混合政
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ただ、ポリュビオスはある時は貴族が、ある時は元老院が実権を握っているとしており、自身の表現が正しくローマの政体を表しているのかどうか、確信を持てていないのではないかとも指摘されている[6]
歴史的実際

現実の歴史においては、こうした混合政体を形成・維持するのは容易ではなく、アテナイやローマでも見られたように、ひとたび民衆(民会)に不満が生じ、王/皇帝や長老会/元老院の類と先鋭的に対立する事態・環境が生じると、民衆(民会)の側が数(力)に物を言わせて押し切る格好になってしまう。こうした事態は、近代においてもフランス革命ロシア革命をはじめとする市民革命社会主義革命として反復された。

近現代の政体においては、概ね民衆(民会)が権力を握ることになる(民主制民主主義)という点では共通しているが、立憲君主制二院制議会のように、混合政体を意識した穏健な政体から、一院制共和制のような比較的先鋭な政体まで様々に分かれる。

また更に、プラトンの時代から指摘されている(『国家』)ように、そして実際アテナイ(三十人政権)やローマ(帝政ローマ)などもそうだったように、国内外の混乱・対立状況を背景として、民主制・民主主義に止まれずに(個人や党による)独裁を招いてしまった例も、近代においてはフランス革命期のロベスピエールナポレオン、旧社会主義国(ソ連・中国・北朝鮮など)や旧枢軸国(日独伊)等をはじめとして見られる。
脚注^ a b c 混合政体とは - コトバンク/大辞林/ブリタニカ国際大百科事典
^ 『法律』691C-692B, 693E
^ 『法律』701E
^ 「Πολιτε?α」(Politeia、ポリテイア)という語は、国制全般を表すと同時に、「共和制」「立憲民主制」の通称としても用いられており、「財産政治/制限民主制」を意味する「ティモクラティア」の同義語としても用いられていた。『ニコマコス倫理学』8巻1160a
^ アリストテレスは、『国家』のプラトンと同じく、この言葉を「富裕者による支配体制」の意味で使用している。
^ Burckhardt, p. 91.

参考文献

L. A. Burckhardt (1990). “The Political Elite of the Roman Republic: Comments on Recent Discussion of the Concepts "Nobilitas and Homo Novus"”. Historia (Franz Steiner Verlag) 39 (1): 77-99. JSTOR 4436138. 

関連項目

政体循環論

権力分立

典拠管理データベース: 国立図書館

ドイツ


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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