滋賀県
[Wikipedia|▼Menu]
太平洋戦争後、高速道路の整備やトラック流通の興隆に伴って交通利便のよさが再認識され、流通拠点や工場・研究開発施設が相次いで進出。近年はJR西日本の看板列車である新快速の拡大に伴って、琵琶湖線東海道本線)沿いの大津市草津市といった湖南地域は、京都市大阪市といった大都市のベッドタウン衛星都市としても注目されるようになり、首都圏以外の地方では数少ない人口増加県へと転じた[注釈 2]。なお、開発が進むのは京都や大阪に近い南部であり、北部とは経済格差が起こっている。南部では新興住宅地が広がり、南草津駅などの駅前にはマンションが林立するなど賑わいがある一方で、北部や西部は田園風景が広がり、地域によって人口動態の開きが大きい。ただ人口が停滞している湖北・湖東地域であっても地域再生の議論や実践が活発である[2]。また、滋賀県は西日本有数の工業県でもあり、県内総生産の48%を第二次産業が占める(全国1位)[3]

滋賀県は近畿地方に分類され、文化的・経済的に関西2府4県の一つとして、京都や大阪との結び付きが強い。特に隣接する京都とは「京滋」と呼ばれるほど古くから密接なつながりを持ち、草津市や大津市など県内の主要都市が京都都市圏やより広義の京阪神大都市圏(近畿圏)に含まれている。県庁所在地である大津市と京都市は隣接しており、大津駅京都駅はJRの在来線で10分程度の近さである。県南部を中心に京都府大阪府に通勤通学する、いわゆる「滋賀府民」が多い。

また、地理的な立ち位置から中部地方との交流も盛んである。近畿圏整備法で定める「近畿圏」と中部圏開発整備法で定める「中部圏」の両方に含まれ、滋賀県知事は近畿ブロック知事会中部圏知事会議の両方に出席している(福井県と三重県も同様)。また福井県・岐阜県・三重県とともに「日本まんなか共和国」を設立し、知事サミットや文化交流事業などを行っている。愛知万博では中部8県とともに「中部千年共生村」を共同出展した。北部は近畿・中京・北陸の交点であり、工場や物流センターの設置計画が進む。なお、NHK名古屋放送局で制作する東海3県愛知県岐阜県三重県)向けの天気予報には常時滋賀県の予報が表示される。また、かつてテレビ東京系列で放送され滋賀のびわ湖放送でも放送された「メガTONニュースTODAY」の最後の天気予報[注釈 3] では、少なくとも1985年10月以降は、全国の天気予報の後各地の天気を報じる際「滋賀・東海地方」の区分で報じられ、次の「近畿・せとうち地方」には京都府・奈良県以西のみが表示されていた。

高度成長期水質汚染の被害を受けた琵琶湖があることから、県民や行政の環境への意識が高く、また環境関連企業や人材が集積していることから全国でも屈指の「環境先進県」として知られている[4]

本県は琵琶湖及びそれを取り囲む山々(比叡山比良山系・伊吹山鈴鹿山系)を有し、早くから都が置かれ、古代・中世から交通における重要拠点であったことから日本史上の関わりが極めて強く、県全土にわたり自然・歴史・文化的資源が豊富に存在する(後述)。
地理・地域

周囲を山脈山地が取り囲み、中央部に琵琶湖と近江盆地が広がる。面積は全国で10番目に狭い。面積の半分以上は山地、およそ6分の1は琵琶湖が占めており、可住地面積大阪府よりも狭い。
地形

山地比良山地野坂山地伊吹山地鈴鹿山脈丹波高地

伊吹山比叡山比良山三上山(近江富士)

盆地近江盆地

:水口丘陵、饗庭野台地

琵琶湖余呉湖西の湖、伊庭内湖、大中湖1957年(昭和32年) - 1967年(昭和42年)に干拓された内湖。諏訪湖に匹敵する面積であった)

沖島竹生島多景島沖の白石矢橋帰帆島(人工島)

[注釈 4]北川安曇川姉川犬上川愛知川日野川野洲川瀬田川藤古川

気候滋賀県は複数の気候区分に跨っている。気象庁の滋賀県の区分


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:177 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef