現実の歴史においては、こうした混合政体を形成・維持するのは容易ではなく、アテナイやローマでも見られたように、ひとたび民衆(民会)に不満が生じ、王/皇帝や長老会/元老院の類と先鋭的に対立する事態・環境が生じると、民衆(民会)の側が数(力)に物を言わせて押し切る格好になってしまう。こうした事態は、近代においてもフランス革命・ロシア革命をはじめとする市民革命・社会主義革命として反復された。
近現代の政体においては、概ね民衆(民会)が権力を握ることになる(民主制・民主主義)という点では共通しているが、立憲君主制や二院制議会のように、混合政体を意識した穏健な政体から、一院制の共和制のような比較的先鋭な政体まで様々に分かれる。
また更に、プラトンの時代から指摘されている(『国家』)ように、そして実際アテナイ(三十人政権)やローマ(帝政ローマ)などもそうだったように、国内外の混乱・対立状況を背景として、民主制・民主主義に止まれずに(個人や党による)独裁を招いてしまった例も、近代においてはフランス革命期のロベスピエールやナポレオン、旧社会主義国(ソ連・中国・北朝鮮など)や旧枢軸国(日独伊)等をはじめとして見られる。
脚注^ a b c 混合政体とは
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