全域が内陸性気候であるが、北部は北陸・山陰型の日本海側気候、南部は太平洋側気候および瀬戸内海式気候を併せ持つ。他の地域のように日本海側気候と太平洋側気候の境目に山地があるわけではなく、湖岸に広がる同一の平地のなかで漸次的に気候が変化していくのが大きな特徴である。しかし、琵琶湖があるため他の盆地と比較すると、夏の暑さと冬の寒さは幾分穏やかである。湖西・湖北は大部分が豪雪地帯対策特別措置法における豪雪地帯に指定されており、特に長浜市旧余呉町は近畿以西唯一にして日本最南端の特別豪雪地帯となっている。
過去の最深積雪・降雪量記録
伊吹山では昭和2年2月14日に11.82メートルの積雪を観測した。これは正式に観測された積雪量としては世界記録である[5]。
なかでも長浜市余呉町旧片岡村・丹生村では高い数値の降雪が記録されている。町の最北端に位置する中河内で1981年の五六豪雪時に6メートル55センチを記録した[6]。特に積雪の多かったとされる1936年には、いずれも公式の気象観測施設によるものではないが、尾羽梨で7メートル30センチ、中河内で7メートル20センチを記録した。『日本残酷物語 第4部 保障なき社会』(平凡社、1960年)には、丹生北部の雪の惨状として「この辺りでは雪が平年で20尺 (約6メートル)多い年は30尺(約9メートル)は積もる。この年の大雪では30尺以上積もった。その場所と言うのが奥川並の集落のようである。」との記載がある[7]。また比良山地東麓では比良おろしという北西の局地風があり、3月下旬に吹くものは「比良八講荒れじまい」と呼ばれ、春の訪れを告げる風物詩となっている。今津気象庁 ⇒今津長浜気象庁 ⇒長浜彦根気象庁 ⇒彦根東近江気象庁 ⇒東近江土山気象庁 ⇒土山大津気象庁 ⇒大津
滋賀県内各地の平年値(統計期間:1981年 - 2010年[8]、米原は2001 - 2010)[9]平年値
(月単位)湖北湖東近江西部近江南部東近江甲賀
長浜市米原市
朝日彦根高島市
今津大津市近江八幡東近江市
桜川東甲賀市
余呉町柳ヶ瀬唐国南小松萱野浦信楽土山
平均
気温
(℃)最暖月26.3
(8月)25.8
(8月)27.1
(8月)25.9
(8月)26.6
(8月)27.1
(8月)26.1
(8月)24.3
(8月)25.0
(8月)
最寒月2.6
(1月)2.0
(1月)3.7
(1月)2.5
(1月)3.6
(1月)3.9
(1月)2.8
(1月)1.4
(1月)1.9
(1月)
降水量
(mm)最多月320.1
(12月)189.9
(6月)260.1
(7月)217.7
(7月)208.6
(7月)242.1
(6月)229.2
(6月)204.2
(6月)194.4
(7月)207.7
(6月)212.1
(7月)
最少月159.1
(5月)96.1
(11月)94.2
(10月)84.5
(11月)112.3
(11月)100.9
(11月)50.4
(12月)70.5
(12月)64.1
(12月)53.6
(12月)56.7
(12月)
降水
日数
(日)最多月21.8
(1月)17.6
(1月)17.4
(12月)14.1
(1月)19.2
(1月)15.8
(2月)12.6
(6月)12.4
(2月)12.7
(3月)13.1
(3月)13.7
(7月)
最少月10.0
(8月)8.0
(8月)9.2
(10月)8.7
(8月)8.8
(8月)9.0
(8月)7.1
(1月)7.8
(8月)8.4
(8月)8.2
(12月)8.4
(11月)
滋賀県内各地の平年値(統計期間:1979年 - 2000年[8])平年値
(月単位)湖北湖東近江西部近江南部東近江甲賀
余呉町
柳ヶ瀬虎姫町
唐国伊吹山彦根市今津町志賀町