清和文楽(せいわぶんらく)という人形芝居(浄瑠璃)が大川の清和文楽館という専用劇場で演じられている。大川周辺の集落で演じられていたものを、旧清和村が観光の目玉として育成してきたものである。1992年より文楽館をはじめとしたくまもとアートポリス参加プロジェクトの建物が順次整備され、農産加工物・土産物を扱う物産館と道の駅を併設したモダンな複合施設となっている。 高校卒業後に若者が流出し、少子化の影響もあり、若年層の人口が減少している。町村合併や行政の予算削減・効率化などにより、平成以降、廃校が相次いだ。廃校された地域に住む子どもは、スクールバスによって、遠隔地の学校まで通うことになった。 村内には鉄道は通っていない。かつて熊延鉄道(ゆうえんてつどう。後の熊本バス)が熊本市から宮崎県の高千穂・延岡市方面に向けて鉄道事業を開始し、鉄道を旧砥用町より近くの浜町まで敷設する計画もあったが、途中からバス路線に転換し、実現には至らなかった。 村内には空港はない。最寄り空港は熊本空港。空港から矢部方面の直通バスはない。 熊本市より矢部、高千穂、延岡に至る高速道路が計画されている。2023年3月現在、最寄りのインターチェンジは、九州中央自動車道山都中島西インターチェンジ(熊本側)、雲海橋交差点(延岡側)である。 バスが村内で唯一の公共交通手段である。民営の熊本バス(旧熊延鉄道)が幾つかの路線バスを運行していたが、近年、乗降客の減少により大幅な路線縮小・廃止が行われた(町が代替バス運行)。浜町(矢部)から主要都市・熊本市への直通便も減少。「中の瀬車庫」あるいは「イオンモール熊本(愛称・クレア)」で乗り継ぎすることになり、時間もかかる上、不便になった(余計にバス利用が減る原因にもなっている)。 そのような不便な地であるが、福岡市から宮崎県延岡市へ至る高速バスが国道を走っており、村内に停留所はないものの山都町の中心部・浜町(矢部)にバス停がある。遠距離のバスながら比較的安く利用でき、熊本市で福岡行高速バスに乗り換えるより安い。
教育
清和村立清和中学校(現山都町立清和中学校) - 旧役場に隣接。敷地が狭い。
清和村立清和小学校(現山都町立清和小学校) - 国道近くにある。
閉校・廃校となった学校
中学校
清和村立朝日中学校(高月地区) - 跡地には紡績工場が建っており、当時の面影は殆どない。
清和村立小峰中学校
清和村立緑川中学校
清和村立緑川中学校西緑川分校
小学校
清和村立高松小学校
清和村立朝日小学校 - 井無田にあり、旧朝日村内では一番大きな小学校であった。コンクリート造。
しばらく荒れ放題であったが、2009秋、写真展示などを行う ⇒「朝日ギャラリー」がオープン。現在、山都町在住者のほか町外数グループの利用者が借りて利用している。
清和村立朝日西部小学校 - 鶴ヶ田3478-1。他校より早く閉校した。現在はコンクリート造の校舎を改修し、高齢者向け在宅介護支援施設「花高原」として利用されている。
清和村立小峰小学校
清和村立緑川小学校 - 川沿いにあり、キャンプなどに利用されている。
清和村立緑川小学校西緑川分校
清和村立木原谷小学校-複式学級の5・6年教室から体育館までを残し、公民館へと建て替えられた。全校児童で取り組んでいた人形劇の道具などは5・6年教室に保管されている。
交通
鉄道
空港
道路
高速道路
国道
国道445号 - 熊本市方面からの主な経路・交通手段。御船町から北側の七滝 - 中島経由で通る国道である。主要幹線で距離的に短いが、道幅がやや狭く曲がりくねりも多い。
国道218号 - 松橋ICからは旧中央町、御船ICからは甲佐町 - 旧砥用町(現美里町)を経て南側を通る。熊本市方面からだとやや遠回りになるが、道幅は広い。
道の駅
道の駅清和文楽邑
バス
熊本バス
廃止された路線
井無田線(浜町 - 井無田 - 郷の原) - 山都町コミュニティバスが代替運行中。
未確認
木原谷線
緑川線
山都町コミュニティバス[8] - スクールバスを利用して町営で代替運行になった。通学時間帯と日中の利用に分かれている。
高速バス
福岡 - 高千穂・延岡「ごかせ号」[9] - 村内に停留所はない。
観光
道の駅清和文楽邑(せいわぶんらくむら) - 国道218号沿いの大川にある。
清和文楽館 - 清和文楽[10]という人形芝居(浄瑠璃)専用劇場。駐車場完備。
物産館 - 様々な農産加工物を手頃な値段で購入できる。駐車場共用。
緑仙峡(りょくせんきょう) - マス釣り (Trout fishing
青葉の瀬[12] - 川沿いにあり、木造のロッジもある。アウトドアが楽しめる。駐車場完備。
九州ハイランド
清和高原天文台[13] - 見晴らしの良い高原にある天文台。宿泊も可能。駐車場完備。
緑川生涯学習館[14](緑川地区) - 旧緑川小学校の設備を利用した交流施設で、キャンプなどに利用されている。
井無田原(いむたばら/いむたばる)キャンプ場(朝日地区) - 農業用ため池に隣接しており、規模は小さいが、夏場は過ごしやすい。
九州自然遊歩道