渋野日向子
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5月のJLPGAツアー公式戦「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」において通算12アンダーで同ツアー初優勝、20歳178日での優勝は2015年チョン・インジ大韓民国)の20歳273日を更新する大会史上最年少優勝となった[26]。JLPGAツアー初優勝が公式戦となったのは史上13人目[27]、日本人に限ると2016年「日本女子オープンゴルフ選手権競技」の畑岡奈紗[注 1]に次いで8人目となる[28]。公式戦優勝により翌シーズンから3年間のシード権を得た[29]

6月の「アース・モンダミンカップ」終了時点で年間獲得賞金ランキング(賞金ランク)3位に浮上し、8月の全米女子プロゴルフ協会(LPGA)ツアー「AIG全英女子オープン」への出場権を獲得する[30][注 2]

同年からの新設大会である7月のJLPGAツアー「資生堂 アネッサ レディスオープン」において[31]、通算12アンダーで並んだイ・ミニョンとのプレーオフを制し、初代女王となり自身同ツアー2勝目をあげた[32]

海外初試合となった「AIG全英女子オープン」では、大会前の目標を「予選突破」としていた[33]。しかしながら、初日と2日目は2位、3日目は2位に2打差の14アンダーで単独首位となる[34]。最終日は、3番ホールで4パットを叩いてダブルボギー、その後11番ホール終了時点で前日終了時と同じ14アンダー、2組先でプレーしていたリゼット・サラス(英語版)らに2打差の3位に後退するも、15番ホールで並び、最終18番ホールで約5mのバーディーパットを決め、通算18アンダーでLPGAツアー初出場初優勝をメジャー大会で飾った[5]。日本人女子のメジャー優勝は、1977年「全米女子プロゴルフ選手権」を制した樋口久子以来42年ぶり、2人目の快挙[5][注 3]。またLPGAメジャー大会初出場初優勝は、2014年「エビアン選手権」でキム・ヒョージュ(大韓民国)が達成して以来、史上2人目となった[36]。さらに、プレー中にも笑顔を見せ、ファンと交流することから「スマイルシンデレラ」として国内外のゴルフファンやメディアから注目を集めた[37]。直後の同年8月5日付女子ゴルフ世界ランキング(世界ランク)で32ランクアップの14位となった[38]

全英女子優勝後には、先輩プロの有村智恵古閑美保等が所属するスポーツマネジメントエージェンシーの「ZONE」と契約、所属はRSK山陽放送のままマネジメントをZONEに委託することになった[39]

8月16日から開催されたNEC軽井沢72ゴルフトーナメントに出場。3日間のギャラリー数は2万1844人を記録し、同大会では2000年以降最多、2019年ツアー3日間大会で最多、公式グッズの『渋野日向子』タオルは会場オープンから1時間後に完売するなど「シブコ」フィーバーに沸いた。試合は最終日3日目の最終ホール、入れれば優勝のバーディーパットを外し、更に返しのパーパットも外す痛恨の3パットで優勝した穴井詩に1打及ばなかった。この日のテレビ視聴率はゴルフツアーとしては異例の12.3%と、2019年ツアーでは渋野の賞金女王がかかった最終戦リコー杯につぐ高視聴率となった。

9月の「日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯」初日、5バーディ、3ボギーの70(パー72)で回り、6月の「ニチレイレディス」初日からの「国内試合における連続オーバーパーなしのラウンド数」を29とし、アン・ソンジュ(大韓民国)が2013年に記録したJLPGAツアー最長記録を更新した[40][41]

翌週の「デサントレディース東海クラシック」では、最終日に64を記録し通算13アンダーで優勝[42]。最終日に8打差を逆転しての優勝は1998年の「東洋水産レディス北海道」の大場美智恵と並ぶJLPGAツアー史上2番目の記録[注 4]、また出場24試合での獲得賞金1億円突破は畑岡奈紗に次いで日本人2番目の記録となった[42]。直後の同年9月23日付世界ランクで自身最高位となる11位となった[43]

11月15日から開催された「伊藤園レディスゴルフトーナメント」で、カットラインに1打及ばず、3月の「アクサレディス in MIYAZAKI」以来国内26試合ぶりの予選落ちを喫した[44]。その翌週の「大王製紙エリエールレディスオープン」では、最終日に66を記録し通算19アンダーで優勝[45]。最終日同組で回った鈴木愛の4週連続優勝を阻むとともに[45]、最終戦に賞金女王への望みを残した[46]

単独2位以上が賞金女王への条件となったJLPGAツアー最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」は[46]古江彩佳と共に2位タイで終える[47]

最終的に賞金ランク2位、メルセデスランキング1位となり、シーズンの自己採点を98点と評した[48]
2020年

1月14日、サントリーホールディングスと所属選手契約を締結したことが発表された[49][50]。これにより2020年シーズンよりサントリー所属選手として公式競技に出場することとなる[50]。なお、それまでの所属先であったRSK山陽放送は、引き続きスポンサーとして渋野を支援するとしている[51]。しかしこの年は新型コロナウイルスの世界的流行によりシーズン開幕が大幅に遅れた影響もあり、調子が一向に上がらない状態での戦いとなった。10月までの国内、海外でのツアー大会では思うような成績を挙げられなかったが、11月下旬の「大王製紙エリエールレディスオープン」5位[52]、最終戦の「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ3位[53]と終盤になって復調ぶりを見せる。そして異例の12月開催となった第75回全米女子オープンでは3日目終了時点で単独首位に立つが、最終日にスコアを落として4位となりLPGAメジャー2勝目と米国本土初優勝を逸した[54]
2021年樋口久子 三菱電機 レディス ゴルフトーナメント
(2021年10月31日 武蔵丘ゴルフコース)

この年は年明けから取り組んだスイング改造がなかなかモノにならず、シーズン開幕から暫くは成績も低迷する状況が続いた。その中で挑戦した全英女子オープンでは、3日目前半でスコアを-7まで伸ばし一時は単独首位に浮上したものの、後半に4連続ボギーで同日終了時点で首位と5打差の18位に後退[55]、最終日は最初の2ホールを連続バーディーでスタートしたものの、5バーディー4ボギー2ダブルボギーの出入りの激しいゴルフで同日75を叩き、通算-1の34位タイに終わった[56]

全英から帰国した後の秋口になると改造したスイングが安定してショットの精度が高まるとそれに比例してツアートーナメントでも上位に顔を出すようになり、そして10月上旬のスタンレーレディスゴルフトーナメントでは最終日に2打差の5位からスタートし、最終18番ホールでバーディーを奪って10アンダーとして首位に並んでホールアウト。勝敗はプレーオフ決着となり、2ホール目でバーディーを奪った後にペ・ソンウ大韓民国)がバーディーパットを外し、2019年11月の大王製紙エリエールレディスオープン以来となる国内5勝目(プロ通算6勝目)を挙げた[57]


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