滋賀県は近畿地方に分類され、文化的・経済的に関西2府4県の一つとして、京都や大阪との結び付きが強い。特に隣接する京都とは「京滋」と呼ばれるほど古くから密接なつながりを持ち、草津市や大津市など県内の主要都市が京都都市圏やより広義の京阪神大都市圏(近畿圏)に含まれている。県庁所在地である大津市と京都市は隣接しており、大津駅と京都駅はJRの在来線で10分程度の近さである。県南部を中心に京都府・大阪府に通勤通学する、いわゆる「滋賀府民」が多い。
また、地理的な立ち位置から中部地方との交流も盛んである。近畿圏整備法で定める「近畿圏」と中部圏開発整備法で定める「中部圏」の両方に含まれ、滋賀県知事は近畿ブロック知事会と中部圏知事会議の両方に出席している(福井県と三重県も同様)。また福井県・岐阜県・三重県とともに「日本まんなか共和国」を設立し、知事サミットや文化交流事業などを行っている。愛知万博では中部8県とともに「中部千年共生村」を共同出展した。北部は近畿・中京・北陸の交点であり、工場や物流センターの設置計画が進む。なお、NHK名古屋放送局で制作する東海3県(愛知県・岐阜県・三重県)向けの天気予報には常時滋賀県の予報が表示される。また、かつてテレビ東京系列で放送され滋賀のびわ湖放送でも放送された「メガTONニュースTODAY」の最後の天気予報[注釈 3] では、少なくとも1985年10月以降は、全国の天気予報の後各地の天気を報じる際「滋賀・東海地方」の区分で報じられ、次の「近畿・せとうち地方」には京都府・奈良県以西のみが表示されていた。
高度成長期に水質汚染の被害を受けた琵琶湖があることから、県民や行政の環境への意識が高く、また環境関連企業や人材が集積していることから全国でも屈指の「環境先進県」として知られている[4]。
本県は琵琶湖及びそれを取り囲む山々(比叡山・比良山系・伊吹山・鈴鹿山系)を有し、早くから都が置かれ、古代・中世から交通における重要拠点であったことから日本史上の関わりが極めて強く、県全土にわたり自然・歴史・文化的資源が豊富に存在する(後述)。 周囲を山脈・山地が取り囲み、中央部に琵琶湖と近江盆地が広がる。面積は全国で10番目に狭い。面積の半分以上は山地、およそ6分の1は琵琶湖が占めており、可住地面積は大阪府よりも狭い。
地理・地域
地形
山地:比良山地、野坂山地、伊吹山地、鈴鹿山脈、丹波高地
山:伊吹山、比叡山、比良山、三上山(近江富士)
盆地:近江盆地
丘:水口丘陵
湖:琵琶湖、余呉湖、西の湖、伊庭内湖、大中湖(1957年(昭和32年) - 1967年(昭和42年)に干拓された内湖。諏訪湖に匹敵する面積であった)
島:沖島、竹生島、多景島、沖の白石、矢橋帰帆島(人工島)
川[注釈 4]:北川、安曇川、姉川、犬上川、愛知川、日野川、野洲川、瀬田川、藤古川
気候滋賀県は複数の気候区分に跨っている。気象庁の滋賀県の区分