測量
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測地測量では、減少したレベル、角度、方位、距離を計算する際に、地球の曲率が考慮される。このタイプの測量は通常、大規模な調査作業に使用され 測量は最大100平方マイル(260平方キロメートル)まで機能し、平面として扱われ、それを超えると測地として扱われる[5]。測地測量では、レベル、方位、その他の観測値の減少に必要な修正がなされる。[6]本「カッセルの大工仕事と建具」より
測地測量(基準点測量)

国土など広地域を対象とする測量。基準点・水準点を求める。最終相対誤差は100万分の1程度。広大な面積を扱うため、地球表面が平面でない事を考慮して行う。
三角測量1870年に作成された大三角測量を示すインドの地図詳細は「三角測量」を参照

位置、高さを求める測量。基準点と各測点を結んで測量区域を三角形の組み合わせで示し、三角法により三角形の内角・辺長を用いて位置関係を求める。

片方の測点上にトランシットを設置、もう片方の測点では作業員が測点上に目標となる棒(スタッフ)を立てる。トランシットからスタッフを目視し、角度を調べる。測点間の距離は角度、一辺の長さを元に数値計算で算出する。

基準点-測点間の視界を確保する必要があるため、建築物など障害物の多い場所での三角測量は測点が多くなるなど手間が多くなる
多角測量

位置、高さを求める測量。トラバース測量とも呼ばれる。測点間の測定方法は三角測量と同一。基準点から測点A、測点Aから測点B、測点Bから測点Cという具合に測点を結んで測量区域を多角形で示し、多角形の各辺の長さ・角度で位置関係を求める。

描く多角形にはいくつかの種類があり、多角形の辺が最終的に基準点に戻ってきて閉じた状態になるものを「閉合トラバース」、戻ることなく開放された状態になるものを「開放トラバース」と呼び、三角点などの高い精度を持つ二つの基準点を結ぶものを「結合トラバース」と呼ぶ。

最も精度が高いのが結合トラバースだが、これには基準点に(ほとんど)誤差が無い事が前提となる。閉合トラバースは精度が高いので一般的によく使われるが、計測した距離に定誤差がある場合、その誤差を検知、解消出来ない。開放トラバースは計測した測点の誤差を検知、解消できないことから精度が低く、あまり使われない。
三辺測量

位置、高さを求める測量。三つの測点で描く三角形各辺の距離を調べ、測量する。かつては精度が悪いため使われなかったが、近年は光波測距儀などの高精度で距離を測れる機器が登場、それにより可能となった。
GNSS測量(旧 GPS測量)

GPSGLONASSガリレオなどのGNSS(全地球航法衛星システム、または汎地球航法衛星システム)を用いて、位置、高さを求める測量。基準点、測点の2ヶ所にGNSS観測機を設置、GPS衛星などから発信される電波を受信して測定する。

2011年4月に、従来の「GPS測量」から名称が変更された[7]。これは、アメリカのGPSだけでなく、ロシアのGLONASSなど複数のGNSSが運用されるようになったことから、それらを組み合わせて測量するようになったためである。

従来の測量に比べると人手・時間が少なくて済むが、機器のコストが高い、近くにトタン屋根や金属製の看板があると、電波が多重反射してしまうなどの問題がある。
水準測量

高さを求める測量。2測点間に「標尺」を設置、レベルと呼ばれる機器により測定する。これを繰り返して各測点の高さを算出する。明治16年以降、国は水準測量で土地の標高を決めてきたが、2018年に、人工衛星などを使ってより早くデータが得られる衛星測量に変えることを決定した[8]
地形測量(細部測量)

測地測量で得た数値データや、写真を元に地図を作成する測量。

測量法で定めた地形測量の範囲は、公共測量-作業規程の準則における現地測量及び車載写真レーザ測量のことを指しているが実際の地形測量は トータルシステム 等や GNSS 測量機により基準点を設け、それを基準として トータルシステム 等や GNSS 測量機による地形と地物の細部調量を行い数値地形図データを作成することになる。車載写真レーザ測量は準則では自動車に自車位置姿勢データ取得装置及び数値図化用データ取得装置を搭載して一般車両と同等の速度で走行しながら道路及び道路周辺の地形、地物等を測定すると定めている、新しい測量技術。この地形測量の分野において GIS は 地形測量を実施することで得た点・線(道路)・面(街区) というものの位置関係をコンピュータが認識して、データベースとして用いることができるように、データを整理して構築するための位相構造に関するものである。
平板測量

狭い地域の等高線地図を作成するための測量。三脚の上に平板・図面を設置、アリダードを用いて測点を目視し、図面上に実際の地形を記述する。雨や風に弱いが、内業を行う必要がない。最近ではトータルステーションの普及により、あまり使われることがなく、測量士試験・測量士補試験では平成20年度より問題から削除されているが、高校等の実習で放射法などの基礎を学ぶために使用されることは多い。1860年代のアリゾナ州ラッセルのタンクでの鉄道測量隊

局地的な狭い地域の平面測量には、器具も操作も簡単な平板測量が便利である。現地の地形を対象としながら、直接紙上に図化していくために必要な測量を忘れることがなく、また測定に誤りがあればすぐに発見でき図面の正確さを確かめながら作業ができる。欠点としては見通しのきかない場所では効力が発揮できず、外業が多いため天候条件に大きく左右され、また結果も精密さに欠けるところがある。

補助用具としては測量針(マチ針)、その他、作図用具の三角定規、三角スケール、鉛筆、消ゴム、ナイフ、メモ用ノートなどがいる。

測量作業を始めるにあたっては、準備作業が必要である。区域全体について境界や地形を調査して、現地の概略の見取図を描く、最も能率よく実施できる測点の位置を選定し、測量杭(鋲)を打つ、作業の手順を計画する、など。その他、土地所有者の了承を得たり、必要な手続きがあれば済ませる。

平板の据付けについて、平板据付けの3条件というのがあり、一般に定向、致心、整準の順に誤差の影響が大きい。1918年の第一次世界大戦中に調査したドイツのエンジニア

致心(求心)は、他上の測点と平板上の測点とが同一鉛直線中にあるようにする操作で、前述の求心器および錘球によって行う。実際の作業では、次の定向操作とは互いに影響し合うので、この2つの条件を同時に満足させるためには、何回か並行して操作を繰り返すことになる。

平板を何回も据え替えて測点を移動する間、常に平板の方向は最初に据え付けた方向と同一でなければならな。その方法としては、磁針によってもよいが、精度を考えると、据え替える前の測点とを結ぶ方向線に沿わせてアリダードの定規縁を合わせ、視準板の見透線を利用してその測点に立てたポールを視準しながら平板を回転させて方向を正す方法が確実である。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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