。原作小説では「小母さん」と表記されており、「未亡人」と言及されることが多い。清太の「父の従弟の嫁の実家」という「遠い親戚」にあたる(4年前に「父の従弟の結婚」の「候補者の身もと調べ」のために母と共に満池谷を訪れ、未亡人宅を遠く眺めたことがあるという記述もあり、「未亡人」は従弟の妻ではない。なお「さらに近い縁戚」が神戸にいたが、空襲後連絡が取れないという)。原作小説ではアニメよりも性格がきつく、二人につらく当たる人物として描かれており(ただし文体の特性上、客観的叙述か清太の主観的な語りかは曖昧である)、オルガンの一件の後で二人に対し「ほんまに疫病神がまいこんで来たもんや」と怒鳴り立て、空襲警報が鳴るたび不安になって池のほとりの横穴に逃げ込む二人に対して「そんなに命惜しいねんやったら、横穴で住んどったらええのに」と言い放つ。
叔母さんの娘
女学生。三つ編みの清楚な風貌の少女。節子に下駄をプレゼントする。母が自分達の食器にだけ雑炊をまともに盛ったのに対し、清太と節子にはほとんど雑炊の汁しか与えなかった際は、居心地の悪そうな素振りを見せる描写がある。
叔母宅の下宿人
学生。眼鏡をかけた、真面目そうな青年。劇中で名前は呼ばれておらず絵コンテ集で確認できる。叔母に愛想を尽かされ庭で煮炊きする清太と節子を見て、気の毒がる素振りをするが、下宿人という立場からか積極的な擁護まではしなかった。叔母のセリフでは勤労奉仕に熱心に参加している模様。原作小説では、「未亡人」の家には娘と、商船学校[注釈 17]在校中の息子・幸彦と、神戸税関に勤めている下宿人がおり、下宿人は闇の食料ルートに詳しく缶詰などを持ってきて、叔母の娘の気を引こうとしている。
その他の主な人たち
清太の若い知人女性
詳細な関係は不明だが、以前から清太家族と親しくしている。物語前半の空襲の後、
国民学校で清太、節子と再会する。清太に母親が空襲から逃げる際怪我をして学校に運ばれたことを伝える。清太が母親に会う間節子の相手をしたり、「何か私にできることがあったら言って」と言うなど兄妹たちを気遣う。
4人の小学生
清太と節子が横穴で暮らし始めてから数日後、2人がいない間にたまたま横穴に訪れる。横穴の外にある日用品などを見て誰かがここで生活をしていることを知る。ホタルの死骸を埋めた小さな墓や貧しい食材を見て馬鹿にする発言をした後、去っていく。
リヤカーを貸すおじさん
農家。ある日たくさんの荷物を運ぶためにリヤカーが必要となった清太に貸してあげる。普段は自分が食べるための農作物を細々と作っている。後日「食料を少し分けてほしい」と頼む清太に、「食べていくために叔母さんの家に戻った方がいい」と助言する。
清太を捕まえるおじさん
上記のリヤカーのおじさんとは別の農家の人。数日前から自身の畑を含めた農作物が色々と盗まれるようになり、ある晩野菜を盗んでいた清太を見つける。戦時下の野荒らしは重罪とのことで、清太に暴力を振るった後警察に突き出したが、警官から未成年への過度な暴行を指摘されるとすぐに退散した。
警察官
畑泥棒を気づかれた清太が農家のおじさんに暴行を受けた後、突き出された交番の警官。物分かりが良く、農家から受けた暴行で傷だらけになった清太を終始気にかけ、清太に過剰な暴力を振るった農家を窘めた。
医者
物語の終盤に清太に連れられて病院にやって来た節子を診察する。付き添った清太に節子の状態を「栄養失調から来る衰弱」と告げ、滋養を付けることを勧めるが、「どこにそんな栄養がある」と反論される。
銀行の3人の客たち
物語の終盤で清太が銀行に母の貯金を下ろしに来た時に出会うおじさんたち。客のうち2人が日本がアメリカに無条件降伏で降参したことを話していた所、日本が負けたことを知らなかった清太から話しかけられる。その直後、やって来た別のおじさんも会話に加わり、連合艦隊がとうの昔に攻撃を受けて沈んだことを清太に伝える。
炭を渡すおじさん
節子を火葬するため炭が必要になった清太に1俵の炭を渡し、火の付け方を教える。
スタッフ
映像制作

製作徳間康快
企画鈴木敏夫
原作野坂昭如
新潮文庫
キャラクターデザイン
作画監督近藤喜文
レイアウトチェック百瀬義行
作画監督補百瀬義行、保田夏代
原画石井邦幸、羽根章悦、森友典子、大谷敦子、河内日出夫奥山玲子山内昇寿郎、高野登、木上益治高坂希太郎、岡田敏靖、桜井美知代、酒井明雄、石黒育、小川博司賀川愛梅津泰臣庵野秀明才田俊次、大関紀子
動画チェック尾沢直志、矢吹英子
動画吉野高夫、堀内博之、神原よし美、原佳寿美、平田英一郎、金子昌司、辻繁人、鍵山仁志、柴田志朗、成田達司、粟田務、稲田浩、高野亜子、小須田ひろみ、川橋良江、西戸スミエ、片山雄一、鈴木まゆみ、河内由美、牧孝雄
本橋明美、佐久間敬子、大内正彦、田辺修、長岡みどり、江野沢柚美、古沢英明、入江篤、太田世彦、藤本真弓、反田誠二、斉藤百合子、木田葉子、武井智子、米山幸子、嘉村弘之、山田みどり、佐藤伸子、小川祐子、飯沼卓也
西山映一郎、井坂純子、塩原智恵子、福土多鶴子、佐藤文
動画協力動画工房オープロダクション、ドラゴンプロダクション、グループライナス、スタジオぽっけ、スタジオジャム
美術監督山本二三
美術助手久村佳津
背景小関睦夫、平田秀一、菱山徹、樋口法子、田村せいき、金箱良成、中座洋次、橋爪ふきこ、須藤栄子、平川栄治、伊奈淳子
特殊効果谷藤薫児
色彩設計保田道世
仕上検査小川典子、柏倉由里子
仕上古谷由実、松下友紀子、大武恭子、岩切紀親、渡部真由美、久保田瀧子、高木有紀、設楽久子、大野恵津子、市川由美子、西牧道子、渡辺信子、田原とし子、七海礼子、原田徳子、佐久間芳美、佐久間多恵子、高橋直美、町井春美
浅井美恵子、石田君江、山口やす子、中田信子、米井フジノ、宮川はれみ、吉川孝男、五十嵐信子、伊勢田美千代、佐藤英子、豊永真一、完甘幸隆、細谷明美、高砂芳子、青木利栄、平井静子、志岐和恵、青沼麗子、平沼和枝
別部真奈美、小菅勉、安井理絵、吉川潤子、堀井まつ子、佐野信子、町田千恵子、柴田美知子、中山伊久江、服部由美、五十嵐淳子、斎藤富美子、阿部穂美
仕上協力スタジオキリー、スタジオディーン、龍プロダクション、IMスタジオ、トレーススタジオM、ボビー企画、スタジオ古留美、スタジオOZ、スタジオ九魔、童夢舎


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