渡具知武豊
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2020年(令和2年)12月16日、渡具知は、設計変更申請の埋め立て地用途変更について「異議なし」とする市長意見を、市議会本会議に追加議案として提案したが[30]、反対多数で否決された。

2021年(令和3年)、渡具知は、3月議会の追加議案の提出期限を前に市幹部らと協議。再び提案しても否決される可能性が高いと判断し、同年3月8日、「市議会を経た市長意見が存在しない」とする趣旨の回答書類を県に送付した[29]

同年11月25日、玉城デニー知事は、軟弱地盤の改良工事のため沖縄防衛局が提出していた埋め立て変更承認申請を不承認とすると発表した[31][32]。上京中だった渡具知は、玉城が不承認を発表する前の午後5時ごろ、新聞の取材に対し「詳細なことは存じ上げない。コメントは差し控えたい」と述べ、言及を避けた[33]。辺野古については、一貫して「国と県の法廷での係争を見守る」との立場を続けた[34]

同年12月9日、市議会一般質問で、市長選に立候補表明している岸本洋平から「無責任。きちんと意見すべきだ」と指摘されるが、渡具知は「(国と県の裁判について)慎重に推移を見守る」との答弁を繰り返した[34]
政治資金

2017年(平成29年)7月の次期市長選への出馬表明[6]直後から、自由民主党名護市支部は建設業者を中心に約2,000万円を集金し、なかでも辺野古工事の受注業者からの献金額は突出していた[35]

自民党は、2018年(平成30年)2月の名護市長選挙を挟む時期に、渡具知に対し計6,008万円の献金を行った。内訳は以下のとおり。2017年(平成29年)12月、自由民主党名護市支部は「とぐち武豊後援会」に500万円、市長選挙のために設立された政治団体「くらしを豊かにする市民の会」に1,208万円寄付した。同年同月、自由民主党沖縄県連は「くらしを豊かにする市民の会」に1,000万円寄付した。2018年(平成30年)1月4日から3月1日にかけて、自民党名護市支部は5回にわけて「くらしを豊かにする市民の会」に計1,400万円寄付した。同年1月31日、自民党名護市支部は渡具本人に400万円寄付した。同年1月22日、自民党沖縄県連は「くらしを豊かにする市民の会」に1,500万円寄付した[36][37][38]。政府・与党はこうして物量面からも渡具知を支援し、8年ぶりに基地建設反対派から市長の座を奪還した[35]
旧名護市消防庁舎等跡地売却事業

2018年(平成30年)11月22日、市は、旧名護市消防庁舎等跡地を公募型プロポーザル方式により売却すると発表[39]

2019年(平成31年)4月、公募型プロポーザル(提案入札)により、大和ハウス工業沖縄支店とアベストコーポレーションの共同企業体(以下、大和ハウスJV)が選定され、旧消防庁舎跡地は大和ハウスJVに売却された。ところが地元業者のA社が、大和ハウスJVより1億3000万円も高い5億5000万円の買い取り価格を掲示していたにもかかわらず選定されなかったこと、そして、大和ハウスJVから、渡具知の親族会社「株式会社丸政工務店」の子会社「有限会社サーバント」に転売されていたことなどから、週刊誌やニュースサイトはこれを「沖縄版モリカケ問題」と称し、東恩納琢磨市議らの証言などをもとに社会問題として報道した[40][41][42]
その他

中学時代は軟式テニスで2年連続県大会優勝を記録した
[43]

高校生の娘の部活動を応援するためにマイクロバスの免許を取得した[43]

2022年(令和4年)4月18日、沖縄本島北部の12の自治体のうち、東村の當山全伸村長を除く11の自治体の市町村長は、北部振興事業のお礼として西銘恒三郎沖縄担当相や自民党沖縄振興調査会の小渕優子会長らに会うため上京。同日夜、渡具知、金武町長の仲間一宜野座村長の當眞淳の3人は都内の飲食店で約1時間、飲酒を伴う会食をした。会食の参加者は計10人。4月23日までに渡具知、仲間、當眞は、自身が新型コロナウイルスに感染したことをそれぞれの自治体のウェブサイトで公表した[44]

脚注^ 『全国歴代知事・市長総覧』日外アソシエーツ、2022年、453頁。
^ “名護市長選、渡具知市長が立候補へ「2期目に向けて挑戦」”. 沖縄タイムス. (2021年6月15日). https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/770445 2021年11月23日閲覧。 
^プロフィール 。とぐち武豊WEBSITE
^ 市長プロフィール 。名護市役所
^渡具知武豊 (とぐちたけとよ) 。選挙ドットコム
^ a b “名護市長選 渡具知武豊氏が立候補表明 市議会自民会派の会長”. 沖縄タイムス. (2017年7月27日). https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/119215 2022年1月14日閲覧。 
^ “自民、迷走の末に渡具知武豊氏の擁立決定”. 産経新聞. (2017年10月6日). https://www.sankei.com/article/20171006-2Z5AVDW7MRJWJDS6NCLGZYZTWI/ 2018年2月5日閲覧。 
^ a b “名護市長選、国政並み態勢 現職、辺野古反対を訴え 新人、自公が挙党支援”. 日本経済新聞. (2018年1月23日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26059960T20C18A1PP8000/ 2019年3月10日閲覧。 
^ a b “沖縄・名護市長選へ自民党幹部が大挙 辺野古移設実現へ「勝負の年」 公明党に本気度示す”. 産経新聞. (2018年1月4日). https://www.sankei.com/article/20180104-TGVAUNHGZ5IMRER66XK7H46MGQ/ 2018年1月25日閲覧。


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