漢籍は印刷方法により、次のような種類に分けられる。
刊本 - 木版印刷によるもの。多くの漢籍がこれに属する。刻本・版本とも言う。
鈔本(抄本) - 手書きによって書き写された本。写本。
活字印本 - 古活字によって印刷されたもの。古活字には泥活字・錫活字・木活字・銅活字・磁活字がある。
石印本 - リトグラフ。薬品入りの墨で紙に手書きし、それを石版に転写して印刷した本。清末民初に流行した。
排印本 - 近代活字によって印刷されたもの。装幀は線装も洋装も、どちらも存在する。特に鉛活字のものを鉛印本と呼ぶ。
いったん出版された本を複製する場合には次のような用語が使われる。 漢籍は装幀法により、次のような種類に分けられる。
景刊(えいかん) - 底本を版木にかぶせ彫りして印刷したもの。原寸大で字体・字数など全く同じもの。
景照(えいしょう) - 底本を写真撮影し、それをとじ合わせ本にしたもの。学術利用が主である。
景印(えいいん) - 底本を写真撮影してオフセット版などを作り、それを大量印刷したもの。縮小・拡大印刷することができ、洋装本のかたちで出版されることが多い。影印とも書く。
装幀による分類
巻子本 - いわゆる巻物
帖装本 - 折子本とも。いわゆる折り本
龍鱗装 - 巻子本と冊子本の中間形態で、紙の両面に字を書き、前葉の裏に少しずつずらして貼り付けたもの。書物全体は巻物と同じように巻くことができるが、紙をめくって見られる。故宮博物院蔵の『王仁?刊謬補欠切韻』(完本王韻)によって知られる[6]。
冊子本 - いわゆる本
蝴蝶装本 - 粘葉装とも。紙を二つ折りして重ね、折り目部分を背にして糊付けしたもの。
列帖装本 - 綴葉装とも。数枚の紙をまとめて二つ折りし、折り目部分に穴を開けて糸で綴ったもの。日本独自の装幀法。
包背装本 - いわゆるくるみ表紙
線装本 - 袋綴本とも。いわゆる和綴。紙を二つ折りにして重ね、折り目と反対側を下綴じの後、表紙で挟んで糸で綴じたもの。
明朝綴 - 四つ目綴。
朝鮮綴 - 五つ目綴。
康熙綴 - 六つ目綴。
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 「かんじょ」と読むと歴史書の『漢書』を指す。
^ 各国で糸の綴じ方が違い、日本のものを和装本と言う。
出典^ 武田(2008)。
^ 京都大学人文科学研究所附屬漢字情報研究センター編(2005)
^ 武田(2008) p.9
^ 王 2022, p. 156.
^ 王 2022, p. 154.
^ ““??装”的?制